時には、安らぎのコルトレーン
昨日の「鹿男あをによし」で、ちょっとばかし「名誉回復」。実は、中学と大学時代(高校時代はお休み)、考古学と密接な関係にあった。中学の時は、岡山の操山古墳群を、大学時代は、奈良〜明日香の古墳群を測量したり、掘りまくったり(ちゃんと許可をとってだよ)。今でも、古墳や貝塚を見に行くのは大好きで、見ていると、とても「掘りたくなって」ウズウズする(笑)。
昨日の「鹿男あをによし」では、箸墓古墳は出てくるわ、黒塚古墳は再登場、橿原考古学研究所は出てくるわ、奈良文化財研究所はでてくるわ、三角縁神獣鏡はでてくるわ、今まで、興に乗ったら、うちのカミさんに幾度となく話した「邪馬台国と卑弥呼と三角縁神獣鏡の関連」を「藤原くん」がとうとうと述べている。
な〜っ、僕の話していたことってホンマやろ。とにかく、学生時代は、考古学をサブの研究テーマとして、かなりのレベルまで勉強したんやから。ふふふっ、昨日の「鹿男あをによし」では、ちょっと溜飲を下げた。
さて、このところ、仕事でかなり集中して、様々な分析をしている。数字との格闘、仮説と証明、計算式とシミュレーション、文系と理系の両刀遣いで良かったと思う反面、これは大変な作業で、できなければやらなくていいのに、とも思ったりする。頭の中に「綿」が詰まったような感じで、ヘトヘトに疲れて、いくら寝ても寝ても、眠くて仕方がない。これだけ、頭を使うのは久しぶり。
頭がヘトヘトに疲れたら、安らぎの音楽が欲しくなる。そんな時、ふっと思い出したように選ぶのが、コルトレーンのプレスティッジ時代のアルバム。1950年代のコルトレーンは、ハード・バップ時代のコルトレーンが好きだ。以降のコルトレーンは、モードとフリーに傾いていって、エモーショナルなテナーやソプラノは、頭がヘトヘトな時には、聴いていてドッと疲れる。
安らぎが欲しい時、コルトレーンは、絶対に「プレスティッジ時代」だ。今回は『Settin' the Pace』(写真右)を選ぶ。名作『Soultrane』の1ヵ月後に同メンバーで吹き込まれたアルバム。パーソネルは、John Coltrane (ts) Red Garland (p) Paul Chambers (b) Art Taylor (d)。
1曲目「I See Your Face Before Me」と、2曲目「If There Is Someone Lovelier Than You」が実に安らぐ名演。特に、1曲目「I See Your Face Before Me」の、イントロの後に出てくるコルトレーンのテナーの音色は安らぎに満ちて、美しく、思わずため息をついてしまうほど、ロマンチック。
これほどまでに、優しく安らぐコルトレーンのテナーはそうそう無い。名盤『バラード』のあっさり気味で素朴なテナーとは違う、しっかりと感情を込めた、力強い、それでいて安らぎ溢れるテナーは、このアルバムの全てである。
名作の次にコレクションしたい1枚というか、コルトレーンの名作と呼ばれるアルバムを5枚聴いたら、必ず聴いて欲しい、プレスティッジの諸作。その中でも『Settin' the Pace』はお勧めの一枚です。
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