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2008年2月の記事

2008年2月29日 (金曜日)

チック・コリアの隠れ名盤・2

あと一歩のところで風邪が完治しない。喉の違和感が残って、どうも変な咳がまだ出る。ちょっと体が怠い。仕事の方も、どうしても解釈しきれず、確信が持てない部分が残って、不満の残る「この一週間」であった(溜息)。

人の歩いていない場所に道を作る作業が、どれだけ「普通ではない感覚」が必要なのかは、幾度か経験があるので自分は判っているが、それを人に、特に、将来ある優秀な後輩に押し付ける訳にはいかないことも理解している。でも、今まで誰もやったことのないことを始めるには、普通の人から見ると「狂気の沙汰」な感覚が必要なことも、経験から判っている。う〜ん、悩みどころではあるなあ(溜息)。

さて、昨日のブログに書きましたが、体調がまだ万全でない時には、お気に入りのミュージシャンのジャズを集中的に聴くことが「元気の源」になる。今日も、僕の一番好きなミュージシャン「Chick Corea(チック・コリア)」のアルバムを集中的に聴く。

まずは『Friends』(写真左)。これは、チックのアルバムの中でも、一二を争う「お気に入り」アルバム。大学時代より、聴いた回数は数知れず。とにかく、良い雰囲気、良い演奏。外れ曲無し。チックの隠れ名盤ナンバーワン。

冒頭の「One Step」が、このアルバムの全てを物語る。チックの趣味の良い優れたエレピの演奏が秀逸。バックのスティーブ・ガッドのドラミングが今までのジャズに無い「不思議なビート」を刻む。そして、アタッチメントが気にならないジャジーなエディ・ゴメスのベース。そして、個性的なジョー・ファレルのソプラノ・サックス。この一曲で完全に、このアルバムに「まいった」。

全体的に、エレピ中心の演奏は「優しくて楽園的な明るい爽やかな曲」で、アコピ中心の演奏は「ストレートアヘッドな硬派で疾走感のある曲」な傾向。エレピが可愛い「Friends」なんぞ、何回聴いても飽きない。「Sicily」は、チックの個性、ラテンチックな香りが「たまらない」。そして、ラストの「Cappucino」なんぞ、こんなストレートアヘッドな演奏、他では「なかなか聴けないぞ」と感動する。
 

Chick_favorite_2

 
二枚目は『Three Quartets』(写真右)。先に紹介した『Friends』のリズム・セクション、チック・コリア(p)、エディ・ゴメス(b)、スティーブ・ガッド(ds)に、当時若手売り出し中のサックス奏者・マイケル・ブレッカーが参加した、1981年リリースのストレートアヘッドな名盤。

このアルバム、突如として、チックがストレートアヘッドなアルバムを出した、と話題を振りまいたアルバムですが、確かに、チック・コリア(p)、エディ・ゴメス(b)、スティーブ・ガッド(ds)のトリオ演奏の部分は、ワン・アンド・オンリーなピアノ・トリオで、それはそれは素晴らしい。どこから聴いても、チックがリーダーの演奏で、決して、1960年代ジャズのノスタルジックなコピーでは無い。

但し、当時若手売り出し中のマイケル・ブレッカーが、コルトレーンを縮小したような、ジョン・コルトレーンそっくりのサックスを吹いていて、どの曲の演奏もコルトレーンの奏法の域を出ず、単調な展開がちょっと「玉に瑕」かなあ。

まあ、マイケルも当時は若い。まだまだ駆け出しである。それを考えたら、マイケルも、チック・ゴメス・ガッドのリズム・セクションをバックに、ビビらず良く吹き回しているなあ、と思う。「栴檀は双葉より芳し」である。

ハービー・ハンコックなどは、V.S.O.P.をはじめとして、時々、この様な1960年代回顧の、ノスタルジックなコピー・ジャズなアルバムを出したりするが、チックはこれ一回。まあ、周りが「素晴らしい」というほど、本人は楽しくなかったんでしょうな。

1960年代回顧の、ノスタルジックなコピー・ジャズの問題点は、モードやシーツ・オブ・サウンドをはじめとする、テクニック優先的な演奏が中心になるので、印象に残るメロディや曲が少ないこと。メロディアスでキャッチャーな曲作りが得意なチックですら、この『Three Quartets』である。チックのピアノ・テクニックを愛でるには良いアルバムではあるが、ジャズに癒しを求める向きには、ちょっと辛い内容です。でも、チック・マニアにとっては、これはこれで良いんですが・・・。

チックのおかげで、体調が今一歩の時、仕事との兼ね合いで、ドップリと落ち込むことは回避されけど、前途多難な明日からの「3月」である。
 
 
 
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2008年2月28日 (木曜日)

チック・コリアの隠れ名盤・1

先週の土曜日、1年ぶりに高熱を発して床に伏せった訳だが、高熱を発して床に伏せった時の「癒しのジャズ」が、1年ぶりに威力を発揮したことになる。

病床で聴く「癒しのジャズ」は、トランペットやサックスがブイブイいうのは、更に熱が上がりそうだし、ファンキー色一杯の熱いジャズもちょっと敬遠。僕の病床の「癒しのジャズ」は、ピアノ・トリオになりますね。

バリー・ハリス、ジュニア・マンス、ケニー・バロンの、正統派で端正でジャジーでブルージーだけど、そこはかとなく、明るさとポジティブさを漂わしている、そんなピアノ・トリオが、体調不良の時の「癒しのジャズ」。

そして、回復期には、この「癒しのジャズ」系では、刺激が薄くて物足りなくなるのですが、回復期には、まだ、体調が万全ではないので、ちょっと「はまらない」ジャズと当たると困るので、安全性を重視して、お気に入りのミュージシャンのジャズを集中して聴くことになります。

お気に入りのミュージシャンの一番は「チック・コリア」(写真右)。今日はChick Corea『Tap Step(タップステップ)』(写真左)。

この『タップ・ステップ』って、チックの隠れ名盤の一枚として、大学時代から今に至るまで、愛聴してやまないアルバムです。ジャケットを見れば「ちょっと引く」感じで、それでもチックだからと購入。

そして、1曲目の「Samba L.A.」を聴いて、「あちゃ〜、やっても〜た。なんやこれ〜。チック〜」と思って、頭を抱えたのが大学時代。「Samba L.A.」って、チック・マニアの中では、賛否両論の問題作。これが、冒頭に来る。
 

Chick_corea_tap_step

 
そして、「あ〜っ、えらいアルバム買っても〜た」と後悔しながら、2曲目「Embrace」の出だしを聴いて「おっ、これは」。ここからが、チック・ワールドの始まり。「Tap Step」〜「 Magic Carpet」〜「Slide」〜「Grandpa Blues」〜ラストの「Flamenco」まで、チックの素晴らしき、内容の濃いエレクトリック・ジャズが展開される。

とにかく、キーボードの使い方、鳴らし方が上手い、というか、天才の領域である。楽曲も印象的なフレーズを持つ魅力的な曲ばかりで、アレンジも素晴らしく、バックの演奏も申し分無い。この数々の演奏を単に「フュージョン・ジャズ」の一言で括ってしまうのは、ちょっと問題ですよね。

これって、凡百のフュージョン・ジャズとは一線を画するもので、僕は、純粋にこれは、メインストリーム・ジャズの範疇の「エレクトリック・ジャズ」だと思います。今の耳で聴いても、これだけの内容を持った「エレクトリック・ジャズ」のアルバムが作れるミュージシャンはどれだけいるのか。

まあ、1曲目の「Samba L.A.」の存在が、後に続く素晴らしき6曲の評価を狂わせるのかもしれないが、それでは、このアルバムの素晴らしさを体験できない。「Samba L.A.」にしたって、サンバを唄う女性ボーカルの背後で鳴り響くシンセのセンスに耳を奪われる。チックって、本当にシンセの使い方が秀逸である。

この『Tap Step』を聴けば、当時のウエザー・リポート(ジョー・ザビヌル)、ハービー・ハンコックが、ちょっと色あせて見える。それほど、チックのエレクトリック・キーボートの演奏力はずば抜けている。恐らく、チックのそれに対抗できるのは、(弾かないけど)キース・ジャレットだけではないか、と僕は睨んでいる(マイルスは別格です)。

2曲目の「Embrace」から、グッと気合いが入って、ボコーダーが唸りを上げる、ファンキーで小粋な「Grandpa Blues」まで来ると、もう元気一杯。そして、ラストの「Flamenco」で、明快なチック節にニンマリして大団円(笑)。

でも、今まで一度も、1曲目の「Samba L.A.」を飛ばして聴いたことは無いなあ。これはこれで、チック・マニアには、MoogやOberheimのヴィンテージ・シンセの音色が乗っかって、「もろサンバ」と言いながら、ちょいと一味違った、チックならではのアレンジがたまらんのですわ(笑)。
 
 
 
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2008年2月27日 (水曜日)

「アーガス」35周年記念 Edition!

「悲しきは宮仕え」である。日曜日〜月曜日と、久しぶりに風邪で2日寝込んで、まだ本調子でないまま、昨日は会社へ。

そう言えば、昨日の夜は、とある会社のメンバーと懇親会(接待ともいう)ではないか。自分が中心人物の一人なので仕方が無い。結局、飲みに行って家に帰り着いたのが、午後11時過ぎ。しかも、帰り道、強い風雨のオマケ付き。

しかも、明け方から、台風のような凄い風が吹き荒れ、ド〜ンという凄い突風の音で目が覚めた。目が覚めたのが、明け方4時過ぎ。それから、風の音でなかなか寝付けず、今日は極度の寝不足。しかも、今日は、朝晩、通勤の往き帰り、寒いことこの上なし。ホントに「悲しきは宮仕え」である。

閑話休題。昨年の12月になるんだが、英国で、1970年代のブリティッシュ・ロック・マニアには「たまらない」、掘り出し物Deluxe Editonがリリースされた。ウイッシュボーン・アッシュ(Wishbone Ash)の『アーガス(Argus)』(写真左)の、35周年デラックス・エディションである。

ウィッシュボーン・アッシュといえば、ツイン・リード・ギターというスタイルで、70年代英国ロック史に名を残すバンドである。2人のギタリストが同時にソロを弾いて1つのハーモニーを奏でるという手法は全くもって斬新で、とにかく格好良い。70年代、僕たち高校生の間で、ロック系のコピー・バンドは、こぞってディープ・パープルに走ったが、ちょっと理知的でオシャレなバンドは、このウィッシュボーン・アッシュをコピーしたものだ。とにかく、格好良いんだな〜。

Wishbone_ash_argus35

そんな彼らの代表作が『百眼の巨人アーガス(Argus)』(72年)。ドラマ性の高いプログレッシヴな楽曲とツイン・リードによる美しいハモリ、そして、ヒプノシスの手になる「いかしたジャケット」。ブリティッシュ・ロック特有の光と影、そして、ウェットな音世界が広がる、ブリティッシュ・ロックの名盤である。

この名盤『アーガス』、5年前、30周年記念盤として、マーティン・ターナーが何を考えたか、全面的にリミックス&リマスターを施し、アナログ時代の音とは著しくかけ離れた、ピカピカのツルツル、デジタル時代の『アーガス』になって、「音が良ければそれで良いのか」と、激しく疑問を投げかけたくなるような音にガッカリするやら、頭に来るやら。

しかも、最初にCD化された1991年盤はジャケが変に細工されていたり、確かにオリジナルのマスターテープを使っていたモノでしたが、とても良い音とは言えず、この『アーガス』の決定盤CDが無い、という困った状況が続いていました。

が、である。が、しかし、今回の『アーガス(Argus)』35周年デラックス・エディションの発売で、やっと、この困った状況が改善されました〜。嬉しい。マニアやオールドファン待望の、オリジナル・マスターテープからのリマスター盤です。しかも今となっては入手困難なBBCライブのオマケ付き。

音を聴いてみると実に良い。アナログ・マスタリング特有の、シャープな中にモコッとした音の塊みたいな感じが、実にアナログっぽくって良い。それでいて、音の輪郭はシャープ。そして、ブリティッシュ・ロック特有の光と影、そして、ウェットな音世界が、結構、忠実に再現されている感じで、とにかく、ピカピカ、ツルツルの30周年記念盤とは全く異なる、『アーガス』のリマスター決定盤がやっと出た、って感じです。

