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2007年11月 7日 (水曜日)

ウエストコースト・ロックは奥が深い

今日は一日眠たかった。というのも、昨日、遅くから、仕事仲間と飲みに行って、家に帰り着いたのが「午前様」。そして、寝ついたのが、夜中の2時前。完全な睡眠不足である。でも、意外に楽しい飲み会だったので、妙な疲れは残っていないのが救いやなあ〜。

さて、一昨日から、ちょっくら、リトル・フィートをおさらいしている。ファースト・アルバム「Little Feat」から、ラスト・アルバム「Down On The Farm」まで、全7枚のスタジオ録音のアルバムを一気聴きである。

リトル・フィートは、70年代から80年代にかけて、もっとも人気のあるカリフォルニア南部のルーツ・ロック・バンドのひとつ。いわゆるウエストコースト・ロックの範疇である。ウエストコースト・ロックといえば、イーグルス、ジャクソン・ブラウン、J.D.サウザーが浮かぶ。青い空、青い海、爽やかな風、ナイーブな感性と疾走感。迫力ある美しいコーラス。

しかし、ウエストコースト・ロックの範疇は、それほど単純では無い。例えば、米国南部に一度も行ったことの無いメンバーにも関わらず、サザン・ロックのテイストが色濃い演奏が特徴だった、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)。ナイーブな感性と疾走感と迫力ある美しいコーラスを持ちながら、躍動感あるファンキーな演奏を併せ持つドゥービー・ブラザース。そして、アメリカン・ルーツ・ミュージックを取り入れ、ファンキーな演奏を全面に押し出した、リトル・フィート。「青い空、青い海、爽やかな風、ナイーブな感性と疾走感」の一言では括れない個性が存在する。

リトル・フィートには、ナイーブな感性と疾走感と迫力ある美しいコーラスは無い。それでも、ウエストコースト・ロックの範疇である。もともと、ウエストコースト・ロックは、1960年代後半、フラワー・ムーヴメント、サイケデリック・ロックが発祥である。様々な音楽の要素が混ざり合い、その流れの中で、CSN&Yの出現により、70年代ウエストコースト・ロックの本流となる演奏スタイルが定着した、と僕は解釈している。よって、ウエストコースト・ロックは、もともと、CCRやリトル・フィートのような、ウエストコースト・ロックの本流から離れた、本流とは全く違う、個性的なバンドが出現しても不思議では無い範疇ではあるのだ。
 

Little_feat_1

 
アメリカン・ルーツ・ミュージックを取り入れ、ファンキーな演奏を全面に押し出したリトル・フィートの特徴が良く現れたアルバムが「Feats Don't Fail Me Now(邦題・アメイジング!)」(写真左)。そして、ローウェル・ジョージの急逝により、グループの活動に終止符を打った事実上のラスト・アルバム「Down on the Farm」(写真右)。

「Feats Don't Fail Me Now」は、リトル・フィートの代表的名盤である。世間の評判は、「Dixie Chicken」ばかりを高く評価しているが、僕はそうは思わない。確かに、「Dixie Chicken」は、サザン・ロックに一番傾いたルーツ・ミュージック色の強いアルバムだが、少々切れ味が足らず、ファンキーな躍動感やバンド演奏の疾走感にも若干、乏しいと感じている。それに比べ、「Feats Don't Fail Me Now」は凄い。バンド演奏の切れ味、ファンキーな躍動感、疾走感に申し分なく、ルーツ・ミュージック的要素を上手く隠し味に使う工夫が見て取れて、実に小粋なファンキー・ロックである。

そして、「Down on the Farm」。1979年、ローウェル・ジョージが心臓発作で死亡。残されたメンバーで、ジョージが録りためていた未完成のレコーディングに追加のレコーディングを行い、リリースした、事実上のラスト・アルバムとして、ファンの間からは、あまり評判の良くないアルバムである。

しかし、時は1979年。時代はAOR真っ盛り。リトル・フィートの躍動感溢れるファンキー・ロックに、AOR的雰囲気を取り込み、隠し味として、アメリカン・ルーツ・ミュージックの要素を散りばめ、曲によっては、サザン・ロック的な泥臭さやファンクな黒さも感じられ、世間の評判ほど悪いアルバムでは無い。むしろ、適度に軽く、アクが抜けた感じの米国ファンキー・ロックって感じで、僕は結構気に入っている。

このリトル・フィートの一連のアルバムを一気聴きしていて思うのは、「ウエストコースト・ロックは奥が深い」ってこと。イーグルスやドゥービー・ブラザースだけが、ウエストコースト・ロックの代表格では無い。
 
 
 
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