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2007年10月の記事

2007年10月31日 (水曜日)

Stardustと言えば、Clifford

昨日は、ココログのメンテナンスが、20時から始まった。ちょうど、その頃、ブログの原稿を打ち込んでいたのだが、アップしようと思ったら、メンテナンスが始まっていて、打ち込んだ原稿がすべてパー。くそ〜っ、ココログめ(笑)。ということで、再度、原稿の打ち込みである。

一昨日、お知らせした「ホームズ彗星」。日曜日の様子を一昨日のブログでお知らせしたのだが、一昨日の月曜日も、午後10時頃、5cm×10双眼で確認した。さすがに、仕事から帰っての平日の夜である。10cm×20双眼をセットアップする余裕は無い。

さて、ホームズ彗星の様子と言えば、日曜日に比べれば、ちょっと拡散したが、それでも、ペルセウスα星よりやや暗い、全光度2.5等級はキープしている。拡散した分、彗星らしい姿になった。下弦の月が煌々と照りつける中、肉眼でも、しっかりと確認できた。

昨日は、曇天にて見ること、叶わなかった。今晩は、今、ちょっと曇っているが、午後10時頃になると、パッと晴れることがあるので、もうちょっとしたら、確認してみようと思う。

Clifford_with_strings

さて、一昨日のブログで、ロン・カーターのアルバム『Stardust』について語った。しかしながら、『Stardust』と言えば、クリフォード・ブラウン(Clifford Brown)の『With Strings』(写真左)である。

このアルバムは、オーケストラをバックに、クリフォード・ブラウンが、朗々とトランペットを吹き上げる、それはそれはゴージャスなアルバムである。オーケストラをバックにしての演奏なので、ジャズというよりかは、上質なBGMである。

当時、ジャズのトランペット奏者の第一人者、というか、ジャズの歴史振り返って、トランペットのテクニックの面では最高の位置にいるクリフォード・ブラウンが、ストリングスをバックに、ジャズ・スタンダードを吹き上げるのだ。ジャズと呼ぶには、ちょっと戸惑うが、最上の軽音楽、アーティスティックな軽音楽と言えば、合点がいく。

とにかく、クリフォードのペットの響きが凄い。ブラスの響き、という表現がピッタリ。トランペットの真鍮をブルブル、美しく、輝くように響かせて、朗々と揚々とジャズ・スタンダードの美しき旋律を紡いでいく。凄いペットの響きである。冒頭の「Yesterday」から聴き進めていくと、胸が一杯になっていく。というか、お腹一杯になっていく。

そして、ラストの「Stardust」。その美しい旋律を、朗々と純粋に歌い上げていくクリフォードのトランペット。美しいことこの上なし。ジャズと言うより、限りなく美しい音楽と表現したら良いか。この演奏を聴いていると、ジャズとか軽音楽とかロックとかのジャンル分けが意味のないものの様に思えてくる。

しかし、それだけ、崇高な演奏ゆえ、この『With Strings』の全12曲を聴き終えた時、少し疲れを覚える。コッテリした洋食を食べた後のような、コッテリ甘い大型のケーキを食べた後のような、腹一杯、もう食べられません、というような満腹感を覚える。

僕はこのクリフォードの『With Strings』を聴き終えた後、決まって、ジャズを離れて、好きなロックのアルバムを聴いて「耳直し」をする。それほど、ジャズをコッテリと強烈に感じさせるアルバムなのだ。そういう意味で、クリフォード・ブラウンのトランペットを愛でるには最良のアルバムですが、ジャズ初心者の方には、ちょっとキツいかもしれません。

クリフォード・ブラウンのお勧めアルバムについては、我がバーチャル音楽喫茶『松和』、ジャズ・フュージョン館の中、「ジャズへの招待状」のコーナーで、ご紹介しています。一度、ご覧下さい。

さあ、そろそろ、午後10時が近づいてきた。今晩は「フォームズ彗星」の様子が確認できるだろうか。
 
 
 
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2007年10月29日 (月曜日)

速報・ホームズ彗星が大増光

先週の木曜日、とある天文台のブログを見てビックリ。「17Pホームズ彗星が肉眼で見えている!」。え〜っ、ホームズ彗星って、現在の予報光度って、17等級位じゃなかったか。翌日の金曜日には「ホームズ彗星が肥大化」。全光度2等級。これって、都会でも肉眼で見えるやん。

東京天文台のサイトをチェックしてみると、「ホームズ彗星(17P/Holmes)が大アウトバースト。10月24日〜25日には約3等級の明るさとなり、肉眼でも見える」とある。続けて、「ホームズ彗星(17P/Holmes)は、公転周期が約7年の短周期彗星。(中略)現在の地球からの距離は約1.6天文単位。10月23日には、約17等。しかし、その直後の10月24.067日(世界時)に、8.4等と約9等も増光。その後も急速に増光し、10月24.55日(世界時、日本時22時12分)には、約3.5等。その後も日本各地で、さらに増光する彗星の様子が捉えられ、25日の(日本の)明け方には約2.9等と2等台に突入。」とある。

これは、えらいこっちゃ。先月から書庫を片付けつつ、天文の趣味再開の準備をしていて良かった。昨日、早速、10cm双眼鏡の架台をルーフバルコニーに設置、夜を待つ。日が沈み、午後7時過ぎ、晩ご飯もそこそこに、5cm×10双眼鏡を持ってルーフバルコニーへ。日中は台風一過の晴天だったが、日が沈んで雲が多い。目標のペルセウス座は雲の中。もともと、ここ千葉県北西部地方は、日中晴天の夜は、20時位まで雲が出て、その後、一気に晴れることが多い。気長に雲が切れるのを待つ。