良いですよ〜。ウィッシュボーン・アッシュのファンのみならず、70年代ブリティッシュ・ロック・マニア必携の『アーガス(Argus)』35周年デラックス・エディションです。日本での発売予定は、今のこところ無いみたいで、現在、大手ネットショップでUK盤として扱われているみたいです。この『アーガス』、米英日、それぞれ入り乱れて、結構、いろいろとバリエーションが豊富なので、間違って注文しないよう気をつけて下さいね(笑)。

70年代ロックは、リマスターの基本的考え方と技術と機材によって、良くもなるし悪くもなる。今回の『アーガス』35周年デラックス・エディションは、この企画を実現した方々とリマスターに携わった技術者に乾杯です。
 
 
 
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2008年2月25日 (月曜日)

寝込んで、癒しのピアノ・トリオ

先週の金曜日、風邪が酷くなって「どうもこれはあかんな〜」って状態。休みが余っていたので、念のため、今日の月曜日を「有休」にしておいてたら、これがまあ「大正解」。きっちり、土曜日の晩から高熱を発して、昨日、今日としっかりと寝込みました。

さて、昨日も書いたけど、子供の頃から、病気などで寝込む時、静かな部屋って苦手で、極力事情が許す限り、適度な音量で音楽をかけるようにしている。意外と、癒しの曲調のジャズって具合が良くて、風邪で寝込んだときなど、よくバックに流している。「風邪に癒しのジャズ」である。

今日、病床のBGMでお世話になったジャズ・アルバムは何枚かあるが、特に、印象に残ったアルバムが、バリー・ハリス(Barry Harris)の『Breakin' It Up』(写真左)。バリー・ハリスは、パウエル派のピアニストの一人です。
 

Barry_harris_breakin_it_up

 
バリー・ハリスのピアノは、バド・パウエルのピアノから、激しさと鬼気迫る超絶技巧を引いて、優雅さと親しみ易さを足した様な、聴き易いタッチが特徴。まさに、バド・パウエルのピアノを聴き易くしたような感じかな。最近では、ベテランらしい骨太さや渋みも加わり、地味ながらも、現在も第一線で活躍するピアニストです。

この『Breakin' It Up』のパーソネルは、BARRY HARRIS(p)、WILLIAM AUSTIN(b)、FRANK GANT(ds)。ベースとドラムはちょっと聞き慣れない名前が続きますが、それもそのはず、このアルバムは、1958年7月31日、ニューヨーク進出以前のシカゴ時代に残された、バリー・ハリスのデビュー作です。

デビュー作とはいえ、内容のある、とても良い感じのピアノ・トリオで、全8曲一気に聴き通してしまいます。ピアノ・トリオの入門盤としても最適な内容です。

今回は、ユニバーサル ” ジャズ・ザ・ベスト ” リミテッド1000 という復刻版シリーズの中の1枚で、1000円で手に入れることができます。なんという、コスト・パフォーマンスの良さ。音も良いですし、これは「買い」でしょう。

ブルージーな雰囲気満点で、バリー・ハリスのピアノの、間の取り方や渋い音色に聴き入ってしまいます。病床で聴く癒しの音楽にピッタリで、「寝込んで、癒しのピアノ・トリオ」って感じでしたね〜。
 
 
 
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2008年2月24日 (日曜日)

最近の新譜から「Day Trip」

先週の火曜日あたりから、風邪で具合が悪かったのだが、無理して、木曜日、金曜日と会社に出て行った結果、昨晩、高熱を発して、今日は一日寝込んだ。

子供の頃から、風邪とか病気で寝込んでも、静かな部屋で寝ているのは苦手で、なんらかの音楽を流しながら(適当な音の大きさでだよ)寝ている。最近は寝室にそこそこのオーディオセットを入れてあるので、ジャズのCDが聴ける。

熱でウンウンうなされながら、聴いていたアルバムが、パット・メセニー(Pat Metheny)の新譜『Dat Trip』(写真左)。2005年10月19日ニューヨーク、ライトトラック・レコーディング・スタジオにて録音。トリオ名義のアルバムは『トリオ99→00』以来8年ぶりとなる最新作である。

Pat_day_trip

パーソネルは、Pat Metheny(g)、Christian McBride(クリスチャン・マクブライド・b)、Antonio Sanchez(アントニオ・サンチェス・ds)のトリオ構成。

とにかく、縦横無尽なパット・メセニーのギターが素晴らしい。マグブライドのベース、サンチェスのドラムも驚異的なテクニックで、メセニーのギターをしっかり支える。最近のギタートリオの傑作の一枚だろう。

が、なんだか釈然としない。寝床で2度聴き返して思ったんだが、ギターのフレーズは流麗、演奏内容はとても素晴らしいけど、印象に残るメロディーが少ないんだ、と思い当たった。そう、聴いた後で印象に残るフレーズ、何度か聴くと、口ずさんだりするキャッチャーなメロディーを持った楽曲が少ないのだ。

これは、最近のジャズに共通して言えることじゃないだろうか。キャッチャーで印象的なメロディーは、どれもが「スタンダードもの」。そう言えば、最近のジャズ・メン自作の曲は、少し小難しい、演奏家にとって楽しい楽曲で、聴くものの立場に立った作曲は少ない感じがする。

これでは、新しいジャズ・ファンは増えないし、ジャズの新譜は売れなくなる。もう少し、ジャズ・メン自作曲については、聴くものの立場に立った、十分な配慮をお願いしたい。寝床で、熱にうなされながら、パットの新譜を聴いていて、そう思った。
 
 
 
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2008年2月23日 (土曜日)

こんな音源が残っていたなんて...

関東地方では春一番が吹いたとか。確かに、午前中は南風が吹き込んで暖か。しかし、午後2時頃から、にわかにかき曇り、気圧がグググッと下がり、台風のような風が吹き荒れ、外の風景は砂埃で霞む。一瞬、竜巻が起こったのかと思った。

その後、一時の静寂が訪れ、30分ほどして、今度は強烈な北風が吹き荒れる。勘弁してくれよ、今日はカットに行かないと、髪の毛ボーボーなんだけど。一昨日からの風邪も良くなる気配もなく、咳が激しいのに。どうも、カットに行く日って、いつも天気が劇的。でも、風邪っぴきで体調は最悪ながら、カットをしてもらって、気分はスッキリ。

今日は風邪で体調が最悪なので、一日、適度に寝て過ごす。昨年の暮れ、寝室にも、まずまずのオーディオを設置したので、音楽が寝ながら聴ける。これが結構具合が良くて、今日も、最近手に入れたCD中心に5〜6枚のアルバムを聴きながら、ウトウト。

最近手に入れたアルバムの中で、「こんな音源が残っていたなんて...」って感心したのが、トランペット奏者、クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)の『AT THE COTTON CLUB 1956』 (3枚組CD・写真左)である。パーソネルは、Clifford Brown(tp), Sonny Rollins(ts), Richie Powell(p), Gerge Morrow(b), Max Roach(ds)のClifford Brown & Max Roach Quintetによる録音。

Clifford_cotton_club

1956年5月28日と1956年6月1日の2日分のライブ演奏を収録。プライベート録音の為、曲によっては、途中でフェードアウトしたり、ノイズが入ったりして、音質は決して良好ではありません。しかしながら、最新の復元技術を駆使して改善しただけあって、歴史的価値および鑑賞には十分に堪えうるレベルです。ボーナストラックは、同じく1956年2月26日のニューヨーク、タウンカジノのラジオ放送の録音3曲、こちらも、未発表の音源のようです。

寝ながら聴いていたんですが、いや〜っ、クリフォードって上手い。恐らく、ジャズ・トランペットの最高峰の演奏家ですよね。こんなに速い速度でアドリブを軽々しくこなす姿なんぞ、それはもう「スーパーマン」や「ウルトラマン」を見るようです。いやはや、人間業では無い(笑)。

負けずに、バックのマックス・ローチのドラミングも凄い。このクリフォードのトランペットに対応できる、当時数少ない名ドラマー。リッチー・パウエルのピアノも小粋で、スピード感満点。

そんな中で、ソニー・ロリンズだけ、曲によって、ちょっと乗り切れない雰囲気で苦闘する姿が印象的。まあ、今では、巨匠のロリンズだが、1956年といえば、まだまだ駆け出しの若者。それでも、クリフォードの胸を借りて、ガンガン突っ込んで吹く姿は、並のテナーマンじゃないです。

クリフォード・ブラウンは、このライブの約1ヶ月後、1956年6月26日に交通事故死してしまいます(1930年10月30日生まれなので、25歳の若さで亡くなったことになる)。若くして急逝しているので、活動期間が短く、クリフォードの演奏音源は少ないので、クリフォードの、特にライブ音源はどれもが貴重です。この音源は特別良いですね。音質は最高では無いですが、それをフォローして余りある、クリフォードのトランペットが素晴らしい。

「こんな音源が残っていたなんて...」。最近は、ジャズの未発表音源の発掘も進み、「え〜っ」と声を上げて驚くような音源の発掘が少なくなりました。しかし、今回のこの『AT THE COTTON CLUB 1956』は、その発売記事を初めて見た時、久しぶりに、声を上げて「え〜っ」と驚いた音源発掘でしたね〜。
 
 
 
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2008年2月22日 (金曜日)

ジャニスで「気合い」を入れて

風邪は悪い方向に。休みたいけど、休めない。でも、今日は無理して仕事に出て良かった。今まで、1ヶ月ほど、ずっと悩み考えあぐねていたことに、やっと答の方向性を見い出した。久々に爽快感。結構、精神的に辛いけど、これがあるから、今の仕事は止められない(笑)。

風邪が悪化するばかりで、結構、気が滅入る。こんな時は、一発、気合いを入れなおす必要がある。こんな時は、ジャニスだ、ジャニス・ジョプリンだ。ということで、疲れ切った今日の帰りの音楽は『白鳥の歌(原題:Farewell Song・写真左)』、1982年にリリースされた、ジャニスの未発表セッションを集めたレア・テイク集である。

ジャニスが、麻薬のオーバードーズ(多量摂取)で亡くなったのは、1970年。なぜ、12年も経って、このレア・テイク集がリリースされたのかは謎だが、このアルバムは、ジャニスのライブ音源が5曲収録された、彼女の魅力満載のアルバムだ。

Janis_farewell_songs

ジャニスの一番の魅力は、何と言っても「ライブ」である。1960年代後半、録音技術や演奏技術がまだまだ稚拙だった時代、どうしても、スタジオ録音では、バックの演奏がスカスカ、ポコポコで、ボーカルの魅力が全面に出ない。ライブの場合は、ライブ独特の演奏のノリと場の雰囲気があって、その熱気にのって、ボーカルが全面に出てきて、迫力満点。

4曲目に収録されている「ワン・ナイト・スタンド」はイチオシ。プロデュースはトッド・ラングレン。しかも演奏はポール・バタフィールド・ブルース・バンドという豪華な組み合わせ。曲自体の出来も素晴らしい。何度聴いても感動モノのドラマティックなロック・ナンバー。他の曲を見渡せば、「レイズ・ユア・ハンズ」というライブには欠かせない名曲も収録されており、レア・テイク集とは思えないほど、その内容は申し分ない。

ジャニスのボーカルは全9曲。やっぱりジャニスのボーカルは最高だ。う〜ん、ちょっと気合いが入ってきたぞ。

さて、家に帰って晩ご飯食べて、今、テレビでは宮崎駿の「耳をすませば」をやっている。実を言うと、この「耳をすませば」って、かなり好きなんだよな〜。自分の高校〜大学時代にだぶって、その頃の自分を、その頃の自分の気持ちを思い出す(いい歳して、ちょっと青臭いですかね〜)。

何度見ても、好きな場面ではニヤニヤにやけたり、目頭が熱くなってウルウルしたり。なんか「耳をすませば」を見ていて、また、ちょっと気合いが入ってきた。よし、明日は、宮崎駿のアニメの中で、一番好きな「紅の豚」を見て、さらに気合いを入れるとするか(笑)。
 
 
 
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2008年2月21日 (木曜日)

安らぎはピアノ・トリオから...

