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2008年4月 9日 (水曜日)

ワールド・ミュージック・ジャズ

ジョー・ザビヌルが好きだった。というのも、昨年の9月11日に亡くなってしまったからだ。ジョー・ザビヌル(写真右)は、オーストリアのウィーン生まれのジャズ・フュージョン・ピアノ・シンセサイザー奏者である。1970年、ウェイン・ショーター、ミロスラフ・ヴィトウスらととも、にウェザー・リポートを結成し大きな評判を呼んだ。

ジョー・ザビヌルは、ウェザー・リポートは、当初、ウェイン・ショーターの嗜好を全面に出して、コズミックな響きのエレクトリック・ジャズが特徴だったが、4枚目のアルバム『ミステリアス・トラベラー』から、アーシーなリズムを前面に出した、ワールド・ミュージック的な要素が強くなった。

その後、ウェザー・リポートでは、ウェインの嗜好をたてながらも、自分のやりたいワールド・ミュージック・ジャズを志向しつつ、レコード会社からはレコードの売上を求められ、ウェインのサックスをフューチャーしながらも、アーシーな音作りを志向しつつ、売れ先のエレクトリック・フュージョン的な演奏もしてしまうという、ザビヌルにとっては「中途半端」な時代が続いた。

Joe_zawinul_my_people

ウェザー・リポートを1986年に解散し、ザビヌルとしては、目出度く「ワールド・ミュージック・ジャズ」に邁進することとなる。早速、その解散した1986年に『Dialects』をリリースする。完全な「ワールド・ミュージック・ジャズ」ではあったが、シンセサイザーやサンプリングが全面に出た分、演奏全体に、無機質な雰囲気が蔓延し、肉声によるワールド・ミュージック系のボーカルを要所要所に配している割りには、人間的な匂いのしない、中途半端なアルバムになってしまった。

その反省を基に、1992年にリリースされた『My People』(写真左)。これは、肉声であるヴォーカルを大胆に使った色彩感豊かなサウンドが見事である。が、あまりに肉声の部分がリアルで、その部分だけを聴くと「これってジャズ? これって何のアルバム?」って感じになる(笑)。

キーボードの演奏部分になると、音の重ね方、フレーズの特徴、ブレイクの切り方、どれをとっても、ザビヌルのエレクトリック・キーボード・ジャズなので、「ああ、これはエレクトリック・ジャズなのね」ということになる。

まあ、ワールド・ミュージック系の音楽が好きな僕にとっては、この『My People』は「ギリ、ジャズでオッケー」なんですが (^_^;)。ただ、ジャズって観点で見ると、ちょっと、ワールド・ミュージック系の肉声ボーカルの部分がちょっと全面に出過ぎているかな、と思います。逆に、ワールド・ミュージック系の音楽が好きな人には、是非、お勧めのアルバムです。

昨日の台風の様な一日が過ぎ、今日もパッとしない天気の千葉県北西部地方。朝夕は肌寒く、これだから、未だに、関東地方の気候が好きになれない、元大阪人でした(笑)。
 
 
 
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