そして、20時近くなり、雲がちぎれて晴れ間が多くなる。目的のペルセウス座の所々が見える。α星をさがす。そして、ぎょしゃ座の一等星カペラを探す。そして、ペルセウス座α星を双眼鏡の視野に入れて、真っ直ぐ、ぎょしゃ座のカペラの方向に視野を下げると・・・。おおっ、ぼんやりとした丸い形の星雲の様な天体がいきなり視野に入ってきた。結構、拡散し始めていて、明らかに彗星なのが判る。

さて、準備していた我が10cm×20双眼鏡。しっかりと架台に据え付け、同じようにペルセウスα星からカペラの方へ真っ直ぐ視野を下げる。おおお〜、入ってきた。ホームズ彗星、キャッチの瞬間である。ちょうど、左の写真の様に見えました。夜空をバックに、ペルセウス座の星々の中に、ポッカリと浮かんだ彗星。実に神秘的です。核はかなり明るく、しっかりしています。ちょっと黄色っぽいかな。まん丸でボンヤリとした雲状に拡散した姿はまさに彗星。1時間ほど、見とれていました。

そして、なんと、都会の空、満月に近い月がこうこうと照りつける中、やおら肉眼で確認すると、確認できるじゃないですか。ペルセウス座α星の下方、α星より、やや暗い2.5等級の恒星状に見えます。ホームズ彗星大増光の情報を知らなければ、ペルセウス座に超新星が出たか、と間違うくらい、はっきりと恒星状に確認できました。いや〜、こんな都会で彗星を確認出来たこと、感動的でした。

Holmes_stardust

さて、昨晩のホームズ彗星の大増光を確認した余韻さめやらぬ中、朝の通勤音楽は「やっぱり、星関係やろ〜」ということで、iPodのジョグダイヤルをグリグリしていたら、ロン・カーターの「Stardust」(写真右)が引っかかったんで、今朝はこれでいく。

Ron Carterの比較的新しいリーダー・アルバムで、2001年4月の録音。メンバーは、Ron Carter(b)、Benny Golson(ts)、Roland Hanna(p)、Joe Locke(vib)、Lenny White(ds)。いや〜、渋いメンバーですなあ。手練れ揃い、職人揃いで、全曲、楽しめます。Oscar Pettifordのオリジナル、しかも極め付きと評判の高い3曲「Tamalpais」、「Bohemia after Dark」、「Blues in the Closet」が注目。特に冒頭の「Tamalpais」は美しい旋律も持った隠れた名曲だと思います。

そして、目標の「Stardust」はラストの8曲目。このアルバムって、ロン・カーターのリーダー・アルバムだった。ということは、「Stardust」は、ロンのベースがソロを取るんだったか、と思っていたら、やっぱりそうでした。ロンのベースには、昔、良い印象が無かったんですよね。

マイクのアタッチメントを付けて、ベースの生音を電気的に増幅して「ボワン、ボワン」と締まりのない緩んだベース音を聴かせ、しかも、70年代のロンのベースはピッチがあってないものがほとんど。ロンって音感がないのか、チューニングしないのか、と思ったくらい、ひどく外れていた。しかも、締まりのない緩んだ、ピッチの外れた大音量のベースが、これでもか、と言わんばかりに、前にしゃしゃり出て、目立ちたがる、目立ちたがる。

で、この「Stardust」はどうか。ご心配なく。90年代後半から、ベースのピッチも合い出して、ベース音も無理して増幅することもなくなり、生音で録音するようになり、グループサウンズを重視して、ロンのベースが前へ前へ、しゃしゃり出なくなった。こうなれば、ロンのベースはもともと趣味が良いモダン・ベースなので、心地良さが感じられるようになる。

この「Stardust」のロンのベース・ソロ。最近のロンのベース・ソロの中でも、良い出来だと思います。ベース音の心地よさが、ズンズン伝わってきます。ベース音が好きな方にお勧めです。ベースがソロを奏でるような、異色の「Stardust」も時には良い。他の曲も良い演奏してます。お勧めの一枚です。

昨晩、ホームズ彗星を見て感動し、その余韻から、今朝、ロン・カーターの「Stardust」を聴いて感動する。なんだか、ちょっぴり良い時間を過ごしている感じがして、ちょっと得した気分です。
 
 
 
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2007年10月28日 (日曜日)

スタンダーズの最新作は・・・

昨日は台風で大変だった。980hPaで関東地方をかすめて行ったのだが、まず、雨が凄かった。一日中結構な量が降った。ルーフバルコニーに置いてあったバケツ、一昨日までは空だったのだが、今朝見たら、バケツに満杯の雨水。降ったねえ。そして、風。小型で早足でも台風は台風。夕方は結構な暴風雨になった。ルーフバルコニーに置いてある庭木は全て転倒。

で、今朝は台風一過。朝から抜けるような青空である。日差しも強く、清々しい朝。昼になると結構暖かくなって。日向で動いていると、汗ばむくらいの陽気に。せっかくなので、天体望遠鏡の架台をセッティング。来年からは本格的に天文の趣味を再開しようと思っている。10年ぶりの本格的な再開を目指して、頑張って準備するぞ〜。

ルーフバルコニーの作業が終わった後は、ネットで調べ物をしながら、ジャズを聴く。今日のメインは、キース・ジャレット率いる「スタンダーズ」の最新作『マイ・フーリッシュ・ハート』(写真左)。2001年7月22日、モントルー・ジャズ・フェスティバルのライヴ演奏。
 

