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2008年4月30日 (水曜日)

アート・ペッパーの圧巻ライブ

やっと風邪も治ってきた。世間はゴールデン・ウィークと言うが、今日は会社。通勤電車も別に空いている訳ではなさそう。でも、天気は上々。でも、体調はまだまだ完全ではなくて、ちょいと辛い。

でも、聴きたい音楽の嗜好は、健康な状態に向かって上向き(?)。結構ハードな演奏、それもライブが聴きたくなる。昨日、アルト・サックスのジャズ・ジャイアント「アート・ペッパー」について語ったが、僕は、世間ではあまり評判の良くない、彼の後期の演奏も好きだ。

その後期の演奏の圧巻ライブが『The Complete Village Vanguard Sessions』(写真左)。全9枚組のボックス盤である。1977年7月28・29・30日、ヴィレッジ・ヴァンガードでライブ録音。

プロデューサーはレスター・ケーニッヒ、レコーディング・エンジニアはボブ・シンプソン。パーソナルは、アート・ペッパー(as.ts)、ジョージ・ケイブルス(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。メンバーを見渡して、もう悪かろうはずがない。
 

Art_pepper_banguard

 
アート・ペッパーの全てがここにある。リリカルで歌心のある優しいアートもここにいるし、コルトレーンに傾倒したエモーショナルなアートもここにいる。リリカルで歌心のあるアドリブも素晴らしいし、エモーショナルでフリーキーなアドリブも素晴らしい。

好き嫌いの主観を離れて言わせて貰うと、凡百なアルト奏者だと、これだけ優れた素晴らしい、プロフェッショナルな演奏は出来ないということ。このコンプリートボックス盤を聴き通すと、彼の後期の演奏が素晴らしく優れたものだったかが良く判る。この素晴らしい演奏を繰り広げているぺッパーが、わずか5年後に急逝してしまうとはとても思えない。

今日はこのボックス盤から、ちょいちょいと「つまみ食い」。「つまみ食い」でも、ペッパーの鬼気迫る演奏、ペッパーの優しい歌心ある演奏、どちらも楽しめる。そして、改めて感心する。そう、ペッパーは前期も後期も、彼の演奏人生の生涯を通じて、素晴らしい演奏を繰り広げていたということ。

「聴けば判る」。アート・ペッパーの後期の演奏がいかなるものか、まずは聴くこと。活字だけの情報だけで敬遠すると、意外と後悔したりする。
 
 
 
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コメント

イイナァ~~、、、これ。
羨ましいです・・・・。
後期のアートペッパーが好き、、、とか漠然と思っているだけなんですが、後期のアートペッパーって、ピュアな情熱に溢れまくってる感じで、、やっぱり好きなんです。
それにしても9枚組なんですよね・・・。
・・・・・溜息。

yurikoさん、いらっしゃい。松和のマスターです。

そうですね〜、後期のペッパーって情熱的ですよね。僕もそこが好きです。コルトレーンに傾倒したエモーショナルな演奏がペッパーらしくない、という人もいますが、僕はそうは思いません。エモーショナルなペッパーも素晴らしい。当然、前期のリリカルで優しいペッパーも素敵です。

そうそう、『The Complete Village Vanguard Sessions』は、9枚組ですが、

・Thursday Night at the Village Vanguard
・Friday Night at the Village Vanguard
・Saturday Night at the Village Vanguard
・More for Les: At the Village Vanguard, Vol. 4

と、バラで、木曜日・金曜日・土曜日・それ以外の4枚に分けてCD化されています(米国盤です)。収録曲を見て、選ばれてみてはいかがでしょう。

コンプリート盤でなくても、後期ペッパーのライブを堪能できること請け合いです (^_^)v。
 
 


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