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2008年3月10日 (月曜日)

「シーツ・オブ・サウンド」って...

我が千葉県北西部地方は、朝から雨。でも、なんとなく暖かい感じ。昼過ぎ、雨が止んだが、もう寒くならないし、冷たい北風も吹かない。夕方、通勤の帰りなど、なんとなく暖かくて、コートを着ていると汗ばむ位。もう、コートの裏はいらないな〜。

昨日、昼寝ついでに聴いた、ジョン・コルトレーンの『Traneing In』(写真左)。プレスティッジ・レーベルのコルトレーン、リリース番号からすると、2枚目のリーダーアルバム。これって、ジョン・コルトレーンの独特の奏法「シーツ・オブ・サウンド」を感じるには、格好の一枚だということを再認識した。

「シーツ・オブ・サウンド」とは「敷きつめた音」という意味で、コードの構成音を全て使いきるような音の羅列というか連続というか、16分音符を基調として、高速でフレーズを構成して吹きまくる奏法のことをいう。コルトレーンの専売特許である。これって、聴いて体験してみないと、なんのことか全く判らない。

この『Traneing In』を聴くと、これが良く判る。この『Traneing In』は、まだ、コルトレーンが、フリー〜アバンギャルドに傾いていない頃の演奏で、ハード・バップを基調にした、実に素直な「シーツ・オブ・サウンド」のフレーズを体験することができる。「シーツ・オブ・サウンド」が実に判り易いアルバムと言える。

Traneing_in

冒頭の「Traneing In」、3曲目の「Bass Blues」、ラストの「Soft Lights and Sweet Music」では、高速の「シーツ・オブ・サウンド」が堪能できる。単に速いだけではない、コードを分解して、いかに高速に、いかに鋭く吹き切るか、を追求する、修道僧のような、求道的なコルトレーンを体験できるのだ。

そして、2曲目の「Slow Dance」と4曲目の「You Leave Me Breathless」では、バラードでの「シーツ・オブ・サウンド」が体験できる。コードを分解して、いかに単純に、いかに簡素化して、最短距離でバラードを吹き切るか、を追求する、甘いエモーショナルを排除した、禁欲的なコルトレーンを体験できるのだ。

加えて、Red Garland(p),Paul Chambers(b),Art Taylor(ds)のバックのトリオが絶好調。特に、レッド・ガーランド(Red Garland)のピアノが良い。左手のブロックコードが特徴のガーランドのピアノが絶好調。それはもう「弾きまくり」の世界。それに触発されて、ポール・チェンバース(Paul Chambers)が、ベースの職人芸を繰り広げる。アート・テイラー(Art Taylor)のドラムは、地味ながら堅実。バックの演奏も実に良い。

特に「シーツ・オブ・サウンド」への段階的なアプローチが体感できるのが、このアルバムの良さ。最初は手探りで入りながら、確信を掴むと一気に吹き切る、ジャズのインプロビゼーションの「最良のサンプル」のひとつがここにある。全5曲で、トータル38分ちょっと。今のCD前提のアルバムと比べると、ちょっと短い収録時間だが、これくらいの方が、集中して全ての曲を聴き通すことが出来る。

コルトレーンのアルバムの中では、地味な存在で、ジャズ入門本では、滅多に取り上げられることの無いアルバムですが、どうして、内容があって、マニアだけが知っている「オタク盤」で留めるには勿体ない。もっと、広く聴かれるべきアルバムだと僕は思います。
 
 
 
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