My_foolish_heart

 
世界で最も永く続く永遠に不滅のトリオ「スタンダーズ」。結成25周年目を迎えるキース・ジャレット・トリオ18作目。キースいわく、「然るべき時が現れるまで」あたためておいた音であり、「最もメロディックに、スインギーに、ダイナミックに浮揚するトリオが捕らえられている」アルバムとのこと。

冒頭のマイルス作の「Four」から、ラストの「Only the Lonely」まで、素晴らしい演奏が満載である。以前の「スタンダーズ」の演奏よりも、シンプルな展開で、それぞれのオリジナル曲の旋律を素直に活かしながら、インプロビゼーションを展開している。キースはもちろんのこと、ドラムのジャック・デジョネット、ベースのゲイリー・ピーコックも絶好調。途中、ラグタイム風の演奏も織り込まれて、聴いていて楽しい内容になっており、2枚組のボリュームも気にならない。

とにかく、この「スタンダーズ」の3人は上手い。惚れ惚れするくらい上手い。例のキースの「うなり声」も聞こえることは聞こえるが、録音する側も録音のセッティングが上手くなったのか、以前ほど、リアルにキースの「うなり声」が目立って聞こえなくなっている。このキースの「うなり声」が、「スタンダーズ」唯一の難点と言えば難点なんだよな〜(笑)。

読書の秋ならぬ、「ジャズの秋」。松和のマスターのジャズ鑑賞は絶好調でございます (^_^)v。



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2007年10月27日 (土曜日)

ジャズの小径・10月号 更新です

なんと関東地方めがけて台風が近づいている。中心気圧が980hPaなので、そこそこ小型の台風である。朝から結構強い雨が降って、台風の予兆が伝わってくる。今日は一日雨とか。確かに、朝からず〜っと降っている。でも、明日は台風一過の晴天とか。小型の台風とは言え、台風は台風なので、直撃は止めて欲しいなあ。

さて、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」であるが、やっとのことで、「ジャズの小径」のコーナーを更新した。

「ジャズの小径・10月号」である。今日は10月27日。あと4日で10月が終わる時期に「10月号」のアップである。この「ジャズの小径」のコーナーは、1999年の4月から、ずっと今月まで、毎月欠かさず更新しているコーナーである。危ない危ない。このところ体調が悪かったのと、なぜが土日が忙しいこととが重なって、今日まで更新が滞ったんだけど、いや〜、危なかった。

Somethin_else_1

さて、晩秋の季節、自然の恵みと言えば「紅葉」でしょう。秋深まり、良い季節が過ぎ去り、少しだけ冬の雰囲気が感じ取れるようになる「晩秋」。木々の葉が、黄色に赤色の染まり、「晩秋」の様々な風景に彩りを添える。日本の秋を強く感じる風景です。紅葉が終われば、その葉は落葉となり、枯葉となる。そして、木枯らしが枯葉を踊らせ、季節は冬へと足取りを進める。

ということで、今月の「ジャズの小径」のテーマは「枯葉」。「枯葉」=「Autumn Leaves」、「仏語原題 Les Feuilles mortes」は、1945年にジョゼフ・コズマが作曲し、後にジャック・プレヴェールが作詞したフランスのシャンソンである。ジャズの大有名スタンダード曲である。

コーラス部分のコード進行がアドリブ向きで、多くのジャズメンによって取り上げられ、スタンダードとして超有名な曲です。相当数の演奏がありますが、代表的なのは、実質マイルス・デイヴィスのリーダーアルバムとされる、キャノンボール・アダレイのブルーノート盤『サムシン・エルス』、ピアノ・トリオで、多彩なアドリブを縦横無尽に展開するビル・エヴァンスのリバーサイド盤『ポートレイト・イン・ジャズ』に収録されている「枯葉」は決定的名演でしょう。

今回は、この「枯葉」の決定的名演を収録したキャノンボール・アダレイの『サムシン・エルス』、この1枚に絞ってご紹介しています。皆さん、是非、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」まで、お越し下さい。お待ち申し上げております m(_ _)m。



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2007年10月26日 (金曜日)

これは素晴らしい記録である

ふ〜っ、辛い一週間だった。月曜日から体調が悪く、それでも、何かといろいろあって休むことも出来ず、逆に休んだら、暫く立ち上がれないかもしれない、という不安もあって、なんとか今日まで引っ張ってきた。ふ〜っ、明日は休み。それでも、明日は何かと忙しく、なかなかゆっくり出来ないなあ。

ジャズの歴史の中で、伝説的なグループ、伝説的なリーダーがいる。筆頭は、マイルス・デイヴィス(tp)。彼は、その時代その時代の「クールなビート」、「クールな音」をジャズの中に取り込み、常に新しいジャズを我々に示してくれた。ジャズの進むべきひとつの道を、強力に照らし示す「燈台」の様な存在だった。

続いては、アート・ブレイキー(ds)。彼は、伝統的なジャズを、その時代その時代で維持し、存続させた。彼は1950年代以降、「ジャズ・メッセンジャース」の総帥として、数々の有望な若手ミュージシャンを発掘し、ジャズ界の主要ミュージシャンとして育て上げ、独立させていった。ジャズの神髄を究める最初の第一歩は「伝統的なジャズを極める」ことにある。彼のジャズ・メッセンジャースは、ジャズの「道場」の様な存在だった。

そして、次に控えるのは、チャールズ・ミンガス(b)。彼は、伝統的なジャズの範疇で、最先端の音を追求し、最先端の音を極めていった。実にとんがった存在である。彼は、コンポーザー/アレンジャーとしての能力が高かった、と睨んでいる。ベーシストとしてでは無く、コンポーザーとして、アレンジャーとして才能を発揮し、コンダクターとして、グループのメンバーを実地演奏で鍛えていった。ジャズの「演習場」の様な存在だった。
 