喉が痛い。風邪をひいたらしい。困るなあ。今、結構、仕事がおしてるからなあ。風邪薬とビタミン剤でなんとか凌いでいる。明日会社に行けば、土日は休めるんだが、土曜日は、どうしても散髪に行きたいし、整体にも行きたい。う〜ん、なんか忙しないなあ。

こんな時は、音楽で安らぐのが一番。安らぐ音楽は、僕にとっては、ジャズが一番。それも、一番好きな楽器のピアノ、一番好きなフォーマットのトリオ編成。

今日は、ロジャー・ケラウェイ(Roger Kellaway・写真右)の『Heros』(写真左)を聴いて安らぐ。ピアノ、ベース、ギターのトリオ。今では、ピアノ、ベース、ドラムがピアノ・トリオの標準構成だが、1950年あたりまでは、ピアノ、ベース、ギターがピアノ・トリオの標準構成だった。余談になるが、ピアノ、ベース、ドラムを一般に広めたのは、モダン・ピアノの祖、バド・パウエルである。

さて、ロジャー・ケラウェイであるが、日本ではあまり知られていないジャズ・ピアニストである。1939年11月生まれなので、現在68歳。米国での評価は「ややメジャーなレベル」って感じかなあ。でも、彼のピアノを聴くと、きっと評価したくなる。実にオーソドックスで、実にピアノ・トリオにあったピアニストである。

彼の特徴は、去年の暮れに亡くなった「鍵盤の帝王」オスカー・ピーターソンのフォロワーで、そのテクニックはピーターソン直系(さすがに、テクニック的にはピーターソンの方が絶対的に上だが)。しかし、ピーターソンのタッチに溢れるファンキーな粘りと滲み出るブルージーさは希薄。「溢れるファンキーな粘りと滲み出るブルージーさ」を「ジャジーな黒さ」と表現するなら、ロジャー・ケラウェイは「ジャジーな白さ」。

Roger_kellaway_heros

ピアノ、ベース、ギターのトリオは、最近、ひっそりとリバイバルしている気配。だから「異色の構成」では無い。今回、ロジャー・ケラウェイがこの構成を選択したのは、ピーターソンのフォロワーだからだろう。ピーターソンも当初は、ピアノ、ベース、ギターのトリオから出発して成功を収めている。

『Heros』って、実に良い雰囲気のピアノ・トリオですよ。さすがに、ピーターソンを敬愛しているだけあって「Night Train」「Hymn to Freedom」を収録している(思わず口元が緩む)。「Hymn to Freedom」を収録するなんて、ロジャー・ケラウェイって、絶対にピーターソンのフォロワーだよな、絶対にピーターソンのピアノが好きなんだよな〜、って思う。

ドラムが無くても、ギターもピアノもコード弾きでリズムを刻めるので問題無い。決して、ピアノ、ベース、ギターのトリオ編成は、変わった編成では無いのでご安心を。逆に、元気なリズムを打ち出すドラムが無い分、落ち着いた、小粋なリズムが心地よくて、実に大人の雰囲気満点のピアノ・トリオです。

一曲目の『Killer Joe』から、その落ち着いた雰囲気、小粋なリズムが良い。それでいて、テクニックは申し分なく、演奏も疾走感、爽快感バッチリ。ピアノ、ベース、ギターのトリオ編成も良いなあ、と改めて思いました。そんな思いにさせる、実に説得力のある力演です。

そして、ラストの「Hymn to Freedom(邦題:自由への讃歌)」は感動の名演。ピーターソンの演奏も大感動の名演(アルバム『Night Train』のラストで聴くことが出来る)だが、このロジャー・ケラウェイの演奏も、ピーターソンの名演につぐ内容。実は、この一曲が聴きたくて、この『Heros』を手に入れたんですよね〜 (^_^;)。

ロジャー・ケラウェイの『Heros』、落ち着いた、小粋なピアノ・トリオを聴いて、心が、ちょっと安らいだ。焦ってはいけない。迎合してはいけない。妬んではいけない。「胸を張って、安らかな気持ちで、道のど真ん中を歩く」ということを改めて思い出させてくれました。良いアルバムです。
 
 
 
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2008年2月20日 (水曜日)

ゲイリー・バートンの今...

2月も20日、周りを見渡せば、少しずつ春の息吹を感じる今日この頃。通勤の行き帰りで、見ながら通る近くの公園の梅が、知らない間に三分咲き。

こぢんまり咲いた紅梅が愛くるしくて、なんとなく今朝は得した気分。帰りも夜風がなんとなく柔らかで、日中は暖かだった名残り。今日の東京は3月中旬の陽気だったとか。

昨日は久しぶりに遅くまでの残業で(ホントだよ、仕事だよ〜)、家へ帰りつくのが遅かったので、ブログはお休みさせて頂きました m(_ _)m。一昨日の夜から、風邪のひきかけなのか、喉がちょっと痛いので、無理はしない。仕事の方が今、重要な時期を迎えつつあるんでね〜。

さて、『Gary Burton & Keith Jarrett』から始まった、ゲイリー・バートンの特集の最終回。1970年代初頭まで、ジャズ・ロック+アメリカン・ルーツ・ミュージックで突っ走っていたバートン。その後はどうなったか。

1970年代は、ジャズの歴史に残るデュオ、チック・コリア(p)&ゲイリー・バートン(vib)で大ブレイク。チックとバートンの相性は抜群。特に、チックは「デュオの神様」。チックのデュオにおける、相手を引き立て、自分も引き立てるアレンジとテクニックの豊かさと素晴らしさは「歴代随一」。チックとバートンのデュオ・アルバムは、どのアルバムも傾聴に値する。
 

G_burton_departure

 
そして、時は流れて、ゲイリー・バートンも65歳。まだまだ、4本マレット奏法を駆使して活躍している。歳を取ったせいなのか、尖ったところも丸くなって、今では純ジャズ路線で小粋な演奏を聴かせている。が、彼のアルバムは、純ジャズ路線とはいえ、メンバーの人選が実にマニアックで、決して単純にオーソドックスなジャズを聴かせないところがバートンの優れたところ。

お勧めは『Departure』(写真左)。1997年リリースとちょっと古いが、純ジャズ路線の小粋なアルバム。メンバーが凄い。Fred Hersch (p)はさておき、John Patitucci (b)、John Scofield (g)、Peter Erskine (ds)、Gary Burton (vib)。

ギターの人選が凄い。ユニークなギタリスト、というか、ちょっと普通じゃないギタリストのJohn Scofield(ジョン・スコフィールド、略してジョン・スコ)を純ジャズに起用する発想が素晴らしい。普通のジャズ・ギターじゃない。ちょっとねじれた感じの、浮遊感がありながら、芯がしっかりとしている、現代ジャズ・ギターの最先端の音。官能的な響き。

バートンのヴァイブは、透明感のある、ファンキーさを全く抜いた、クラシック的なリリカルさが特徴の響きだが、この特徴あるバートンのヴァイブにぴったりのPeter Erskine(ピーター・アースキン)のドラミング。ベースのJohn Patitucci(ジョン・パティトゥッチ)は、チック・コリアのバンドで活躍の現代ジャズを代表するベーシスト。

蒼々たるメンバーが一体となって、透明感のある、ファンキーさを全く抜いた、クラシック的なリリカルな純ジャズを繰り広げる。ジャジーなノリが気持ち良い。これが良いんですよ。良い雰囲気なんです。ファンキーさが無いとジャズじゃないって? 聴けば判る。ファンキーさが無くても、ジャジーなビートは供給できる。

スタンダード曲を中心に余裕の演奏。音色もアレンジも涼しげなノリで、透明感溢れる、リリカルな純ジャズが実に良い。どの曲も良い雰囲気、良い出来。今でも時々引っ張り出しきて、聴いています。愛聴盤のひとつですね。

ジャズのヴァイブと言えば、ミルト・ジャクソン。ファンキーさ溢れるジャジーなヴァイブでした。その対極にあるゲイリー・バートンのヴァイブ。ジャズって面白い。同じ、ヴァイブでも演奏家の個性によってこれだけ変わるんですよね〜。
 
 
 
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2008年2月18日 (月曜日)

ゲイリー・バートンのイチ押し!

先週、『Gary Burton & Keith Jarrett』を聴いて以来、ヴァイブのゲイリー・バートンが気になって、幾つか、初期の頃のゲイリー・バートンのアルバムを聴き直している。

初期のゲイリー・バートンは、『Gary Burton & Keith Jarrett』を聴いて判る様に「ロックビート+アメリカン・ルーツ・ミュージック」をベースに、フォーキーでゴスペルチックなフレーズを、透明感のあるクラシック的なヴァイブを4本マレットで弾きまくる、って感じの、個性豊かな演奏が特徴。

それでは、1960年代後半〜1970年代前半、ゲイリー・バートンの「ロックビート+アメリカン・ルーツ・ミュージック」をベースに、フォーキーでゴスペルチックなフレーズを、透明感のあるクラシック的なヴァイブを4本マレットで弾きまくる、って感じの代表作はどれだろう、と振り返ってみた。

僕のゲイリー・バートンのイチ押しは『The New Quartet(邦題:マレット・マン)』(写真左)。邦題の「マレット・マン」の響きがなんだか面白いが、この不思議な邦題は無視して下さい(笑)。
 

Gary_burton_the_new_quartet

 
パーソネルは、ヴァイブのゲイリー・バートンをリーダーに、ミック・グッドリック(g)、アボラハム・ラボリエル(b)、ハリー・ブレイザー(ds)と無名の面子。しかし、このアルバムの演奏内容は、ゲイリー・バートンの初期の傑作の一枚。

これぞ「ロックビート+アメリカン・ルーツ・ミュージック」をベースに、フォーキーでゴスペルチックなフレーズを、透明感のあるクラシック的なヴァイブを4本マレットで弾きまくるって感じで、初期のゲイリー・バートンの完成形の一つでしょう。

ゴスペルチックなフレーズでありながら、ファンキーな雰囲気を全く感じさせない、ヨーロッパ的な、クラシック的な透明感溢れるヴァイブの響き。ファンキー・ヴァイブの巨匠ミルト・ジャクソンの対極にあるゲイリー・バートンの独特の個性である。

特に1曲目『Open Your Eyes,You Can Fly』の明るいジャジーなノリは素晴らしいの一言。アボラハム・ラボリエルのクセのあるベースが効きまくっていて、実に パワフル。バートンのヴァイブはポジティブで透明感溢れる、芯のある響き。名演だ。他の曲も素晴らしい出来で、捨て曲無し。

以前のアルバムにあった、取って付けたようなロック・ビートは改善されていて、ミック・グッドリック(g)、アボラハム・ラボリエル(b)、ハリー・ブレイザー(ds)の3人は、ロックのビートをジャズのビートにすっかり取り入れて、全く違和感の無いユニークなビートを、バートンのヴァイブに供給する。

知的でポジティブで新しい感覚の「ニュー・ジャズ」って感じの演奏が実に良い。これぞ「ゲイリー・バートンのイチ押し!」って感じの、僕にとってのバートンの初期の最高傑作です。
 
 
 
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2008年2月17日 (日曜日)

「ジャズの小径2月号」アップです

なかなか暖かくならないなあ。今日も朝から冷たい北風が強い。どう考えても、散歩に出られる気温・気候では無い。日差しは豊かになって、家の窓から日差しだけ見ていると、もう早春って感じなんだが、一歩、外へ出ると「寒っ」という感じになる。

最近、本業の方でいろいろと頭を使うことが多い。しかも、細かい数字の資料と睨めっこしている時間も長くなっているので目が疲れる。頭は疲れるわ、目が疲れるわで、土日の休みはとても貴重。頭を休めるには、仕事と違う頭を使えば良いので、音楽三昧、映画三昧、テレビ三昧である。目の疲れは、良く寝ることで改善される。よって、昼寝は欠かせない(笑)。

ただ、受け身になってダラダラ一日を過ごすのもいかがなものか、ということで、今日は朝から、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」の名物コンテンツ「ジャズの小径」の2月号を更新する。

2月の「ジャズの小径」は、今年更なる活躍が期待される、日本ジャズ若手ミュージシャンの有望株の一「矢野沙織」の特集です。彼女は、1986年10月生まれなので、現在21歳。ジャズの名門であるSAVOYレーベル日本人アーティスト第2弾として2003年9月、16歳でセンセーショナルなデビューを飾った、若手注目株の最右翼です。

9歳の時にブラスバンドでアルト・サックスを始め、チャーリー・パーカーに衝撃を受けジャズに傾倒。この「チャーリー・パーカーに衝撃を受けてジャズに傾倒」の部分が、これまでの若手ミュージシャンと違うところで、実にユニークです。

Yano_live_picture

つまり、モダン・ジャズの起源である「ビ・バップ」に目覚めた訳で、今までの若手ミュージシャンからは聞かれなかった「新しい動機」です。そして、中学生時代、自らジャズクラブに出演交渉を行ってライブ活動をスタートしたところも、今までの若手に無い、バイタリティを感じます。

昨年は、テレビに出演することも多くなりましたが、しっかりと出演番組を選択しているんだなあ、と感じます。ちゃんと自分の姿が伝わるような、そんな番組を選んで出演しているみたいで、彼女のプロとしての考え方、感じ方が良く伝わってきます。

この彼女の考え方、感じ方について、僕も長年、技術の世界で生活するプロの端くれですが、結構、共感を覚えることが多いですね。単に「若い女の子がジャズを演奏する」という話題性だけの、一過性の女性ミュージシャンでは無い「雰囲気」がします。しっかりとした「自分なりのプロ意識と志(こころざし)」が感じられ、これからの成長が楽しみです。

とにかく、今までのジャズの若手とは違う、新しい世代の到来を強く感じさせる一人、矢野沙織のアルバム2枚『Little Tiny』『Groovin' High』をご紹介しています。この2枚はお勧めです。彼女の「プロ意識と志」を基本に自己研鑽した結果が、この2枚に凝縮されていると言っても過言では無いでしょう。良い出来の2枚です。矢野のアルトも良く鳴っていますし、バックも良い味を出しています。

「ジャズの小径」は、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」の中のコンテンツですので、一度、「ジャズ・フュージョン館」を訪れていただければ、と思います。お待ちしております m(_ _)m。

矢野沙織の担当楽器はアルト・サックスですが、僕も中学時代アルト・サックスを吹いていて、今でも簡単な曲なら吹くことができます。ギター、ピアノもそうなんですが、どうも最近のジャズの聴き方って、どうしても自分の演奏できる楽器に興味が強く動くようです。
 
 
 
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2008年2月16日 (土曜日)

Live Act Tulip 2007を見て...

