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2007年12月29日 (土曜日)

懐かしの『Smokin' in the Pit』

今年も、今日を入れて後3日。昨晩から降り始めた雨が残って、今朝は雨が降ったり止んだり。それでも、今日の東京は、暖かい空気が入ってくるのかして、予想最高気温は18度(実際は13度止まりだったけど)と、この季節としては高めの予報。ということで、姪っ子が高校受験ということで、朝から、湯島天神までお守りを買いに行ってきた。

最近、休みの日って、だらだら惰眠を貪ること無く早起きをして、朝早くから活動すると、一日の時間がかなり有効に使えるような気がして、朝からかなり活動的になっている。確かに、午前中に湯島天神に行って、三越本店でちょっと買い物して、家に帰り着いてちょうどお昼。昼ご飯を食べて、午後は丸々、趣味の世界に没頭することが出来る。そして、夕方、ちょっと早めに夕飯を始めて、余裕を持った充実した晩酌もできる(笑)。

この時期は、今年を振り返りながら、今年のトピックを中心に、ジャズのアルバムを選択して聴くのが、楽しい季節のだが、この2〜3年、ジャズ界では、鬼籍に入るミュージシャンが多く、特に、ジャズ・ジャイアントと呼ばれる巨匠たちが、次々と逝去していった。

今日、手に取ったアルバムは、ステップスの『Smokin' in the Pit』(写真)。1980年、東京・六本木ピットインでのライブ録音。

パーソネルは、マイク・マイニエリ(Vib)とマイケル・ブレッカー(ts)が中心となったアコースティック・ジャズ・グループ。ちなみに、ベースはエディ・ゴメス、ピアノはドン・グロルニック、ドラマーはスティーヴ・ガッド。このパーソネルのメンバーを見渡すと、ベースのエディ・ゴメス以外、当時のフュージョン畑で活躍していたスタジオ・ミュージシャン系である。

当時、フュージョン畑のミュージシャンが、アコースティック系ジャズに挑戦したということで、ジャズ・ファンの間で、センセーショナルな話題を振りまいた。今、聴いてみても、新しい、斬新なフォービートである。でも、当時は、旧来のジャズ評論家、ベテラン・ジャズ・ファンから叩かれた叩かれた(笑)。
 

Smorkin_in_the_pit

 
確かに、彼らの試みた、新しい感覚のアコースティック系ジャズの演奏について、全てが全て、成功していたとは思わない。けど、まず、スティーヴ・ガッドのドラミングが強烈な印象を投げかける。このドラミングは今でも斬新。普通、4ビート系のシンバル・レガートは「チー・チキ~チー・チキ」と8分音符の1拍目と3拍目にアクセントを置きますが、ガッドの場合はほぼ4分音符で、「チキチキチキチキ」とデジタル信号の様な、均一なビートを刻んでいます。

これが斬新だったなあ。新しい感覚のフォービートって感じがして、学生時代から今まで、ず〜っと、愛聴盤です。とにかく、不思議な感覚のフォービート。このアルバムが発売された、1981年当時、僕は、この新しいフォービート感覚が、これからのアコースティック・ジャズの主流になると思ってました。が、その後、ビート感覚までもが「1950年代ハードバップ回帰」となってしまい、なかなか、このデジタル感覚のビートを継承するミュージシャンが少ないのが残念です。

それと、マイケル・ブレッカーのテナーが上手い。まあ、この時代のマイケル・ブレッカーは、とにかく上手いというだけで、まだ個性が固まっていない時代なので、これがマイケル・ブレッカーのテナーの「実力の全て」と思われると困るのですが、とにかく上手い。時にはジョン・コルトレーンの様に、時にはウェイン・ショーターの様に吹くことが出来る。この上手さと器用さが、やっぱり、旧来のジャズ評論家、ベテラン・ジャズ・ファンから、叩かれに叩かれていたなあ(笑)。

でも、このマイケル・ブレッカーの演奏を聴いて、こりゃ〜こいつはそのうち、テナーの中核ミュージシャンになるなあ、とボンヤリと思ったことを今でも思い出します。そして、マイケル・ブレッカーは、おおかたのジャズ・ファンの予想通り、ジャズ・テナーの中核を担う重要なミュージシャンの地位に登り詰めました。

しかし、2005年6月、血液ガンの一種である骨髄異形成症候群を患っていることを明らかにし、一時的に容体は回復に向うも、今年2007年1月13日、白血病のため逝去。享年57歳。ジャズ・ミュージシャンとしては、演奏の円熟味という観点で、まだまだこれからという若さでの急逝だった。

マイケル・ブレッカーについては、1996年『Tales From the Hudson』より、アルバムの内容が充実してきて、いよいよ、21世紀のジャズ巨匠の仲間入りか、生涯の代表作がそろそろ出るか、と、かなり個人的に期待していただけに、実に残念な逝去であった。改めて、ご冥福をお祈りしたい。
  
   
  
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