Charles_mingus_cornell_1964

 
今日は、そのチャールズ・ミンガスのアルバムのご紹介である。最近手に入れて、「これは素晴らしい記録だ」と唸ったのが、「Cornell 1964  Charles Mingus Sextet with Eric Dolphy」(写真左)である。1964年3月にアメリカのコーネル大学で録音されたミンガス六重奏団のライヴ。 メンバーはリーダーのチャールズ・ミンガス(b)の他、ジョニー・コールズ(tp)、 エリック・ドルフィー(as.bcl.fl)、クリフォード・ジョーダン(ts)、 ジャキ・バイアード(p)、ダニー・リッチモンド(ds)。

凄いライブの記録です。1964年という時代を振り返ってみても、その演奏内容は、相当に「とんがっている」。フリーならず、モードにもならず、伝統的なジャズからは完全に「はみ出ている」んだが、ギリギリのところで、最高にジャズしている。選曲もユニーク。「Take the "A" Train」の様なジャズ曲の定番あり、「When Irish Eyes Are Smiling」の様なアイリッシュ・フォーク風あり、「Jitterbug Waltz」の様なワルツあり。バラエティに富んでいるが、どれもが、ミンガスの手にかかると、ミンガス・ミュージックの引き立て役に早変わり。

とにかく、エリック・ドルフィーが、とんがりまくっている。ジョニー・コールズのトランペットが、とても優雅で華やか。ミンガスのベースは骨太で頑強。ドルフィーの攻撃をものともしない頼もしさ。というか、ミンガスの骨太ベースをバックに、フロントのミュージシャンが皆、安心して、心おきなく、やりたいことを存分にやり、その実力を存分に発揮している、そんな雰囲気が、このライブ・アルバムから強く伝わってくる。

といっても、ライブ録音を、ほとんどそのまま、CDにしているので、冗長な部分や、演奏的にスベッた部分があるのは否めない。録音状態も最良とは言えない。しかも、演奏内容がかなり「トンガっている」ので、ジャズ初心者の方は、恐らく拒絶反応を示す確率が高い。このライブ盤は、ジャズ中級者向けでしょう。それでも、ミンガス・グループが、いかに優れたグループだったのか。この記録はそれを十分に証明しています。

チャールズ・ミンガスについては何故だか判らないんだが、日本での評価と人気はイマイチに思える。でも、このライブ盤を聴いても判るとおり、ジャズ界の歴史の中で、マイルス、ブレイキーに次ぐバンド・リーダーだろう。う〜ん、僕たちはもっともっと、ミンガスを聴かなければならない。
 
 
 
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2007年10月25日 (木曜日)

「Captain Marvel」はどうだ?

いやはや、今日は忙しかった。先週から体調が優れない。眩暈がおさまらないのだが、だましだまし毎日を過ごしている。休めないんだよね。毎日、飛び飛びで外せない会議がありまして・・・。

こんな時、サラリーマンって、つまんない商売だなあ、って思ったりする。この歳になると、自分がいなくなったらなったで、なんとかなるって、判ってるのにね〜。でも、責任感ってものもあって、やっぱりなんとかしようと思うのよね〜。

さて、閑話休題。体調が優れない時、心の調子が優れない時、そんな時は好きな音楽を聴くに、語るにかぎる(笑)。一昨日、「表カモメ、裏カモメ」というテーマで、「裏カモメ」として、スタン・ゲッツの『ポートレイト』というブートあがりのライブ・アルバムをご紹介した。テナーの重鎮、スタン・ゲッツが、チック・コリア(key)、スタンリー・クラーク(b)、トニー・ウイリアムス(ds)らと組んだ伝説のグループのライブ・アルバム。

実は、この『ポートレイト』とほぼ同一メンバーで録音されたアルバムがある。『キャプテン・マーベル』(写真左)、スタン・ゲッツ名義のアルバムである。メンバーは、リーダーのスタン・ゲッツ(ts・写真右)を筆頭に、チック・コリア(key)、スタンリー・クラーク(b)、トニー・ウイリアムス(ds)、アイアート・モレイラ(per)。

2003年、米国でリイシューされたCDに収録された曲が、1.La Fiesta、2.Five Hundred Miles High、3.Captain Marvel、4.Time's Lie、5.Lush Life、6.Day Waves、そしてボーナス・トラックとして、7.Crystal Silence 、8.Captain Marvel、9.Five Hundred Miles High。1〜3曲目、そしてボートラの7曲目を見ると、確かに、もう一つの「Return To Forever」ともいえるアルバムです。
 

 Captain_marvel_1

 
では、その内容はというと、実は肝心要の1曲目「La Fiesta(ラ・フィエスタ)」に、ちょっと問題があって、「ラ・フィエスタ」のロング・テーマの後半、メジャー調の踊るようなテーマを吹くスタン・ゲッツ、彼のテナーを聴いていると、テーマの途中で、1オクターブあげた高音で吹いたと思ったら、ラストは1オクターブ下げて戻したり、途中、アドリブに入るタイミングを探したり。

なんとなく、リーダー御大のスタン・ゲッツが、ちょっと戸惑いながら吹いている様子が見え隠れして、これって正式にアルバムに収録はされたけど、実は練習バージョンだったりして、と思ってしまう内容なのだ。でも、演奏自体、演奏全体としては、迫力あって美しく、良い曲、良い演奏なんですけどね。このゲッツ御大の戸惑い加減がちょっと減点対象。アイアート・モレイラのパーカッションもちょっとばかし「うるさい」。

