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2008年2月25日 (月曜日)

寝込んで、癒しのピアノ・トリオ

先週の金曜日、風邪が酷くなって「どうもこれはあかんな〜」って状態。休みが余っていたので、念のため、今日の月曜日を「有休」にしておいてたら、これがまあ「大正解」。きっちり、土曜日の晩から高熱を発して、昨日、今日としっかりと寝込みました。

さて、昨日も書いたけど、子供の頃から、病気などで寝込む時、静かな部屋って苦手で、極力事情が許す限り、適度な音量で音楽をかけるようにしている。意外と、癒しの曲調のジャズって具合が良くて、風邪で寝込んだときなど、よくバックに流している。「風邪に癒しのジャズ」である。

今日、病床のBGMでお世話になったジャズ・アルバムは何枚かあるが、特に、印象に残ったアルバムが、バリー・ハリス(Barry Harris)の『Breakin' It Up』(写真左)。バリー・ハリスは、パウエル派のピアニストの一人です。
 

Barry_harris_breakin_it_up

 
バリー・ハリスのピアノは、バド・パウエルのピアノから、激しさと鬼気迫る超絶技巧を引いて、優雅さと親しみ易さを足した様な、聴き易いタッチが特徴。まさに、バド・パウエルのピアノを聴き易くしたような感じかな。最近では、ベテランらしい骨太さや渋みも加わり、地味ながらも、現在も第一線で活躍するピアニストです。

この『Breakin' It Up』のパーソネルは、BARRY HARRIS(p)、WILLIAM AUSTIN(b)、FRANK GANT(ds)。ベースとドラムはちょっと聞き慣れない名前が続きますが、それもそのはず、このアルバムは、1958年7月31日、ニューヨーク進出以前のシカゴ時代に残された、バリー・ハリスのデビュー作です。

デビュー作とはいえ、内容のある、とても良い感じのピアノ・トリオで、全8曲一気に聴き通してしまいます。ピアノ・トリオの入門盤としても最適な内容です。

今回は、ユニバーサル ” ジャズ・ザ・ベスト ” リミテッド1000 という復刻版シリーズの中の1枚で、1000円で手に入れることができます。なんという、コスト・パフォーマンスの良さ。音も良いですし、これは「買い」でしょう。

ブルージーな雰囲気満点で、バリー・ハリスのピアノの、間の取り方や渋い音色に聴き入ってしまいます。病床で聴く癒しの音楽にピッタリで、「寝込んで、癒しのピアノ・トリオ」って感じでしたね〜。
 
 
 
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コメント

この時期は当然なのかも知れませんが、どうも、高熱の出る風邪が流行ってるみたいですね。本当に、お大事になさってください。

☆体調不良の時にかけたいジャズって、結構重要なテーマでして、ホーン中心で熱のこもったプレイなんて聴いたら却って具合悪くなったりしますね。

「コレを聴くと癒されるんだよね~」っていうアルバムが数枚有ったらいいのになんて思ったことが幾度もあります。

yurikoさん、ど〜も。松和のマスターです。

お気遣いありがとうございます。熱は下がったんですが、まだ、
喉の痛みが引きません。それでも、昨晩は接待で、ホントに
「悲しきは宮仕え」です(笑)。

さて、体調不良の時の癒しのジャズ。ちょっと、ペットや
サックスは刺激がきつくて辛いですよね〜。ピアノ・トリオが
無難なところと思います。

僕は、ブログにも書いた、バリー・ハリスの諸作、それから、
ジュニア・マンスの諸作、そうそう、ケニー・バロンのトリオも
良いですよ。正統派で端正でジャジーでブルージーだけど、
そこはかとなく、明るさとポジティブさを漂わしている、
そんなピアノ・トリオが、体調不良の時の癒しのジャズとして、
ピッタリかな、って思います。

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