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2007年10月 1日 (月曜日)

フュージョンの向井滋春

涼しくなったというか、寒くなった。と、同時に、昨晩から体調が最悪になった。背中全体が痛くて、胃が痛い。寝られない。といって、今日はどうしても外せない仕事があって、会社は休めない。しかも早出ときている。先週、仕事上でショックな出来事があって、まだ精神的にそのショックから抜け出ていない。最悪である。

そんな最悪な状況の中でも、音楽を聴くことは欠かさない。そういえば、高校生の頃、現役時代、国立大学の二期校の入試に落っこちて、浪人が確定して、どっぷり落ち込んでいた時も、ピンク・フロイドとキング・クリムゾンを聴いていた。親が呆れていたのを思い出した。

今日はふと向井滋春のフュージョンが聴きたくなった。向井滋春のフュージョンといえば「PLEASURE」(写真左)でしょう。この「PLEASURE」、バックのメンバーが凄い。ドラムが、あのスティーヴ・ガッド。さらにウォーレン・バーンハート(kyd)、ジェフ・ミロノフ(g)、ホルヘ・ダルト(kyd)、ナナ・ヴァスコンセロス(perc)、ニール・ジェイスン(b)と、当時のフュージョン・ミュージシャンの玄人どころがド〜ンと構えている。

Shigeharu_mukai

で、なにが凄いかというと、あのスティーブ・ガッドがガンガンに叩いているのだ。あのデジタル信号のような、チキチキチキチキとリズムを刻む音。どう叩いているのか、聴くだけでは想像できない複合リズムの嵐。なぜ、この向井滋春のフュージョン・アルバムで、これだけ本気にスティーブ・ガッドが叩きまくったのかは判らないが、とにかく、このアルバムでのスティーブ・ガッドのドラミングは凄い。

かといって、スティーブ・ガッドを愛でるだけのアルバムかといえば、そうではない。リーダーの向井滋春のトロンボーンも健闘している。というか、ベスト・プレイとは言い難いのだが、スティーブ・ガッド以下を向こうに回して、ハイテンションで、ひたむきに吹きまくっていることが良く判る。

とにかく一生懸命なのだ。故に、全編、ちょうど良い具合の緊張感が漲っていて、聴き応え十分。ガッドの鬼気迫るハードなドラミングに相対して、向井がバリバリに吹きまくる。しっかり芯はあるが、ちょっとほのぼの、ホンワカしたトロンボーン(トロンボーンの音の特性上、ほのぼのホンワカする感じがするのは仕方がない)。その対比が良い感じ。

このアルバムは、フュージョン時代のアルバムの中で、突然変異的に出来てしまった名盤・名演の類でしょう。恐らく、計算され、プロデュースされた訳ではない。といって、ミュージシャン達が、何か特別な想いを持って、このセッションに参加した訳でもないだろう。でも、全編通じて、ちょうど良い具合の緊張感と向井のひたむきなトロンボーン。そして、神懸かり的なガッドのドラム。良いアルバムです。

向井滋春。とにかく数少ない日本のトロンボーン奏者の中にあって、今も昔も第一人者であることには変わりがない。彼の純ジャズの演奏は、手に入れやすいところで(iTunes Storeなど、各ダウンロードサイトから結構安価でダウンロードできる)、「向井滋春Jクインテット・フィーチャリング・大西順子」(写真右)で聴ける。

絵に描いた様な純ジャズな演奏で、演奏が全体的に端正すぎて、なんとなく一味足りないアルバムだが、向井滋春のストレート・アヘッドなトロンボーンを愛でるには問題ない。バリバリに純ジャズ、吹いてます。
 
まだまだ、仕事の面で、精神的に癒えていないところがあるが、今の選択が自分にとって一番良かったんだと思うこと。そう、後悔するよりは、胸を張って前に進むこと。
 
  
  
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