しかしながら、2曲目以降の演奏は、それはそれは素晴らしく、ゲッツの風格、雰囲気あるテナーサックスとチックの唯一無二のフェンダー・ローズの音色が噛み合って、バックに天才ドラマー、トニー・ウイリアムスのドラムがガッチリとハイレベルのバッキングをして、それはそれは熱気溢れ、それでいて爽やかな、それでいて情緒豊かな演奏で、確かに、もう一つの「Return To Forever」と言っても良い演奏がズラリ。

でも、一昨日紹介した『ポートレイト』に軍配が上がるのは、やはり、「Return To Forever」の要の曲「ラ・フィエスタ」の出来。僕にとって「Return To Forever」と言えば「ラ・フィエスタ」なのだ。『ポートレイト』の方が、ゲッツが堂々と、この難曲を自分のものにして吹きまくっているのが良く判って、「裏カモメ」としては『ポートレイト』に軍配を挙げてしまいます。

でも、この「Captain Marvel」も、ちょっとゲッツが戸惑っているとはいえ、その出来は良く、正式なスタジオ録音のアルバムゆえ、音の良さも併せて考えると、これも「Return To Forever」を極めるには、必須の「隠れアイテム」と言えましょう。

この「Captain Marvel」は、「裏カモメ・その2」ですかね。聴き応え十分です。
 
 
 
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2007年10月24日 (水曜日)

久々にキースを聴きたくなった。

「読書の秋」というが、僕にとっては「ジャズの秋」。いつの頃からか、夏が去って、秋真っ盛りになると、無性にジャズが聴きたくなる。このところ、ジャズ三昧である。我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「懐かしの70年代館」のお客様には、申し訳なく思ってます m(_ _)m。

さて、スイング・ジャーナルの最新刊11月号の、キース・ジャレットの『My Foolish Heart: Live at Montreux』のレビュー記事を読んでいて、久しぶりにキース・ジャレットが聴きたくなった。

が、キースのスタンダードもちょっと食傷気味で、純粋なフリー・インプロビゼーションが聴いてみたい。ということで、選んだのが『Inside Out』(写真左)。2001年リリースの、最後の1曲を除いて全てがインプロビゼーションという、全編がスタンタード集でない「スタンダーズ」のライブ。そうそう「スタンダーズ」とは、キースをリーダーとした、ゲイリー・ピーコック(b)、ジャック・デジョネット(ds)とのピアノ・トリオの愛称。

これが、なかなかに充実した内容で、さすが「スタンダーズ」は、オールマイティな、最高峰のジャズ・ピアノ・トリオである。久しぶりのスタンダーズのフリー・インプロビゼーションなので、この『Inside Out』を聴く前は「どうかな〜」って感じでしたが、聴き進めるにつれ、いやいや、どうして、凄い内容で、聴いた後の充実感はかなりのもの。
 

Keith_jarrett_inside_out_3

 
特に、2曲目のタイトル曲「Inside Out」。アメリカン・ルーツミュージック的な雰囲気で、アーシーでゴスペルチックな演奏が素晴らしい。近年はあまり演奏されることの無かったフィーリングの演奏なんですが、キースのピアノ演奏のルーツのひとつで、彼は、このアメリカン・ルーツミュージック的な演奏が得意中の得意です。彼の初期の頃のアルバムに、このアメリカン・ルーツミュージック的な演奏を聴くことができます。

この『Inside Out』というアルバム、基本的には、フリー・インプロビゼーションが中心のライブ集なので、ジャズ初心者の方にお勧めするのは、ちょっとためらいますが、逆に、2曲目の、キースのルーツ・ミュージックである「アメリカン・ルーツミュージック的な演奏」を体験し、ピアノ・トリオでの「上質のフリー・インプロビゼーション」を体験するには、良いアルバムだと思います。音も良いですしね。ただ、ちょっとばかし、例のキースの「うなり声」が出てきますが、1曲目に出てくるだけで、後はかなり「おとなしい」です。

そして、お口直しというか、デザートというか、ラストに、十八番のスタンダード曲が出てきます。「When I Fall In Love」なんですが、これがまた良い。スタンダーズのアルバムでも何度か録音されている曲ですが、ここでの演奏も良いですよ。テンション高く、丁々発止なフリー・インプロビゼーションの後なので、なんだかホッとします。

良いアルバムです。やっぱり、改めて聴くとキースは良いなあ。スタンダーズも良いなあ。これで、手に入れようと、早々にネットで発注した最新アルバム『My Foolish Heart: Live at Montreux』が楽しみになってきた。
 
 
 
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2007年10月23日 (火曜日)

表カモメ、裏カモメ

穏やかな秋の気候はどこへやら、なんだか寒くなった。朝の空気は冷え冷えしている。ネットで一ヶ月前の気温はどうだったか、と調べてみれば、9月22日の東京の最高気温は32.3度(!)、最低気温24.0度。今日の東京の最高気温が23.4度、最低気温が15.6度。一ヶ月で、気温が約10度下がったことになる。今年は遅くまで残暑が厳しかった分、気温が下がるのが急である。

今日は、久しぶりにお気に入りの、スタン・ゲッツの『ポートレイト』(写真右)を聴く。1972年7月23日、スイスのモントルー・ジャズ祭に出演した際のライヴ盤(録音時期・場所については、日本語ライナーノーツの訂正情報を転載)。ブートが正式なルートで発売されたようなアルバムなので、音はあまり良くない。が、聴けない音では無い。ブートとして考えれば、音はまずまず良い。

