« ウエストコーストの歌姫たち・2 | トップページ | 山中千尋『アフター・アワーズ』 »

2008年3月 7日 (金曜日)

時には、安らぎのコルトレーン

昨日の「鹿男あをによし」で、ちょっとばかし「名誉回復」。実は、中学と大学時代(高校時代はお休み)、考古学と密接な関係にあった。中学の時は、岡山の操山古墳群を、大学時代は、奈良〜明日香の古墳群を測量したり、掘りまくったり(ちゃんと許可をとってだよ)。今でも、古墳や貝塚を見に行くのは大好きで、見ていると、とても「掘りたくなって」ウズウズする(笑)。

昨日の「鹿男あをによし」では、箸墓古墳は出てくるわ、黒塚古墳は再登場、橿原考古学研究所は出てくるわ、奈良文化財研究所はでてくるわ、三角縁神獣鏡はでてくるわ、今まで、興に乗ったら、うちのカミさんに幾度となく話した「邪馬台国と卑弥呼と三角縁神獣鏡の関連」を「藤原くん」がとうとうと述べている。

な〜っ、僕の話していたことってホンマやろ。とにかく、学生時代は、考古学をサブの研究テーマとして、かなりのレベルまで勉強したんやから。ふふふっ、昨日の「鹿男あをによし」では、ちょっと溜飲を下げた。
 

Settin_the_pace

 
さて、このところ、仕事でかなり集中して、様々な分析をしている。数字との格闘、仮説と証明、計算式とシミュレーション、文系と理系の両刀遣いで良かったと思う反面、これは大変な作業で、できなければやらなくていいのに、とも思ったりする。頭の中に「綿」が詰まったような感じで、ヘトヘトに疲れて、いくら寝ても寝ても、眠くて仕方がない。これだけ、頭を使うのは久しぶり。

頭がヘトヘトに疲れたら、安らぎの音楽が欲しくなる。そんな時、ふっと思い出したように選ぶのが、コルトレーンのプレスティッジ時代のアルバム。1950年代のコルトレーンは、ハード・バップ時代のコルトレーンが好きだ。以降のコルトレーンは、モードとフリーに傾いていって、エモーショナルなテナーやソプラノは、頭がヘトヘトな時には、聴いていてドッと疲れる。

安らぎが欲しい時、コルトレーンは、絶対に「プレスティッジ時代」だ。今回は『Settin' the Pace』(写真右)を選ぶ。名作『Soultrane』の1ヵ月後に同メンバーで吹き込まれたアルバム。パーソネルは、John Coltrane (ts) Red Garland (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (d)。

1曲目「I See Your Face Before Me」と、2曲目「If There Is Someone Lovelier Than You」が実に安らぐ名演。特に、1曲目「I See Your Face Before Me」の、イントロの後に出てくるコルトレーンのテナーの音色は安らぎに満ちて、美しく、思わずため息をついてしまうほど、ロマンチック。

これほどまでに、優しく安らぐコルトレーンのテナーはそうそう無い。名盤『バラード』のあっさり気味で素朴なテナーとは違う、しっかりと感情を込めた、力強い、それでいて安らぎ溢れるテナーは、このアルバムの全てである。

名作の次にコレクションしたい1枚というか、コルトレーンの名作と呼ばれるアルバムを5枚聴いたら、必ず聴いて欲しい、プレスティッジの諸作。その中でも『Settin' the Pace』はお勧めの一枚です。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 

« ウエストコーストの歌姫たち・2 | トップページ | 山中千尋『アフター・アワーズ』 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 時には、安らぎのコルトレーン:

« ウエストコーストの歌姫たち・2 | トップページ | 山中千尋『アフター・アワーズ』 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年5月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      

カテゴリー