寒い日が続くが、今日は朝から良い天気。真冬に比べると、朝の日差しは豊かで力強い。近頃は、日差しの豊かさを感じて、着実な春への歩みを実感しますね〜。しかし、今朝は、西風が強く寒かったなあ。

バーチャル音楽喫茶『松和』では「懐かしの70年代館」を運営しているが、70年代の日本の音楽、いわゆるフォークソングやニューミュージックも、僕の得意分野、守備範囲である。

さて、最近、団塊の世代向けの音楽番組が多い。ジャンル的にはフォークソングが中心なので、僕としては、懐かしいねえ、と右から左へ聞き流すだけなんだが、ニューミュージックのジャンルへ差し掛かってくると、俄然、色めき立つ。

先週、BSフジで「Live Act Tulip 2007~run~」のライブ録画を放映していた。Tulip=チューリップ、1971年に福岡で結成したバンド、「心の旅」「銀の指環」「青春の影」「サボテンの花」「虹とスニーカーの頃」等多数の70 年代を代表するヒット曲を多数リリース。

いや〜、チューリップは好きですねえ。今も好きですよ。アルバムも、オリジナル・メンバー期のアルバム、デビューアルバムの『魔法の黄色い靴』から『Someday Somewhere』まで、全て「紙ジャケ」で持ってます(笑)。ビートルズ基調のポップス&ロックに日本的情緒を織り交ぜたチューリップの音楽性は、僕の大のお気に入りです。

Live_act_tulip_2007

そこで、この「Live Act Tulip 2007~run~」のライブ録画である。メンバーは、再結成時の財津和夫・安部俊幸・上田雅利・姫野達也・宮城伸一郎。ベースの宮城伸一郎だけが、オリジナルメンバーの吉田彰から変わっているだけ。2007年10月21日東京国際フォーラムで行なわれたライブである。

これが、マニアにとっては、なかなか含蓄のある内容でして、結構、熱中して最後まで見てしまいました。なんせ演奏された曲がマニア好み。オープニングが「心を開いて」(『無限軌道』収録)でジーンときて、2曲目は「あの娘は魔法使い」(『MELODY』収録)で狂喜乱舞、3曲目「悲しきレイン・トレイン」(シングル集『チューリップ・ガーデン』収録)で感慨にふけり、以降、「明日の風」(『TAKE OFF』収録)、「ここはどこ」(『僕がつくった愛のうた』収録)などなど、ズラズラっと、マニア好みの曲が並びます。

ソロのコーナーを挟んで、またまた、マニア語のみの曲のオンパレード。個人的には「ブルー・スカイ」「風のメロディ」「約束」「ぼくがつくった愛のうた(いとしのEmily)」「Someday Somewhere」「銀の指環」などが好きな曲で、かなり満足。多感な頃に聴いた曲はやっぱり良いねえ。ラストは、お決まりの「夢中さ君に」があって、アンコールの「魔法の黄色い靴」の大合唱があって・・・。

そして、アンコールのラストが「二人で山へ行こう」。これって、かなりマニア度が高い曲ですぞ。この曲がアンコールのラストなんて。チューリップもなかなかやるなあ。マニアの心を良く判ってるやないか(笑)。

この「Live Act Tulip 2007~run~」はDVDとして発売されています(写真左)。BSフジでの放映より、ちょっと収録曲数が多いかな。チューリップの方々、このライブ録画、チューリップのマニアとしては、まずまずの内容、まずまずの出来ですぞ。ちょっと演奏の音は細いですが、一見の価値ありと思います。

時は流れて、約30年後。財津さんの髪の毛は白くなったが、意外と、上田さんと阿部さんは、あまり変わらないのが頼もしい。でも、姫野さんが、あんなに太るとは思わなかった。時の流れとは恐ろしいものである(笑)。
 
 
 
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2008年2月15日 (金曜日)

エルトン・ジョンも60歳かあ〜

寒さは相変わらず続く。今朝は早出で、いつもより約1時間弱程度、早く家を出る。さすがに一時間弱程度早いと寒い。でも、今日は、重要な会議が続くので、気合いをいれなくては、と聴いたアルバムが『Elton 60 - Live at Madison Square Garden』(写真左)のiTunes版。

昨年3月25日に60歳の誕生日を迎えたエルトン・ジョンが、ニューヨークのMadison Square Gardenで記念コンサートを開催した時のライブ音源。ちなみに、このコンサートで、同会場での最多公演記録を60回に更新したそうです。

この『Elton 60 - Live at Madison Square Garden』は、通常ではDVDで出ているが、iTunesなどのダウンロード・サイトでは、ダウンロード・サイト版として、特別にリリースされている。これが、良いんですよね〜、トータルの収録時間も適度、選曲も良い。そして、70年代、エルトン・ジョンとリアルタイムで過ごした僕にとって、実に感慨深いアルバムです。

Elton_60

収録された曲は、当然、DVD版よりは圧倒的に少ないが、なかなかの選曲で気に入っている。収録曲は以下の通り。

1. Take Me to the Pilot
2. Burn Down the Mission
3. Daniel
4. Honky Cat
5. Rocket Man
6. All the Girls Love Alice
7. Tiny Dancer
8. The Bitch Is Back
9. Crocodile Rock
10. Saturday Night's Alright for Fighting
11. Funeral for a Friend/Love Lies Bleeding
12. Your Song

特に、初めてエルトンの曲作りに感動した「Daniel」、ノリが素晴らしい「Honky Cat」、その疾走感が快感な「The Bitch Is Back」、邦題が「土曜日は僕の生きがい」とユニークな「Saturday Night's Alright for Fighting」あたりが感慨深い。そして、極めつけ、永遠の愛聴曲「Your Song」。他の曲も良い演奏で、良いアルバムです。

並のコンポーザーは、必ず「手癖」というか「お決まりのフレーズ」があって、作曲がマンネリな感じになると、必ず、その「手癖」が出るんだが、エルトン・ジョンは、それが全く無い。この『Elton 60』の収録曲を聴き返してみても、それが言える。バラエティーに富んだ、魅力ある曲ばかり。僕にとって、そこが一番素晴らしいと感じ入るところ。

どの曲もどの曲も「どうしたら、こんなに個性ある、親しみやすい、キャッチャーなフレーズが出てくるか」不思議だった。エルトン・ジョンこそが、「天才」と呼ばれるべきアーティストの一人なんだろうな。

でも、エルトン・ジョンも60歳かあ〜。1947年3月生まれだから、今年61歳。リアルタイムに聴いて来た僕にとっては、これも感慨深い。そりゃ〜僕もエエ歳になりますわな(笑)。
 
 
 
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2008年2月14日 (木曜日)

Gary Burton & Keith Jarrett

今日の夜は、やっと強い西風が治まって、強い冷え込みも無く、昨日一昨日と比べると、なんだか暖かく感じる。それでも、北の夜空を見上げると、春の星座、おおぐま座の北斗七星が立ち昇って来ている。夜空では着々と春へと進みつつあるのを実感する。

さて、今日は『Gary Burton & Keith Jarrett』(写真左)を聴く。フュージョンが話題になり始めた70年代初頭の作品にして、当時のヒットアルバム。時は1971年、両者とも若かりし頃の、今から思えば、異色の組合せである。

ゲイリー・バートン(Gary Burton)はヴァイブ奏者。ミルト・ジャクソン亡き後、今や、ジャズ界でのヴァイブ奏者の第一人者といえば、ゲイリー・バートンだろう。そして、キース・ジャレット(Keith Jarrett)はピアノ奏者(有名ですよね)。「スタンダーズ」というピアノ・トリオを率いて、今や、ジャズ・ピアノの第一人者。そのピアノ・トリオの総合力はハイレベルなもの。現在のピアノ・トリオの最高峰でしょう。

さて、この『Gary Burton & Keith Jarrett』では、バートンの趣味を優先して、ジャズ・ロックなアプローチで全5曲が演奏されている。この初期のジャズ・ロックっぽさが堪らない。

このアルバムを聴くと、「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」という諺を思い出す。キースとバートンの、それぞれのジャズ演奏のルーツとなる音楽性が、このアルバムにしっかりと記録されている。両者とも、アメリカン・ルーツ・ミュージックであるフォーク、カントリー、ブルース、そしてゴスペル、それらがジャズ演奏のルーツのひとつであるところが共通点。

ゴスペルチックな、アーシーなリズムとノリはキースのもの。フォーキーで、アーシーで、ゴスペルチックなノリのキース、しかも、ロック・ビートに乗って弾きまくる。アコースティック・ジャズの最高峰トリオ「スタンダーズ」を率いる、ジャズ・ピアノの大御所キース・ジャレットからは、全く想像できない(笑)。
 

Keith_gary

 
しかし「スタンダーズ」の演奏でも、ソロの演奏でも、絵に描いたような正統な純ジャズのインプロビゼーションの中で、そこはかとなく、フォーキーで、アーシーで、ゴスペルチックなタッチがフッとする時がある。僕にとって、そこがキースの魅力のひとつ。この1971年の『Gary Burton & Keith Jarrett』を聴くと、そのキースのルーツが忍ばれます。

冒頭の1曲目「Grow Your Own」(S.スワロウ作)を除いて全て、キース・ジャレットの作。3曲目の軽音楽タッチなルンバ調の「Como en Vietnam」は、あまりに俗っぽくて「いけません」が、ブルースっぽい2曲目の「Moonchild/In Your Quiet Place」、そして、ポジティブで、ゴスペルチックな「Fortune Smiles」は、明るくて、リズミックで、美意識溢れる、楽しいフレーズ満載の「これぞキース」的な名演です。途中、ブレイクして、フリー・ジャズに走るキースも、また、キースのルーツのひとつを感じさせてくれて、思わずニンマリしてしまいます。

ゲイリー・バートンのヴァイブも良いですよ。バートンのヴァイブには、黒人奏者の様な「黒さ」や「過剰なファンキーさ」はありませんが、ある種の「透明感」と「クリスタルな雰囲気」と「冷静な熱さ」が特徴で、その個性が、もう既にこのアルバムで出まくっています。

ところで、現在発売されているCDは、『Gary Burton & Keith Jarrett』と『Throb』(1969年のバートン単独のアルバム・写真右)の2枚のアルバムを一枚にまとめた「2in1」です。1曲目〜5曲目までが『Gary Burton & Keith Jarrett』で。6曲目以降が『Throb』です。鑑賞する時は気をつけて下さい。6曲目からの演奏の雰囲気がガラッと変わるので、気がつくとは思いますが・・・。

アメリカン・ルーツ・ミュージックを根底にした、フォーキーで、ゴスペルチックで、アーシーなリズムとノリで通した、キースのアルバムを今一度聴いてみたいですね。まあ、今の感じでは、キースは絶対やらんでしょうが・・・。でも、キースのルーツのひとつに、アメリカン・ルーツ・ミュージックがあり、そのエッセンスが、今の演奏にも、時にヒョッコリ顔を出す。そこが、またキースの魅力。