なぜ、そんなアルバムがお気に入りなのか。メンバーを並べてみると・・・、スタン・ゲッツ(ts)、チック・コリア(kb)、トニー・ウイリアムス(ds)、スタンリー・クラーク(b)。後に結成され一世を風靡した「リターン・トゥ・フォーエバー」の両雄チック・コリアとスタンリー・クラークが相並ぶ。そして、当時、中堅気鋭の天才ドラマー、トニー・ウイリアムス。そして、当時、既にジャズ・サックスの重鎮スタン・ゲッツ。

そして、演奏する曲が、1. キャプテン・マーベル、2. デイ・ウェイブス、3. ラッシュ・ライフ、4. ウィンドウズ、5. ラ・フィエスタと続く(曲名は日本語ライナーノーツでの訂正情報を転載)。そうそうたるメンバーでの名演ライブがズラリ。良い演奏です。熱演です。チックはフェンダー・ローズのみで弾きたおしている。そして、今の耳にも斬新なトニーのドラミング。このフェンダー・ローズの音が、エレクトリック・ピアノ独特の奏法が、そして、革新的なドラミングが、新しいジャズの響きを存分に聴かせてくれる。そんな中、ゲッツのテナーも、そこかしこに「新しい響き」。
 

Return_to_forever

 
当時、スタン・ゲッツのバンドにサイドメンとして名を連ねていたチック・コリア(Chick Corea)。確かに名義はゲッツのバンドなんだが、面白いことに、チックのフェンダー・ローズがバックで鳴り響いた瞬間から、どの曲も、チック・コリアがリーダーの伝説バンド、リターン・トゥ・フォーエバーの雰囲気にガラリと変わるから、あら不思議。そして、そして、ラストの、あの『リターン・トゥ・フォーエバー』(写真左)、愛称「かもめのチック」に収録された名曲「ラ・フィエスタ」。

このアルバム『ポートレイト』のラスト曲「ラ・フィエスタ」が、それはそれは、とんでもない名演なのである。熱くスリリングに吹きまくるゲッツ、負けじと高く舞い上がるようにローズを弾きまくるチック、二人を煽りまくり最高のテクニックで叩きまくるトニー、そして、ブンブンとエレクトリック・ベースを弾きまくるスタクラ。凄い演奏です。

本家本元『リターン・トゥ・フォーエバー』の「ラ・フィエスタ」も素晴らしい名演ですが、この『ポートレイト』の「ラ・フィエスタ」は、その上をいく、凄まじいばかりの熱演です。まあ、フロントにゲッツのテナー、バックにトニーのドラムやもんな。ちょっとばかし、録音が悪いのなんて、なんのその。チックの『リターン・トゥ・フォーエバー』がお気に入りなら、絶対にこの『ポートレイト』は手に入れるべきだと思いますし、絶対に聴くべき名演だと思います。

僕の大のお気に入りアルバムの『リターン・トゥ・フォーエバー』、愛称「カモメのチック」。この「カモメのチック」が「表カモメ」とするなら、今回ご紹介した『ポートレイト』は「裏カモメ」。この「表カモメと裏カモメ」、2枚併せて、チック・コリアがリーダーの伝説バンド、リターン・トゥ・フォーエバーを心ゆくまで堪能できます。

しかし、「ラ・フィエスタ」って名曲やなあ。今までに何百回聴いたかしれない、僕の大のお気に入りの名曲です。
 
 
 
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2007年10月22日 (月曜日)

将来、期待のオルガン奏者

今朝、起きて、ルーフバルコニーに出たら「寒い」。この秋一番の寒さだった、我が千葉県北西部地方。この1年、朝起きたら、出来るだけルーフバルコニーに出て、朝の気温、朝の雰囲気を感じるようにしているんだが、今日は「寒い」。1ヶ月前は、まだまだ「暑い」って感じだったんだが、今年は、秋が短くて、いきなり冬へ移っていこうとしている感じ。

今日の通勤音楽は「ジャズ・オルガン」。日本人のジャズ・オルガニスト、敦賀明子のセカンド・アルバム『Sweet And Funky』(写真右)を聴いて、会社の往き帰り。日本人のジャズ・オルガニストからして珍しいのだが、しかも女性である。このところ、日本人ジャズの有望な新人は女性が多い。男性陣はどうしたのか、と思うのだが、別に女性でも良い音楽をやっているのなら気にならない。男尊女卑の時代は、はるか遠い昔である。

敦賀明子については、メジャー・デビューのファースト・リーダー・アルバム『Harlem Dreams』(2004年・写真左)から注目していた。近頃、スイング・ジャーナルで、最新アルバム『St.Louis Blues』のレビューが出ていて、いきなり、思い出した次第 (^_^;)。

Akiko_tsuruga

今日は、彼女のセカンド・アルバム『Sweet And Funky』を聴いた訳だが、日本人によるジャズ・オルガンという感じがとてもユニーク。ジャズ・オルガンといえば、ジミー・スミスをはじめとして、コテコテにファンキーで黒い、という、演歌にも似た、コブシが効いた、聴くからに「どっぷりファンキー・ジャズ」という雰囲気なのだが、敦賀明子のオルガンは、少し趣が違う。

バックの、ドラム、ギターのバッキングは、軽めのファンキーでジャジーな雰囲気。パーカッションも入って、ラテン色もチラリと覗く。そんなバックで、敦賀明子の「HAMMOND B3 ORGAN」は、結構、サラリとした、お茶漬けのような雰囲気で、明るくて、ポジティブなオルガンの音色。日本人のオルガンじゃの〜と、ふと思う。といって、軽音楽風になるのではなく、聴き進めると、そこはかとなくファンキーな香りとジャジーなビートが見え隠れするところが、今風のジャズ・オルガンって感じで、なかなか良い。

