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2008年2月10日 (日曜日)

密かに「鹿男あをによし」...

昨晩は絶対に雪が降る、と言い切っていた天気予報。夕方までは、僕も天気図を読んでいてそう思っていた。が、夕方以降の天気図と上空温度分布図を見て「???」。こりゃ〜、我が千葉県北西部地方は、雪じゃなくて雨になる。案の定、午後7時くらいからまとまった「雨」。

雨になるとありがたい。北側のルーフバルコニーに残った大量の雪は溶ける。今朝からは、なんとなく暖かな感じで、昼過ぎには、昨日まで残っていた大量の雪は、めでたく全て溶けた。いや〜、良かった。雪かきの手間が省けた。雪って、少し降るには楽しいのだが、先週の様に20センチ近く積もると、はっきりいって、邪魔な代物以外何ものでもない。

さて、最近のテレビドラマで、密かに楽しみにして、毎週観ている番組がある。フジテレビ系、毎週木曜夜10時放送の「鹿男あをによし」である。男性小説家・万城目学の小説を原作にした、コメディ・ファンタジー・タッチのドラマである。

とにかく、原作の「鹿男あをによし」(写真右)が良い、面白い。ネタバレになるので簡単に言うと「奈良の女子高に赴任した教師が奈良公園の鹿に命を受け、日本の滅亡を防ぐために奮闘するファンタジー小説」って感じの話になる。まあ、これだけでは良く判らないでしょうが、読めば判る。適度な長さで、面白くて、読み易い調子の文章ですから、一読をお勧めします。

個人的には「マイ鹿」のくだりがお気に入り。この「マイ鹿」話については、僕も学生時代からの「得意ネタ」で、この「マイ鹿」話から「奈良市民、みんな鹿」説まで展開し、史実を織り交ぜて、なぜそうなったのか、を史学的にも論証し、それはそれは壮大な奈良物語に仕立て上げてました。当時、我が大学の史学科の「裏の成果」とも言えましょう(笑)。

Spiritual_nature_sikaotoko

テレビドラマでは、奈良の観光名所が効果的に織り交ぜられており、ちょっとした奈良の観光案内としても楽しめます。前回は、明日香村が出てきましたが、史学徒の僕としては「狂喜乱舞」状態でした。ああ、やっぱり古墳はええなあ〜。

で、この小説「鹿男あをによし」を読むBGMとして相応しい、ジャズのアルバムは無いのか、と考えました(笑)。舞台が奈良、平城京ですので、明らかなジャズ、つまり、米国音楽を想起させるものは好ましくない。やはり「和」や「自然」を想起させる、日本人ジャズのアルバムが良いんだけどなあ、と思いを巡らしたら、ありました、ありました。

昨年亡くなった、不世出のパーカッション奏者、富樫雅彦の『スピリチュアル・ネイチャー』(写真左)。「スピリチュアル」がつくので、なんとなく、江原さんっぽいんですが、因果関係はありません(笑)。

この『スピリチュアル・ネイチャー』は素晴らしい。精神論的なフリー・ジャズの方法論を超えて、日本人ならではの間(ま)と、時に雅楽や和音階を想起させる音色、そして、音作りの根底には、日本が誇る「四季の自然」を感じさせてくれる音とビート。フリー・ジャズの方法論に「和のテーマ」を与え、演奏される音の表現力と美しさを追求したアプローチは、特筆に値する。

まさしく富樫ワールドとしか呼びようのない独自の音世界。富樫雅彦の傑作というだけでない、日本ジャズ界の金字塔的作品といえる。 当時、スイングジャーナル主催ジャズディスク大賞にて主要3部門を独占したほど、センセーショナルな作品だった。

こんなのジャズじゃ無い、とバッサリ切り捨てるジャズ評論家やジャズ・ファンの方々もいらっしゃいますが、僕はこれも「アリ」だと思います。ジャズの演奏内容に確固たる定義は無いですからね。ジャズじゃ無いとしても、これは素晴らしい音楽、良い音楽だと思います。日本人がクラシック音楽以外の音楽手法で、これだけの表現とこれだけの演奏を残したことに感動を覚えます。

この『スピリチュアル・ネイチャー』をBGMに読む「鹿男あをによし」。なかなか雰囲気が出て良いです。口にするアルコールは、この場合、バーボンでは無く、焼酎か冷酒でしょう。さあ、明日で一気に読み終えてしまおうっと・・・。
 
 
  
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コメント

うふっ あたしも見てますよぉ~
先週はめっちゃ良かったですねぇ、古墳めぐりのシーン!
思わず、「次はここか!?」と胸躍らせました(^^)
日本人に生まれてよかったなぁ~
つくづく、そう思った、先週のお話でした。

まいど、ひとみちゃん、松和のマスターです。

そうですか、ひとみちゃんも見てますか〜。うんうん、先週は
良かったよな〜。明日香村へ、むっちゃ行きたくなりました。
他にも、平城京跡、大仏殿、奈良公園、飛火野、ちょっと飛んで、
伏見稲荷や大阪の道具屋筋など、いろいろ出てきて、それだけでも
狂喜乱舞です。

これからいよいよ、物語も佳境に。しばらく木曜日は早帰りです (^_^)v。
 
 

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