最後に、ジャケット写真の「アフロ・ヘアーのキース」は一見の価値アリです。思わず笑いがこみ上げてきます。そして、アルバムの演奏のところどころで、キースはしっかりと「唸って」います。これも「栴檀は双葉より芳し」ですね〜(笑)。
 
 
 
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2008年2月13日 (水曜日)

ジャズ暗黒時代に「この演奏」

寒い。今年最大の寒波がやって来たとか。昨晩、夜半前から強烈な西風が吹き荒れ、台風のような雰囲気。そして、今朝、まだ、強い西風の余韻が残って、突き刺すような冷たい風。ちょうど、通勤の時、西に向かって歩くので、顔に、もろに冷たい西風が当たって、顔全体が痛い。

でも、こんな朝は、西の空の向こうに、雪をすっぽり被った、真っ白な富士山が綺麗に見える。これだけが、この凄く寒い朝の救いである。

さて、こんな厳しい季節の朝は、耳当たりの良いジャズやロックはいけない。気合いの入る、オーソドックスな熱い純ジャズが良い。今日は、最近、再発された、アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャース(以下JMと略す)の『Heat Wave』(写真左)。JMの1977年6月、サンフランシスコのキーストーン・コーナーでのライブ録音。

1977年と言えば、純ジャズの暗黒時代の真っ只中。1970年代、ロックやR&Bの台頭、フュージョン・ブームの到来で、スイング〜ビ・バップ〜ハード・バップ、その発展系のフリー・ジャズ、ファンキー・ジャズなどのメインストリーム・ジャズ、いわゆる「純ジャズ」は廃退の一途をたどっていた。特に、1977年辺りは、ジャズの世界では「フュージョン全盛時代」。純ジャズは、古い昔の音楽ジャンルとして忘れ去られつつあった時代である。

そんな、1977年に、どっこいJMは活きていた。70年代は、フュージョン・ブームで、多くのジャズ・ミュージシャンはロック・ビートのエレクトロニクス路線になびいていたが、JMはハードバップ路線を堅持していた。

Jm_heatwave

メンバー構成は、アート・ブレイキー (ds)、ボビー・ワトソン (as)、デヴィッド・シュニッター (ts)、ヴァレリー・ポノマレフ (tp)、ジョージ・ケイブルス (p)、デニス・アーウィン (b)と今から思えば、それぞれ、有名無名のメンバーであるが、これが、結構熱くて、素晴らしいハード・バップを展開しているのだ。

収録曲は、1.Moanin'、2.Jody、3.Along Came Betty 、4.Autumn Leaves、5.Blues March、6.Round About Midnight、と、JMの十八番ばかり。ところどころ、ライブ演奏ならではのミスもあったりするが、それを差し引いても余りある、いずれも素晴らしいストレート・アヘッドなハード・バップ&ファンキー・ジャズである。

ボビー・ワトソン (as)、デヴィッド・シュニッター (ts)、ヴァレリー・ポノマレフ (tp)のフロント3人が良い。特に、アルトサックスのボビー・ワトソンが良い。フリー・ジャズ寸前のエモーショナル豊かな、確かなテクニックのアルト・ソロは、特筆に値する。

そして、ピアノのジョージ・ケイブルスは、彼独特の音符を敷き詰めたような「シート・サウンド・オブ・ピアノ」を展開する。コードを抑えるタッチは叩くようなタッチ、フレーズを紡ぐ右手は音符を敷き詰めたような右手。いやはや、これぞジョージ・ケイブルスそのもので、実に楽しい。そして、2曲目「Jody」の前半部で披露される、アート・ブレイキーの素晴らしいドラミング、そして、4曲目「Autumn Leaves」で、ソロを披露するデニス・アーウィンの堅実なベース。

1977年、純ジャズの暗黒時代に、これだけのストレート・アヘッドなハード・バップ&ファンキー・ジャズが演奏されていたなんて・・・。約40年の長きに渡って、数々のジャズ界の有望新人を育て上げてきた「ジャズ道場=JM」の面目躍如である。

特に、リーダーのブレイキーのドラミングは、ため息がでるほど素晴らしい。ジャズ初心者の方には必須のアルバムではないが、ジャズ中級者、ジャズ愛好家の方々には一度聴いていただきたい、含蓄のある内容のアルバムです。ある種、感動を覚えます。

ジャズの歴史の中で、史上最大の「純ジャズの逆風の時代」に、これだけの素晴らしいストレート・アヘッドなハード・バップ&ファンキー・ジャズを演奏するできるモチベーション。見習うべき、素晴らしいプロ根性である。
 
 
 
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2008年2月12日 (火曜日)

速報、Ringo☆ の新アルバムは良い

朝から、冷たい霧雨。日中も真冬独特のどんよりした鉛色の空。こんな日は、冬眠したい気分なんだが、会社に行かないと、お給料が貰えない(笑)。

一昨日、amazonから販促メールが来たので、開いて見てみたら、なんと、リンゴ・スターの新アルバムが出たそうな。予定されていながらも延び延びになっていたからなあ。忘れていたぞ。日本での発売は、2月14日らしいが、それまでは待てない。海外では、1月14日に既に発売されているではないか、しまった。ということで、早々にUK盤を購入することにする。

こんな時、amazonは便利で、プレミアム会員になっていれば(年会費がかかるけど)、全て送料無料で、翌日配達してくれる。一昨日、即クリックして、昨日の夕方手に入れた。リンゴ・スターの新アルバム『Liverpool 8(邦題:思い出のリバプール)』(写真左)である。

Liverpool8

これが実に良い。かなり良い。詳しくは、更に聴き込んで、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」にアップしたいと思うが、今日は速報ベースで皆さんにお知らせ、である。今回のニュー・アルバムはEurythmicsのDave Stewartと共同制作らしいが、リンゴのソロアルバムの中で屈指の出来だと思う。

冒頭の「Liverpool 8」から、その歌詞、その音作りに、思わず、涙涙涙である。以降、収録された曲全てが、実に良い出来である。リンゴはコンポーザーでは無いので、提供される楽曲の出来とプロデュースに、アルバムの出来が左右されるのだが、今回は「大当たり」。

リンゴのボーカルは全ての曲で映えていて、ビートルズ風の曲あり、リンゴの趣味である、C&W風の曲あり、オールディーズ風の曲あり、今風のオルタナ風の曲ありで、とにかく一気に、最後まで聴いてしまう。う〜ん、リンゴ、凄いじゃないか。僕は、ソロ初期の『RINGO』('73)、『GOODNIGHT VIENNA』('74)と肩を並べる、後期の傑作になるんじゃないか、と思ってます。

ジョンは早くにこの世を去り、ジョージも鬼籍に入り、FAB4もいまや、ポールとリンゴの二人だけ。昨年、ポールも復調して、なかなかのアルバムをリリースしましたが、ここにきて、リンゴが実に良いですね〜。いや〜、ビックリしました。嬉しい驚きです。

ベスト盤『PHOTOGRAPH』も良かったし、今回の『Liverpool 8』は愛聴盤になりそうです。
 
 
 
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2008年2月11日 (月曜日)

僕が読書する時のBGM

近頃、平日の休みは、出来る限り、通常通り早起きする様にしている。別に他意はないのだが、プライベートな時間で、色々やりたいことが沢山あって、遅くまで寝てると、なんだか時間を損したみたいに感じるからである。

今日の午前中は、干潟までウォーキング。なんと今年になって初めてである。今年の冬は厳冬でなかなか、ウォーキングに適した日が無かったからなあ。家から干潟を一周して帰ってくるコースで、約6〜7キロだから、適度なウォーキングコース。

今日の干潟は、満潮から引き潮になり始めたところ。見た目には満々に海水を湛えている(下写真)。風は西風がちょっと冷たく吹いていたけど、天気が良く、太陽の日差しがあるので、歩いているぶんには、寒さを感じない。どころか、30分も歩いていると汗ばんでくる。いい運動になりました (^_^)v。
 

Higata_20080211

 
午後は、昨日からの続きで、「鹿男あをによし」を読み進める。なかなか面白い小説で、丸一日で、一気に読んでしまった。コストパフォーマンスの悪い読み方やなあ(笑)。

テレビ・ドラマも面白くて、毎週楽しみにして見ているのだが、視聴率は10%前後らしい。う〜ん、どうもウチが気に入って、継続して見るドラマって、結構、全国的に見ると、人気がイマイチなんだよな〜。面白いと思うんだがなあ〜。

さて、僕が読書する時は、必ず、バックで音楽が鳴っている。中学時代からの、完全な「ながら族」で、勉強する時も、本を読むときも、とにかく「静か」だといけない。なにか、音楽が鳴っていないと作業の能率が上がらない。これは、この歳になっても変わらない。

じゃあ、バックで、なんでも良いから音楽が鳴っていたら良いか、といえば、そうでは無くて、勉強用には勉強用の、読書用には読書用のBGMがある。
 

Yes_songs_1

 
読書用のBGMは、高校時代からず〜っと、プログレッシブ・ロックか、聴き易いフュージョン・ジャズに限る。今日のBGMは、全く久し振りに、イエスの『イエス・ソングス』(上写真左)。LP時代にはLP3枚組の超大作ライブ・アルバムである(紙ジャケCDでも、LP時代を再現してCD3枚組)。

このライブ・アルバムは凄い。なんせ、バカテク・プログレ軍団のイエスが、スタジオ録音の演奏と同様、どころか、スタジオ録音の演奏より速いスピードで、疾走するかの如く、プログレならではの複雑な演奏を繰り広げていく。高校時代、初めて、このアルバムを聴いた時は、その内容にビックリして、暫く口をきけなかった。超弩級のライブ・アルバムである。

その疾走感溢れるライブ音源をバックに、本を読み進めていくと、あ〜ら不思議、どんどん集中して、どんどん読み進めていけるんですよね〜。本を読む時は、静かな部屋なんてもってのほか。静かな部屋だったら、恐らくBGMを流している時と比べて、半分くらいのスピードに落ちると思います。

のんびり過ごしながらも、結構、充実した一日も、そうこうしているうちに、夕方を迎え、玄関を開けて外を見ると、西の空、夕焼けをバックに、綺麗な「影富士」が見える。空には飛行機雲。明日は天気は下り坂やな〜。
 
 
 
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2008年2月10日 (日曜日)

密かに「鹿男あをによし」...

昨晩は絶対に雪が降る、と言い切っていた天気予報。夕方までは、僕も天気図を読んでいてそう思っていた。が、夕方以降の天気図と上空温度分布図を見て「???」。こりゃ〜、我が千葉県北西部地方は、雪じゃなくて雨になる。案の定、午後7時くらいからまとまった「雨」。

雨になるとありがたい。北側のルーフバルコニーに残った大量の雪は溶ける。今朝からは、なんとなく暖かな感じで、昼過ぎには、昨日まで残っていた大量の雪は、めでたく全て溶けた。いや〜、良かった。雪かきの手間が省けた。雪って、少し降るには楽しいのだが、先週の様に20センチ近く積もると、はっきりいって、邪魔な代物以外何ものでもない。

さて、最近のテレビドラマで、密かに楽しみにして、毎週観ている番組がある。フジテレビ系、毎週木曜夜10時放送の「鹿男あをによし」である。男性小説家・万城目学の小説を原作にした、コメディ・ファンタジー・タッチのドラマである。

とにかく、原作の「鹿男あをによし」(写真右)が良い、面白い。ネタバレになるので簡単に言うと「奈良の女子高に赴任した教師が奈良公園の鹿に命を受け、日本の滅亡を防ぐために奮闘するファンタジー小説」って感じの話になる。まあ、これだけでは良く判らないでしょうが、読めば判る。適度な長さで、面白くて、読み易い調子の文章ですから、一読をお勧めします。

個人的には「マイ鹿」のくだりがお気に入り。この「マイ鹿」話については、僕も学生時代からの「得意ネタ」で、この「マイ鹿」話から「奈良市民、みんな鹿」説まで展開し、史実を織り交ぜて、なぜそうなったのか、を史学的にも論証し、それはそれは壮大な奈良物語に仕立て上げてました。当時、我が大学の史学科の「裏の成果」とも言えましょう(笑)。

Spiritual_nature_sikaotoko

テレビドラマでは、奈良の観光名所が効果的に織り交ぜられており、ちょっとした奈良の観光案内としても楽しめます。前回は、明日香村が出てきましたが、史学徒の僕としては「狂喜乱舞」状態でした。ああ、やっぱり古墳はええなあ〜。

