『Mr.335 Live In Japan』である
常日頃から、リイシューのアルバムを定期的にチェックしているのだが、時々、「へえっ〜、こんなアルバムがリイシューされるのか〜」と、思わず感嘆の声を上げてしまうようなリイシューに出くわすことがある。
今回「へえっ〜そう言えば、あったなあ〜このアルバム」と感心したリイシューは、ラリー・カールトン(Larry Carlton)の『Mr.335 Live In Japan』(写真左)。ラリー・カールトンの代表作、フュージョン名盤の一枚『夜の彷徨』が発表された「1978年」。その年、実にタイミング良く来日したラリー・カールトンの、11月1日、郵便貯金ホールにて収録されたライブ・アルバムである。
最近のリイシューに似合わず、ボーナス・トラックは無し。リマスターのみで、2,730円はちょっと高いかなあ、と思ったんだが、なんせ、1978年、フュージョン・ブームまっただ中、僕もフュージョンどっぷりの音楽ライフを送っていた頃の、ラリー・カールトンの来日公演のライブ音源である。ついつい買ってしまいました(笑)。
冒頭の1曲目「I'm A Fool」、なんとなく「イケていない」ボーカルにズッコけ、次の曲以降の展開に不安を感じるが、どうしてどうして、ラリー・カールトン本人のギターは絶好調である。2曲目以降は、イケイケで、カールトンは弾きまくり、飛ばしまくり、である。
4曲目「I'm Home」のバラード・プレイ、5曲目「Rio Samba」のファンキーなノリノリ・プレイ、絶好調のカールトンの素晴らしいプレイと、ギブソンES-335の独特な音色が堪能できる。名盤『夜の彷徨』からの「Point It Up」や「(It Was) Only Yesterday」も実に良いプレイで、これぞフュージョン、古き良きフュージョン時代の名曲名演を実感することができる。
アルバムタイトルに「Mr.335」と銘打ってる割には、アルバム『夜の彷徨』収録されている代表曲である「Room 335」が入っていないのが「玉に瑕」ですがね(笑)。
1978年、ちょいとお洒落なギター小僧は、こぞって、リー・リトナーかラリー・カールトンをコピーしていた時代である。この『Mr.335 Live In Japan』を聴くと、その理由が良く判る。確かに、このライブ・アルバムでのラリー・カールトンは、なんともはや「格好良い」のである。
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1970年生まれのフュージョン小僧です。
私も多感な中・高校生時代をフュージョンミュージックとともに駆け抜けました。
その中でも穴が開くほど(?)聴きまくったのがこのアルバムでした。
今でもまったく色褪せず、当時の新鮮な気持ちのまま聴くことができる貴重な一枚です。
投稿: フュージョン小僧 | 2020年6月10日 (水曜日) 05時35分