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2007年12月 5日 (水曜日)

ハードバップの進化した姿

寒い。とても寒い。12月上旬とは思えない寒さがやってきた。でも、どうしようもないから、厚手のハーフコートを着て、会社へ行くしかない。あぁ、冬眠したい。

さて、昨日、一昨日とハードバップ黎明期からど真ん中の時代のアルバムをご紹介した。では、ハードバップってどこまで進化していったのか。ハードバップど真ん中のアルバムを聴き続けると、もっと進化した、尖ったアルバムを聴きたくなる。

今日の通勤音楽は、ベニー・ウォレス(Bennie Wallace・写真右 )。彼は、フリー系統のプレイヤーではない。伝統のジャズの範囲内で、限りなくフリーなサックス奏者ではあります。一聴して彼のプレイと分かる強烈な個性は、ただものではない。独特の、大らかなブロウでありながら、ちょっと引っかかるようなフレーズが特徴のウォレスは、一旦はまると病みつきになります(笑)。

Bennie_wallace

今日のアルバムは、僕のお気に入りのチック・コリアが参加した、1982年5月の録音の『Mystic Bridge』(写真左)です。ベニー・ウォレスは、チック・コリアを迎え、実におおらかに、そして、ちょっと引っかかるようなフレーズを連発しながら、気持ち良くブロウしています。才能ある個性的な本格派サックスとの共演ということで、チックも活き活きとピアノをプレイしていて、ウォレスもさることながら、チックのピアノもなかなかの内容です。

このアルバムを聴くと、伝統のジャズ演奏の枠を超えてしまったフリーでアバンギャルドな演奏ではなく、伝統のジャズ演奏の範囲内で、限りなくフリーで、時にアバンギャルドなテイストを交えながらも、しっかりと「演奏を鑑賞される」ことを意識した、ハードバップの進化形の一つを感じることが出来る。

録音メンバーを改めて眺めてみると、Bennie Wallace(ts)、Chick Corea(p)、Eddie Gomez(b)、Dannie Richmond(ds) と 新旧取り混ぜた感じの、今から思えば、実に面白いメンバー構成ですが、この構成で、ここまで尖った、伝統のジャズの範囲内で、限りなく自由な演奏が出来るとは、優れたジャズ・ミュージシャンって奥が深いです。

この『Mystic Bridge』、ベニー・ウォレスの個性的なサックスにひきずられて、チックの前衛的で先鋭的なピアノが目を覚まし、ゴメスのベースとリッチモンドのドラムが、職人芸を発揮して、ウォレスとチックに最適なリズムとビートを叩き出した、そんな感じの秀作です。

何度聴いても飽きの来ないアルバムのひとつです。ハードバップど真ん中で、ちょっぴり聴き疲れた時に「癒し」の先進的なアルバムとして重宝しています。
 
 
 
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