で、この小説「鹿男あをによし」を読むBGMとして相応しい、ジャズのアルバムは無いのか、と考えました(笑)。舞台が奈良、平城京ですので、明らかなジャズ、つまり、米国音楽を想起させるものは好ましくない。やはり「和」や「自然」を想起させる、日本人ジャズのアルバムが良いんだけどなあ、と思いを巡らしたら、ありました、ありました。

昨年亡くなった、不世出のパーカッション奏者、富樫雅彦の『スピリチュアル・ネイチャー』(写真左)。「スピリチュアル」がつくので、なんとなく、江原さんっぽいんですが、因果関係はありません(笑)。

この『スピリチュアル・ネイチャー』は素晴らしい。精神論的なフリー・ジャズの方法論を超えて、日本人ならではの間(ま)と、時に雅楽や和音階を想起させる音色、そして、音作りの根底には、日本が誇る「四季の自然」を感じさせてくれる音とビート。フリー・ジャズの方法論に「和のテーマ」を与え、演奏される音の表現力と美しさを追求したアプローチは、特筆に値する。

まさしく富樫ワールドとしか呼びようのない独自の音世界。富樫雅彦の傑作というだけでない、日本ジャズ界の金字塔的作品といえる。 当時、スイングジャーナル主催ジャズディスク大賞にて主要3部門を独占したほど、センセーショナルな作品だった。

こんなのジャズじゃ無い、とバッサリ切り捨てるジャズ評論家やジャズ・ファンの方々もいらっしゃいますが、僕はこれも「アリ」だと思います。ジャズの演奏内容に確固たる定義は無いですからね。ジャズじゃ無いとしても、これは素晴らしい音楽、良い音楽だと思います。日本人がクラシック音楽以外の音楽手法で、これだけの表現とこれだけの演奏を残したことに感動を覚えます。

この『スピリチュアル・ネイチャー』をBGMに読む「鹿男あをによし」。なかなか雰囲気が出て良いです。口にするアルコールは、この場合、バーボンでは無く、焼酎か冷酒でしょう。さあ、明日で一気に読み終えてしまおうっと・・・。
 
 
  
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2008年2月 9日 (土曜日)

50年眠っていた「掘り出し物」

朝から、外はどんより曇り空。しかも、しんしんと冷え込んでいる。今晩は雪の予報。先週に引き続きである。まだまだ、北側の屋根やマンションの屋上、北側の日陰などには、先週の雪がまだ残っているのになあ。今年の我が千葉県北西部地方は雪が多い。

ジャズ界では良くある話なんだが、演奏を録音しておいて、何らかの理由でその録音が発売されることなく、いわゆる「お蔵入り」となり、そのまま、紛失〜行き先不明状態となって、何十年後かに、なんらかの拍子に発見されて、日の目を見ることがある。

今回発売の、HORACE SILVER(ホレス・シルバー/p・写真右)の『LIVE AT NEWPORT '58』(写真左)も、その類である。1958年のニューポート・ジャズ・フェスティバルでのライブ音源が、倉庫から奇跡的に極上音質で発掘されたのだ。

1958年のニューポート・ジャズ・フェスティバルと言えば、映画「真夏の夜のジャズ」の舞台となったジャズ・フェスティバルである。映画撮影の時に、同時に録音された音源なんだろうか。しかし、良く見つかったもんだ。しかし、ジャズの世界では、良くあるなあ、この歴史的発掘。まるで、考古学である(笑)
 

 Horace_silver_newport58

 
1950年代後半は、ホレス・シルバー・クインテット黄金期。しかも、僅かな期間しか在籍しなかったLouis Smith(ルイ・スミス/tp)を含むライブ音源は貴重。全4曲ホレスのオリジナルで、ライブならではの白熱した演奏が堪能できる。パーソネルは、LOUIS SMITH(tp), JUNIOR COOK(ジュニア・クック/ts), HORACE SILVER(p), GENE TAYLOR(ジーン・テイラー/b), LOUIS HAYES(ルイ・ヘイズ/ds)のクインテット構成。

最初の一曲目「TIPPIN'」の出だしは、ドラムス、ベース、テナー、ペット、ピアノ皆、バラバラ。「おいおい、ど〜なんの」って感じで、ギクシャクしながらヨタヨタ。でも、曲半ば位から、全体のアンサンブルが合い始め、ほっと一息。

こういう、50年ぶりに発掘された音源って、発売前の事前の触れ込みは凄いんだが、手に入れて聴いてみると「なんだりゃ」的なズッコケ盤もあるので注意が必要。最初の一曲目「TIPPIN'」の出だしのバラバラな演奏を聴いた瞬間は、カスを掴まされたのかと思った(笑)。録音のバランスも音質も良好で、なぜ、この音源が倉庫の中で、50年も眠っていたのかが判らん。

もちろん、お約束の「セニョール・ブルース」も入っている。ヘイズのドラムが意外と鋭く切れ込んでシャープ、ホレスのバッキングは鉄壁、フロントの二人を支える。ジーンのベースは、しっかりとビートを刻む。これだけのリズム隊をバックにして、燃えないフロント(ここではトランペットとテナー)は無い。スミスのペットは事前の僕の予想を遙かに超えて素晴らしく、クックのテナーは相変わらず快調。これぞハード・バップ、と叫びたくなる熱演である。

収録曲数は4曲と最近のCDフォーマットを最大に活かした曲数からすると、ちょっと少なめですが、トータルで45分と、鑑賞するにはちょうど良いと思います。ハード・バップの好きな方には、お勧めです。ライブならではの雰囲気が体感できる、なかなかの佳作だと思います。
 
 
 
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2008年2月 8日 (金曜日)

掘り出し物のトリビュート

世の中で初めてのことを考え、実現しようとすることは楽しいことではあるが、辛いことも沢山ある。自分の無能さに呆れ、運の無さに呆れ、人に恵まれなくて呆れる。しかし、同じ想いの仲間と一つ一つ困難なハードルをこじ開けていくと、少しずつ明るい道筋が見えてくる。

困難な環境にあればあるほど、心和む音楽のジャンルは、高校時代から大学時代に聴いた、自分の音楽歴の根幹をなすジャンルに傾く。ジャズとロック、ロックであれば、70年代のロックになる。

つい2週間前、なんか良いCDないかな〜、なんて、amazonをふらふら徘徊していたら、おおっ、これはっ、というトリビュート・ライブ・アルバムを見つけた。『A Tribute to Nicolette Larson』(写真左)。

1997年12月16日に45歳で亡くなったニコレット・ラーソンのトリビュート・ライブ・アルバム。1998年2月21〜22日、サンタモニカで行われた、故ニコレット・ラーソンのトリビュート・コンサート『Lotta Love Concert』を収録したアルバムである。
 

Nicolette

 
ニコレット・ラーソンは、独特な個性あるヴォーカルと爽やかな抜けるような、ちょっと可愛らしいハーモニー、サウンド的には、ウエスト・コースト・ロックのジャンルで、カントリー・ロックに包含されると言った良いだろう。

ちなみに、僕は、ウエスト・コースト・ロック、加えて、カントリー・ロックなどの、アメリカン・ルーツ・ロックが大好きだ。当然、ニコレット・ラーソンは、大学時代のフェイバリット・シンガーだ。

このトリビュート・ライブ・アルバムの内容は以下の通りです。どうです、凄いでしょう。特に、70年代のウエスト・コースト・ロックのファンの方であれば、結構、グッとくるんでは無いでしょうか。とにかく、ステージに立つミュージシャンが凄い。

1. Lotta Love -- Ensemble
2. Part of the Plan -- Dan Fogelberg
3. Rocky Mountain Way -- Joe Walsh
4. Cold, Cold, Cold -- Little Feat & Bonnie Raitt
5. Love Has No Pride -- Bonnie Raitt
6. Wonderful Life -- MIchael Ruff
7. Up On the Roof -- Carole King
8. For A Dancer -- Jackson Browne
9. Running on Empty -- Jackson Browne
10. Even Cowgirls Get the Blues -- Emmylou Harris
11. Blue Bayou -- Linda Ronstadt
12. In My Life -- Crosby, Stills & Nash
13. Southern Cross -- Crosby, Stills & Nash
14. Margaritaville -- Jimmy Buffet
15. You've Got A Friend -- Ensemble

どのミュージシャンも素晴らしい。どの演奏も素晴らしい。70年代のウエスト・コースト・ロックの黄金時代に活躍したミュージシャンばかり。それぞれが、それぞれの代表曲を、亡くなったニコレット・ラーソンに捧げている。

冒頭の「Lotta Love」は、1978年のヒット作、学生時代、とにかく良く聴いた。懐かしい。目頭の奥がジーンとする。なんて良い歌なんだ。ここでは、Linda RonstadtとBonnie Raittが、デュエットでボーカルを取っている。

この二人のデュエットを聴けるだけで、感動ものである。どの曲もどの曲も、懐かしいものばかり。でも、その時点での最高の演奏をボーカルを聴かせてくれている。素晴らしいミュージシャンばかりである。

そして、圧巻は、ラストの一曲、Carole King と Bonnie Raitt と Linda Ronstandt が交互にリードボーカルを取りながら、参加メンバー全員で大合唱する 「You've Got A Friend」。涙涙涙である。

このアルバムを聴いて、ストレスも吹き飛んで、また改めて、困難に立ち向かう気力を充電。心の中に流れるのは「You've Got A Friend」。
 
 
 
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2008年2月 7日 (木曜日)

祝・忌野清志郎、復活!

昨晩、NHKの番組「SONGS」で、忌野清志郎を観た。「雨上がりの夜空に」を唄う清志郎を見て、感動した。以前より、歌を噛みしめて唄う清志郎に感動した。

2006年7月11日、喉頭(こうとう)がんのため入院し、予定されていたイベント出演や単独ライブなどをすべてキャンセルすることを明らかにした。

比較的早期の発見とはいえ、ボーカリストの命である声帯を含む場所の癌だったので、復帰に時間がかかるとする専門家の見解もあった。僕もそう思った。清志郎の心中いかばかりか、と思った。喉頭がんは他人事では無い。僕の母親方の祖父は、喉頭がんで亡くなっている。

昨年1月に、スポーツ紙でインタビューに答えた、という記事を読んだ時は嬉しかった。もしかしたら、がんを克服して復活するか、と期待した。それから、さらに一年経って、元気にテレビで唄う姿。感動しない奴はどうかしてる。

闘病生活は結構ハードだったらしい。確かに、往年のボーカルに比べると、ちょっとだけ、迫力に欠ける。でも、それが良い。噛みしめるように唄う清志郎。唄うことがホントに好きなんだな〜、と感じる。一生懸命、汗だくになりながら唄う姿。本当に良かった。帰ってきてくれて良かった。

忌野清志郎と言えば「RCサクセション」。僕は、エレキ化した後のRCが好きだ。特に、忌野清志郎が良い。現在の風貌からしてこれである(写真右)。当時は「RCサクセションが良い、特に忌野は素晴らしい」と言うと「え〜っ、RCが好きなんか〜」と眉をひそめる友達が多かった。それでも、良いモノは良い(笑)。

Rc_please

エレキ化後のメンバーは確か、忌野清志郎(vo,g)/仲井戸麗市(g,vo)/小林和生(b)/新井田耕造(ds)/Gee2wo(key)と記憶する。そして、このメンバーで、1980年12月にリリースした『PLEASE』(写真左)が、一番のお気に入りである。

メンバーいわく「音が軽くてサイテー」らしい。確かに、音の細いアルバムだ。しかし、それを差し引いても、とにかく内容が良い。収録された曲全てが良い。「ダーリン・ミシン」「トランジスタ・ラジオ」「モーニング・コールをよろしく」「たとえばこんなラヴ・ソング」「DDはCCライダー」などなど、名曲の数々。とにかく、忌野のボーカルが良い。チャボのギターが良い。音が細いのを差し引いても、RCのグルーブ感がたまらん。

学生時代、このアルバムはホントに良く聴いたなあ。下宿で本を読みながら、卒論の下書きを書きながら、手紙を書きながら、試験勉強しながら、麻雀しながら、行きつけの喫茶店でコーヒー飲みながら、友達の車で古墳堀りの遠征の行き帰り、等々、元気が無くなったり、気合いを入れたい時に良く聴いた。

「ダーリン・ミシン」から始まり「ぼくはタオル」辺りで、気合いの充電完了。そして「ミスター・TVプロデューサー」以降は、皆で大合唱。アンコールは「トランジスタ・ラジオ」。聴き終わったら、元気回復。さあ、やるぞ、って雰囲気になる、僕にとって「リポビタンD」みたいなアルバムです(笑)。