「どっぷりファンキーなオルガン・ジャズ」って感じじゃないのが、僕は気に入っている。ジャズ・オルガンというと、どうしても、ジミー・スミスやジョン・パットンなどを真似てみたくなるのだが、そうでなく、自分の感性と個性で、ジャズ・オルガンを表現しているところが、将来、期待できる。これからの成長が楽しみである。

コマーシャルに流れずに、自分の感性と個性をベースに、オリジナリティーある奏法を確立していって欲しい。そんな期待を持たせる敦賀明子のオルガン・ジャズ。『Sweet And Funky』は、お勧めです。
 
 
 
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2007年10月21日 (日曜日)

今日は快晴、日本晴れ・・・

いや〜、今日は良い天気でした。久し振りの快晴、日本晴れのような気がします。朝のうちは風が冷たくて、ちょっと冷え冷えしていましたが、日が高くなるにつれ、良い陽気になったので、午前中は、近くの干潟まで、ウォーキングに行ってきました(写真)。

干潟も、そろそろ、色々な渡り鳥がやって来始めたみたいで、閑散としていた真夏とは違って、少し賑やかになってきました。それにつれて、バードウオッチャーの人たちも多く出てましたねえ。バードウオッチャーの人たちもマナーが良ければいいのですが、年配の方々になればなるほど、マナーが悪くなる方が多くなるのは、どういうことなんでしょうか?

Higata_071021

午後からは、録りためた英会話の番組を集中して見て、それから、この3ヶ月あたり、購入した後、平積みしていたCDを整理し、データベースに情報入力して、綺麗に片付けました。バックでジャズを鳴らしながらの作業は、今日の気候も相まって、良い感じでした。

秋真っ只中、こんな、ノンビリした良い陽気の日があっても良いなあ、と思うんですが、日本って、この良い陽気も長くは続かないんですよね。来月の今頃は、「寒くなって来ましたね〜」なんて言っているんでしょうね。四季折々の楽しみというものあるんですが、もう少し、良い気候、良い季節が続かないですかねえ。

サラリーマンには、土日しか休みが無いんで、良い季節はあっという間に過ぎてしまう気がします。
 
 
 
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2007年10月20日 (土曜日)

魅惑的なトロンボーンの音色

久しぶりに終電を経験した。昨晩は、久しぶりに、とある後輩と飲んだんだが、いや〜、いろいろ話しているうちに、23時45分。おお、これは電車が無くなるかもしれんなあ、ということでお開きにして帰ったわけだが、アブねえアブねえ。ということで、正確に言うと、今日の1時過ぎに家に帰り着いた訳である。よって、昨日のブログはお休みでした m(_ _)m。

さて、そういうことで、今日は一日眠たくて眠たくて仕方のないのマスターです(笑)。二日酔いって訳じゃないんだけれど、なんとなく、体が怠くていけない。ちょっと喉も痛いので、風邪ひいたかな。

こういう、二日酔い気味の、体の怠い日は、ハードな音楽はいけない。といって、ソフトな音楽だけだと眠ってしまう。適度に溌剌とした演奏と、適度にソフトなバラードが上手くミックスされたアルバムが良い。ということで、今日、選択したアルバムは、カーティス・フラーの「ニュー・トロンボーン」(写真左)。

 New_trombone_2

1957年5月の録音。ハード・バップ全盛期における、若きカーティス・フラーのリーダー作。メンバーは、カーティス・フラー(tb) ソニー・レッド(as) ハンク・ジョーンズ(p) ダグ・ワトキンス(b) ルイ・ヘイズ(ds)。前半の3曲は、バピッシュな演奏。ちょっとハードで鋭角的なソニー・レッドのアルトと、フラーのちょっとハスキーでプクプクしたトロンボーンとの対比が面白い。ハンク・ジョーンズ(p) ダグ・ワトキンス(b) ルイ・ヘイズ(ds)のリズム・セクションのバッキングも溌剌としていて、ちょっと刺激的。これぞ、ハード・バップという演奏である。

さらに、フラーのトロンボーンの特徴(ちょっとハスキーでプクプクしたトーン)は、バラード演奏に向くんだが、そのフラーのバラード演奏が、4曲目「ネイムリー・ユー」、6曲目「アリーシャ」で堪能できる。スローなバラード・テンポにのって、フラーのトロンボーンが、優しくホンワカと旋律を奏でていく。良い雰囲気です。6曲目は、CDになってからのボーナストラックですが、良い演奏です。LP時代に比べて、この6曲目「アリーシャ」の存在はお得感が高いです。

5曲目の「恋とは何でしょう」のミッドテンポのファンキーな演奏は、実に楽しそう。ミッドテンポのバックにのって、フラーのトロンボーンがファンキーにアドリブを歌い上げていきます。ミッドテンポのファンキーなジャズでのトロンボーンの響きって、実に魅惑的ですね〜。

ジャケットも、パッと見、田舎駅にたたずむフラーの写真を使った「ラフな作り」なんだけど、なんだか雰囲気があって、特に、タイポグラフィーは決まってます。誰のデザインかと思って調べたら、やっぱり、リード・マイルスでした。
 
 
 
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2007年10月18日 (木曜日)

コルトレーンのライブBOX盤

今日の東京は、久しぶりの上天気。雲はまだまだ多くて、日本晴れって言うわけではないが、久しぶりの溢れんばかりの日差しである。会社の窓から見る東京は、一面、目映いばかりの日差しがキラキラしている。こんな日に会社で働いている自分を、ちょっと恨めしかったりする。