特に「トランジスタ・ラジオ」は思い入れが強く、思い出深い曲。僕の高校〜大学時代の生活風景そのものの歌詞、個性的な曲作り。確かに、高校〜大学時代、こんな生活送っていたよな。常に音楽が鳴っていた。常にロックを聴いていた。常にジャズを聴いていた。しっかり学問もした(ホントだよ)。そして、いろいろ悩みながらも、結構、自由に生活していた。

そして、今日、久しぶりに『PLEASE』を聴いて、「あの頃」を久しぶりに思い出した。しかし、今でも、この歳になっても、高校〜大学時代の感覚で、結構、自由に生きていることに改めて気がついた。


トランジスタ・ラジオ  
作詞・作曲 忌野清志郎/Gee2wo

Woo 授業をさぼって 
日の当たる場所にいたんだよ
寝ころんでたのさ 屋上で 
タバコのけむり とても青くて

内ポケットにいつも トランジスタ・ラジオ
彼女、教科書広げてる時 
ホットなナンバー 風に溶けてった
こんな気持ち うまく言えたことが無い
NAI AI AI・・・

(以下略)
 
 
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2008年2月 6日 (水曜日)

続・上原ひろみは「要注目」です

今朝は朝から時雨れて、いや〜な予感の水曜日。案の定、お昼頃から東京は雪。夕方一度、雨に変わったので、ホッと一息と思いきや、午後6時過ぎ、帰宅途中にまたまた雪に変わった。

最寄り駅から家に帰る道すがらでは、うっすらと積もりつつあるではないか。まあ、強い雪じゃないので、積もらないとは思うが。積もったら、積もったで、まためんどうだ。今年の冬は、冬らしい冬やなあ。しっかり寒いぞ、特に今日は。

さて、昨日の続き、上原ひろみのことである。彼女のピアノは、チック・コリアから、スパニッシュな感じとメランコリックな雰囲気を差し引いて、クラシカルなピアノの雰囲気を加えた感じの正統派ジャズ・ピアノである。明らかに、チック・コリアのフォロアーであると僕は思うが、といって、チック・コリアのコピーになっていないところが、上原ひろみの素晴らしいところ。

最初、一聴すると「あれっ、チックかな?」と思うのだが、暫く聴き進めると「あれ〜、チックとは違うな〜」って感じなのだ。ピアノ・タッチは、決して強い方では無い。自分の腕力見合いで、ペダルを上手く活用しながら、ゆったりとピアノを鳴らしている感じが、実に心憎い。雰囲気のある、個性のある、良いジャズ・ピアノです。
 

Time_control

 
さて、彼女の現在の最新作である『タイム・コントロール』(写真左)、ギターのデビット・フュージンスキーを迎えて、レギュラー・グループ化。その名も「Hiromi's sonic boom」。その「Hiromi's sonic boom」の第一作、レギュラー・グループ結成の名刺代わりの一枚である。

ピアノとシンセサイザーをベースとしたトリオなので、音の厚みと音の色彩のバリエーションを求めて、ギターを入れたのは大正解。テナーだと、上原ひろみのオリジナル楽曲の場合、ピアノのコードとかち合い、シンセサイザーとかち合うので、良くない。ギターが正解だろう。確かに、良い感じのグループ・サウンズで、ギターの加わった厚みのある演奏に、これからへの期待感が高まる。

でも、ちょっとツッコミを入れさせてもらえるならば、このアプローチって、まるっきしチック・コリアやん。一曲目の「タイム・ディファレンス」を聴いた時、思わず、チック・コリア・エレクトリック・バンドや〜、と思った(笑)。途中、広々としたゆったりとした楽曲の展開の部分は、パット・メセニー・グループや〜、と思った(笑)。

確かに、マルチ・キーボード+エレキギターのジャズって、チックとメセニーが両横綱として君臨しているので、比較されて聴かれるのは仕方が無い。でも、このアルバムを聴く限り問題無いと思います。十分に「Hiromi's sonic boom」の個性は感じられるから心配無い。次のアルバムから、この個性をベースに、どんなサウンドをどんな展開をグループの幹にするか。コンポーザー&アレンジャーの上原ひろみの腕のふるいどころである。期待している。

『タイム・コントロール』、「Hiromi's sonic boom」の試運転的なアルバムですが、内容は良いアルバムです。グループ結成直後の第一作としては、よくまとまっていて、次のアルバムへの飛躍とグループのポテンシャルを感じさせるのに十分な内容です。でも、期待は、次ですよ、次。

さてさて、そうこうしているうちに、サッカーW杯アジア3次予選の初戦、日本対タイ戦が終わった。4対1での勝利であるが、W杯予選の初戦とはいえ、内容的には頭を抱えたくなる内容だった。勝ち点3を稼いだことで、とりあえず良しとするが、フラストレーションの溜まった内容。1997年、フランス大会アジア最終予選の初戦、ウズベキスタン戦のイメージと重なる。ゆめゆめ油断するなかれ。南アフリカへの道はまだまだ険しい。
 
 
 
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2008年2月 5日 (火曜日)

上原ひろみは「要注目」です

一昨日の雪が、日陰にしっかり残って、今朝もちょっと滑りながらの通勤となって、危ない危ない。しかも、またまた、JRは遅れるし、一旦、大雪になると、いつになっても後遺症が後を引く、我が千葉県北西部地方。

今日の晩ご飯は、秋刀魚の天日干しと鰯の酢漬け。今年の近海ものの秋刀魚は油がのって美味いというが、確かに美味い。鰯の酢漬けは九十九里浜名産で、これまた美味い。これって、故郷大阪では味わえない味で、とにかく美味い。晩酌に芋焼酎のお湯割りをいただきながらの、日本ならではの魚の料理。日本人に生まれて良かったと思う瞬間である。

さて、昨日、チック・コリア&上原ひろみの『デュエット』をご紹介した。今日は、続けて、上原ひろみについてコメントしたい。上原ひろみは、ジャズ・ピアニストとして、要注目の一人です。何をいまさら、とお思いの方々もいらっしゃるでしょうが、確かにそうなんです。今まで黙ってましたけど、他意はありません。美味しいモノは隠しておきたかっただけです m(_ _)m。

デビュー・アルバム『アナザー・マインド』が出た時は、こりゃ〜まあ、凄い女の子が出てきたもんだね〜、くらいで、まあまあ将来性のある若手ピアニストだな、としか思わなかった。ちょっと可愛い女の子がジャズを演奏するだけで、デビュー・アルバムが出てしまう昨今(レコード会社のマンネリ)、2枚目以降が大事だよね、と気にもとめなかった。

そこで、2枚目『ブレイン』(写真左)である。趣味の悪いジャケットに騙されてはいけない。僕は、このアルバムで、上原ひろみが面白いと思った。何が面白いって、まずは冒頭の『Kung Fu World Champion』である。シンセサイザーの音が秀逸。シンセを良く知っている、弾きこなしている。僕は、高校時代からの「プログレ小僧」なので、シンセの音には「敏感」かつ「うるさい」。
 

Hiromi

 
このシンセって「機種」は何だ。調べてみたら「NordLead2」だった。う〜ん渋い。渋い機種選定である。実は、最近、生ピアノのトリオ演奏は、過去の偉大なジャズ・ピアニストが、大勢で、よってたかって極めに極め、その表現、演奏バリエーションについては、そろそろ飽和状態だと思っていた。それより、電子鍵盤を交えた、エレクトリック・キーボード、マルチ・キーボードのジャズには、まだまだ発展の余地、研究の余地があると感じていた。

そんな時に出会った『ブレイン』である。冒頭のシンセに心酔する「Kung Fu World Champion」という曲もあれば「Desert on the Moon」「Green Tea Farm」ではオーソドックスなアコースティックの曲で、そのリリカルな世界に感じ入ったりする。これぞ、マルチ・キーボードのジャズの可能性を示すものだと思う。しかも、収録曲全てが自作曲。コンポーザーとしての可能性も期待できる内容である。

そして、3枚目『スパイラル』(写真右)。趣味の悪いジャケットに騙されてはいけない。僕は、このアルバムで、上原ひろみについて確信した。これは面白い。上原ひろみは「要注目」である。ここまでくると、レコード会社の「やらせ」では無い、アーティストとしての、プロとしての「上原ひろみ」を頼もしく思った。これは、将来、大化けするかもしれない、これからの成長が楽しみな若手ミュージシャンとして「要注目」である。

この『スパイラル』は、前作『ブレイン』の発展形、『ブレイン』と対をなすアルバムだと思います。シンセと生ピアノの特性を十分に生かし切って、全編、自作曲で、自由に演奏しまくってます。バックの、Tony Grey(b) Martin Valihora(ds)も秀逸。このバックの二人がいての、上原ひろみのマルチ・キーボードである。このリズム・セクションは凄い。エレベ+ドラムの世界もここまで、表現できるようになったのか、と舌を巻く優れものである。

ラストの「Return of Kung-Fu World Champion」は絶品。シンセ「NordLead2」の音色と弾きこなしに酔いしれます。コンピューター・ゲーム世代の音。新しいジャズの音が聴こえてきます。この曲がアンコールでかかると一気に盛り上がるそうですが、判る気がするなあ。僕も大好きな曲です。

この『ブレイン』と『スパイラル』の2枚はお勧めです。マルチ・キーボードのジャズ・トリオとして、これからの可能性と発展が期待できる、そのプロトタイプのひとつがここにあります。う〜ん、言葉で全てを表現するのは難しいなあ。聴けば判る。日本盤のCDは価格が高くてなあ、と思われる方は、iTunes Storeなどでダウンロードすると、千円程度安く手に入れることが出来ます。特に、チック・コリアのエレクトリック・バンドが好きな方はマスト・アイテムですね。

では「上原ひろみのジャズ・ピアノって、どんなの?」ってことについては、長くなってきたので、また明日って事で。To Be Continued・・・。
 
 
 
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2008年2月 4日 (月曜日)

チック・コリア&上原ひろみ

案の定、今朝、昨日の雪はしっかり凍って、危ない危ない。10分ほど早めに家を出て、慎重に歩いて駅へ。昨日から、雪の上を歩いているので、歩くにしても、いつもと違う筋肉を使うらしく、左の足の付け根が痛い。

そして、案の定、JRはベタ遅れ。やれ、架線が凍っただの、車両故障だので、ダイヤは大幅に乱れて、そりゃ〜もう、殺人的な混み具合である。会社に行くだけで疲れた、今日の朝の通勤である (>_<)。しかし、学習能力の無いJR東日本である。大雪の時には決まってダイヤは大混乱する。もう21世紀なのに、なんとかならんか。

さて、最近のジャズの新譜から、お勧めのアルバムをご紹介したい。最近、手に入れた新譜で、感心したアルバムが、チック・コリア(Chick Corea)&上原ひろみの『デュエット』(写真左)。

ジャズ・ジャイアント、そして、僕の一番のお気に入りピアニスト、チック・コリアと若手女性ピアニストの有望株、上原ひろみのデュエット・アルバム。昨年9月24日から26日にブルーノート東京にてライヴ録音されたもの。CD2枚に全12曲を収録。僕は、DVD付き限定盤を入手しました。

これが、素晴らしい内容なんですよ。デュエットの神様、チック・コリアですから、さすがとしか言いようのない素晴らしい内容。上原ひろみの才能も再認識できました。素晴らしいピアノ・デュオです。
 

Duet_chick_hiromi

 
2人のオリジナル曲をはじめ、ビル・エヴァンスやセロニアス・モンク、ビートルズのナンバーまで、二人のピアノが一番映える楽曲をチョイスしており、なかなかにニクイ構成に口元が緩みます。ライブの前の日に入念にリハーサルをやったそうですが、その成果が十二分に出ています。

しかし、このピアノ・デュオを聴いて、明らかに上原ひろみは、チック・コリアのフォロアーだということを確信しました。でも、チックの特色であるスパニッシュ&メランコリックな面は全く無く、どう言ったらいいのか、上原ひろみのピアノは、チック・コリアのピアノから、スパニッシュ&メランコリックな面を除いて、メロディアスな面を増幅したような、とでも形容したら良いのでしょうか。どうりで、彼女のアルバムを聴いた時から、なんだか、しっかりと耳に残って、気になるピアニストの一人になった訳だ。

といって、上原ひろみは、チックを向こうに回して、結構、自由に弾いている。その自由なピアノをチックがしっかり支えつつ、チックの個性を爆発させる。それを良く聴いて、上原は、チックのフォロアーよろしく、カカカッと応える。でも、上原の個性をしっかり出して、チックのフォローに応えるところが潔い。チックもいつにも増して楽しそう。

良いデュオアルバムです。加えて、ブルーノート東京のオーディエンスの素晴らしい。良いライブって、良きにつけ悪きにつけ、オーディエンスの支援あってのことなんですよね。今回のオーディエンスは、実に良いオーディエンス。反応も良い。かけ声も小粋。まあ、こんなピアノ・デュオを目の前で見せられたら、普通じゃいられないよね。幸せだったろうな〜、このピアノ・デュオをライブで体験した人たちって。

今年の注目のチック・コリア。加えて、上原ひろみにも注目だ。今年は、上原ひろみの新作は出るんだろうか。出ないかな〜。出してくれないかな〜。
 
 
 
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2008年2月 3日 (日曜日)

雪だ、雪だ、大雪だ〜

昨晩の天気予報は、我が千葉県北西部地方は「雪か雨」。昨晩は先週、大阪遠征の疲れが出て、21時過ぎに早々に寝てしまった。朝6時過ぎに目が覚めて、外を見たら、なんとまあ「雪」ではないか。それも、半端な降りじゃない、相当な勢いで降っている。ルーフバルコニーを見たら、既に3センチくらい、積もっている。

20080203_1

8時頃、ベッドから出て、外を見たら、凄い雪。既に5センチ以上は積もっている。ニュースでは「東京大手町での積雪予想は3センチ」なんて言っているが、我が千葉県北西部地方はそれどころでは無い。

よく考えたら、家の食料が底を突いているので、嫁はんと近くのスーパーまで買い物に。実は、雪の中を歩くなんて状況が大好きで、気持ちは「八甲田山・雪中行軍」の気分である (^_^)v。一階に下りて、また、びっくり。いやいや、5センチなんてもんじゃない。10センチ近く積もっている。

20080203_2

近くの畑は、すっぽり雪に埋まって、真っ白(上写真)。まるで雪国の風景です。午前中は、雪は降り止むことなく、昼頃にはまた強くなって、どんどん積もっていきます。結局、今、ルーフバルコニーの積雪状況を見たら、15センチ程度の積雪だったみたいです。我が千葉県北西部地方では、久し振りの大雪でした。昨年は暖冬だったので、雪の心配は無かったのですが。これだけ積もったのって何年ぶりかなあ。

今晩、気温が下がって、しっかりと凍るでしょうから、明日の朝の通勤が思いやられます。滑るし、歩きにくいし、少し早めに家を出ないとなあ。出来れば、会社に行きたくないなあ〜(笑)。

20080203_3

雪が積もるのを見る度、思い出す70年代フォークの名曲があります。吉田拓郎:作詞作曲、「猫」というバンドが歌った「雪」。淡々と雪にまつわる思い出を綴る歌ですが、実に趣があって、大好きな曲です。ちょっと自分の学生時代の実体験と被っていて、いつも雪を見る度に、この「雪」という曲が頭の中を流れます。今日もこの「雪」がず〜っと頭の中に流れています(笑)。


雪 作詞・作曲:吉田拓郎 歌:猫

雪でした あなたのあとを
なんとなく ついて行きたかった
ふりむいた あなたの瞳は
早くお帰り ぼうや、って言っていた
ああ あの人は
見知らぬ街の 見知らぬ人
雪国の 小さな街に
そんなわたしの 思い出がある

夢でしょうか あの日のことは
雪をみるたびに 思い出す
雪国を 訪ねてみたい
そこはわたしの 小さなあこがれ
ああ 今日もまた
窓にもたれ 想う 冬の旅を
雪でした あなたのあとを
なんとなく ついて行きたかった
 
 
 
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2008年2月 2日 (土曜日)

「日本昔ばなし」で使ったロック

はや2月である。もう2008年になって、1ヶ月が経った訳。早いなあ、月日の経つのは。先週、高校の学年同窓会があって、その余韻が後に引いていて、なんとなく、しみじみとしている今日この頃。

今日は土曜日、休日とはいえ、忙しい一日。午前中は歯医者。別に虫歯がある訳じゃない。3ヶ月に1度、定期的に歯の定期点検をしてもらっている。歯石とヤニを取ってもらってスッキリ。午後は整体。以前より体の歪みや凝りが無くなってきていて、一ヶ月ほど間が開いたのだが、なんとか保つようになった。

外出するのだから、とお使いを頼まれたりで、なんか結構、あっちこっち歩いたような気がするなあ。なんと健康的な一日だろう。夕飯はスパゲッティ。イタリアンは任せとけ (^_^)v。今日は、キャベツとアンチョビのスパゲッティじゃ〜。

閑話休題。先週あった高校の学年同窓会の余韻の中で、申し訳ないが、今日は「内輪ネタ」である。思い出話中心なので、長文ご容赦・・・。

高校3年生の時、文化祭に向けて映画を作った。8ミリ映画である。自分で撮影して、録音して、編集し、そして、上映する。いわゆる「自作映画」である。「高校3年生の受験の時、そんな手間のかかること、フツーするか〜」というツッコミはあると思うが、ご容赦願いたい。まあ、フツーあり得ないことが、その時は起こったのだ。しかも、僕は監督を仰せつかった。
 

Mukashi_banashi

 
映画の題材は「日本昔ばなし」。TBS系列で放映された長寿TVアニメ「まんが日本昔ばなし」を、人間が演技し、吹き込みをするという「実写版」でやった。アイデアは大変秀逸で、今でも感心するが、当時は大変だった。確かに「受験の時、そんな手間のかかること、フツーするか〜」というツッコミは頷ける(笑)。

さて、その実写版「日本昔ばなし」は「河童の雨乞い」「たにし長者」「桃太郎」の3本立て。それぞれ、約15分の短編である。監督を仰せつかった関係上、ところどころに個人的趣味が入っているのだが、そのひとつが「音楽」。いわゆる「サウンドトラック」である。当時、プログレ小僧だった僕は、当然、サウンドトラックに当時のプログレッシブ・ロックを使っている。

但し、約15分の短編ゆえ、ストーリーの途中で、音楽を入れると冗長になるので、絶対に入れることは出来ない。オープニングには、当然、「ぼうや〜よい子だ、ねんねしな〜」の「まんが日本昔ばなし」のテーマは外せない(ピアノ伴奏でクラスのみんなで、実際に歌って録音したのを使った)。ということは、個人的趣味に走ることのできる場所って、エンディングしかない。

まずは「河童の雨乞い」。人間から嫌われ者だった河童が、心機一転、一念発起、人間のために、命をかけて雨乞いをし、めでたく雨は降ったものの、当の河童は死んでしまう、というなんともやりきれないストーリーなのだが、そのエンディングは、夕焼けの丘の上を、死んでしまった河童を弔う村人の葬送の列が通り過ぎていくシーン。

そこには、プログレッシブ・ロックの雄、ピンク・フロイドの当時最新作『炎(原題:Wish You Were Here)』(写真左)の、B面のラスト「Shine on You Crazy Diamond・ Pert9」を使っている。ゆったりとしたテンポで、もの悲しい雰囲気のシンセが効果的かつ印象的な曲である。

次の「たにし長者」は、コミカルタッチのハッピーエンドなお話なので、あっけらかんとした明るくテンポの良い曲が相応しい。エンディングは、「たにし長者」のコミカルな場面を編集でつなげて、フラッシュバックにしていたはず。

そこには、超絶技巧なプログレ・バンドとして勇名を馳せていたイエスのキーボード奏者、リック・ウェイクマンのソロアルバム『ヘンリー8世と6人の妻(原題:The Six Wives of Henry VIII)』(写真右)のA面の3曲目「Catherine Howard」の曲の途中、最後のブレイクから、ラグタイム風なピアノソロが印象的な、ちょっとユーモラスでリズミックな演奏部分を抜き出して使っている。

「桃太郎」は・・・。さすがにこれは、ロックというジャンルの音楽は相応しく無い、という判断で、「桃太郎」のテーマソング、「も〜もたろさん、ももたろさん」をみんなで歌って録音したものをエンディングに使ったと記憶しているが、ちょっと自信がない。

サウンドトラックの他にも、そこかしこにマニアックな仕掛けがしてあって、当時の自作映画としては、良くできていたと思いますよ、実写版「日本昔ばなし」って(笑)。
 
 
 
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2008年2月 1日 (金曜日)

学生時代からのNo.1コンボ

最近は、仕事の内容も変わって、残業がかなり減った。もともと若い時から、残業の嫌いな僕にとっては、喜ばしい限りである。夜は19時〜20時の間に、最寄りの駅から家までの間を、ぶらぶら音楽を聴きながらの帰り道。

見上げると、南天高く、オリオン座が輝いている。そして、南東の空には、シリウスがギラギラと青白い光を放っている。この時期が、冬でも一番寒い時期。東京にほど近い、我が千葉県北背部地方だが、贅沢を言わなければ、星がまずまず見えて、四季折々、季節の星座を愛でることができる。

昨日、ウェザー・リポートの話題になったが、もう少し、続けよう。ウェザー・リポート (Weather Report・以下WRと略す) は、アメリカのエレクトリック・ジャズ・バンド。マイルス・デイヴィスの元で活躍していたジョー・ザヴィヌル(key)、ウェイン・ショーター(ts,ss)の二人を中心に、1971年に結成。1976年にジャコ・パストリアス(elb)が参加、バンドは頂点を迎えた。

その頂点の時代1976年から1981年の間が、WRの黄金時代である。その黄金時代のど真ん中、1978年に、僕はWRに出会った。もちろん、最初に聴いたアルバムは、昨日、話題になった『ヘビー・ウェザー』。

このアルバムで、完全にWRの虜となった。そして、その1978年に当時最新作『ミスター・ゴーン』がリリースされた。即購入である。つまり、大学時代、リアルタイムで、WRの黄金時代にぶち当たったことになる。これが、またまた、ぶっ飛びの内容で、1979年以降、社会人になるまで、一日に一度はWRの毎日。

Wr_830

続く1979年、WRのライブ盤『8:30(エイト・サーティー)』がリリースされる(写真左)。1978年のツアーにて収録されたライブ音源が使用され、収録曲を見渡せば、なんとも魅力的な、WRのベストアルバム的な2枚組ライブである。ライブはA面〜C面で、D面には、スタジオ録音源の新曲が収録されているのが異色。

これがですね、凄い内容なんですよ。エレクトリック・ジャズが好きな方はマストですね。というか、エレクトリック・ジャズが好きで、このアルバムを聴いたことがない方は「もぐり」だと思います。

スタジオ録音よりも、演奏速度は速く「疾走感が抜群」、テクニックは「呆れるくらいに驚異的」。インプロビゼーションも、スタジオ録音と比べものにならないほど(スタジオ録音も素晴らしい内容なんですが)、柔軟で色彩豊かで、バリエーションとイマージネーションに富んでいて「素晴らしい」の一言。当時、いや今でも、ジャズ界最高峰の演奏内容である。

有名曲「ブラック・マーケット」「バードランド」などは、ファンキー色が強くなって、凄まじいノリ。メンバーは、Wayne Shorter (ts, ss)、Joe Zawinul (elp,p, ARP Synthesizer , Oberheim Polyphonic Synthesizer, Korg Vocoder)、Jaco Pastorius (elb)、Peter Erskine (ds,per)。WR、黄金時代のメンバーである。しかし、このたった4人で、これだけ分厚いサウンドが出せるなんて、超一流のジャズ・ミュージシャンって、実に恐ろしい人種である。

この『8:30』は聴きまくりましたね〜。少なくとも、発売以降、1年くらいは毎日聴いていた記憶がある。「ティーン・タウン」、ベース・ソロの「スラング」でのジャコの斬新さ、「お前のしるし」、サックス・ソロの「サンクス・フォー・ザ・メモリー」でのショーターのスケールの大きな、情感溢れるテナーなど、聴きどころ満載。ザビヌルのキーボードは、どこまでも最高。アースキンのドラミングは、実はWRの要。

しかしながら、WRは、純ジャズ系のエレクトリック・ジャズなので、ちょっとハードです。決して、優しい、常時耳当たりの良い演奏内容ではありません。でも、この演奏を聴くと、ロックのインスト系が、実にかったるしく感じます(これには当時困った)。初心者の方は、しっかり構えてお聴き下さい(笑)。そうそう、WRは決してフュージョンでは無いです。

WRは、学生時代からのNo.1コンボ。今でも時々聴いてます。このグループに出会えたことを幸せに思います。ジャズの最先端を常に感じさせてくれるコンボでしたね〜。
 
 
 
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