このところ、通勤の行き帰りで、コルトレーンのライブBOX盤を聴いている。そのBOX盤とは『ライヴ・トレーン〜ジ・ヨーロピアン・ツアーズ』(写真左)、超弩級の7枚組ボックス・セットである。このCD7枚組のアルバムには、3度にわたるヨーロッパツアーの間に演奏された曲が収録されている。

1961年11月から1963年11月の2年間にわたるジョン・コルトレーンのヨーロピアン・ツアーを収録したもので、フロントにエリック・ドルフィー、ベースにレジー・ワークマンを従えた1961年のツアーでは、ピアニストのマッコイ・タイナーとドラマーのエルヴィン・ジョーンズとの関係が、次第に強固になりつつある姿が収められ、続く1962年、1963年のツアーでは、タイナー、ジョーンズ、そしてベーシストのジミー・ギャリソンとの伝説のカルテットのライブが続く。

Live_trane

コルトレーンがかすむほどの、強烈な個性が圧倒的なエリック・ドルフィーの存在が強烈な印象を残す、それが故、演奏としてのまとまりに欠けるところがかえってスリリングなDisc1、2の9曲が異彩を放っている。

そして、全編を通じて、「アイ・ウォント・トゥ・トーク・アバウト・ユー」や「ネイマ」をはじめとするバラード演奏が素晴らしい。特に、「ネイマ」は、4パターン収録されているが、どのバージョンも美しい。そして、コルトレーンのテナーは上手いの一言に尽きる。

「インプレッションズ」、「マイ・フェバリット・シングス」、「ミスターPC」が、これでもかこれでもか、というぐらい沢山入っている。「マイ・フェイバリット・シングス」などは、なんと6パターンも入っている。これはさすがに食傷気味である。このBOX盤の欠点といえば、欠点か。もう少しバラエティーが豊かだったら、大推薦BOX盤にだったのになあ。

さすが、当時最強のコルトレーン・カルテット、演奏の内容にバラツキはほとんどありません。そして、高音質とまでは言えないが、海賊版のように聞いてがっくりくるようなお粗末な音源は一つも無いのが、このライブ盤BOXの良いところ。まあ、たまに、無意味に長いドラム・ソロと、なんとベース・ソロが延々と続いたりするが、まあ良しとしよう。

とにかく、この『ライヴ・トレーン〜ジ・ヨーロピアン・ツアーズ』、コルトレーンの伝説のカルテットを、堪能できること間違いありません。でも、超弩級の7枚組。オンライン・ショップを覗いてみたら、割引があっても、一万円は下らない。ちょっと手軽に手が出ない代物ですが、ジョン・コルトレーンの主だったリーダー・アルバムを聴き進めて、コルトレーンのちょっとフリーキーで、アブストラクトな演奏が耳に付かなくなったら、是非、一度聴いてみることをお勧めします。

やっぱり、ジャズはライブですよね。特に、コルトレーンの様に、既に鬼籍に入ったジャズ・ジャイアントのライブは生では聴けないので、今回の様なライブ盤で楽しむしかないんだよね。そして、ライブを堪能するには、今回のBOX盤の様に、てんこ盛りで、腹一杯、満腹になるまで聴き込むのがいいんだよね〜。
 
 
 
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2007年10月17日 (水曜日)

バド・パウエルのお薦め盤

一昨日、昨日の二日連チャンで、飲み会。一昨日はかなり飲んだらしく、昨日は一日眠かった。しかし、連チャンで歓送迎会。昨日というか、今日の日付に変わって家に帰り着いたのが、午前零時半過ぎ(よって当ブログは臨時休業でした)。

ただ、昨日の歓送迎会では、ビールしか飲まなかったので、今日は昨日よりは体調が良い。でも、家に帰り着いて、晩ご飯を食べたら、どっと睡魔が襲ってきた、う〜ん (^_^;)。

さて、バド・パウエルである。バド・パウエルとは、1940年代に流行ったジャズのスタイル、「ビ・バップ」を、ピアノ演奏として確立したピアニスト。「モダン・ジャズピアノの祖」とも称され、「ピアノ、ベース、ドラムス」編成の「ピアノ・トリオ」形式を創始したとされる。

1940年代後半から50年代初頭が音楽面の最盛期。麻薬やアルコールなどの中毒に苦しみ、精神障害を負ったことから、50年代中期以降の衰えは著しい。しかしながら、パウエルのアルバムで、パウエルを理解し易く、親しみやすいアルバムは、この「衰えが著しい」とされる50年代後半以降にあったりするのだから、ジャズって面白い。

 Bud_powell_in_paris

『Bud Powell in Paris』(写真左)というアルバム、1963年2月の録音。パウエルは1959年から1964年まで、パリに在住したが、その間に吹き込まれたのが本作。プロデュースは、なんとデューク・エリントン。

パウエルのピアノの特徴である、男性的なメリハリの効いたタッチ、こぶしを効かすような、転がるような節回しが良く判り、枯れた味わいの中に、温もりの感じるプレイ、溌剌とした明るさと勢いを感じるプレイが楽しい、パウエル晩年の推薦盤である。

確かに、全盛期に比べると、指が動かなくなっていることは明らかなんだけど、それがかえって、人間味の溢れる、親しみやすい雰囲気になっていて、とにかく聴いていて楽しい、パウエルを感じることの出来るアルバムになっている。選曲も良く、アルバム全体の雰囲気も整っていて聴き易い。デューク・エリントンのプロデュースが効いているのだろうか。

1曲目の「How High the Moon」のすこし速いテンポの溌剌とした雰囲気、2曲目の「Dear Old Stockholm」の哀愁溢れる味わいのある雰囲気。とても良いです。5曲目の「Jordu」も良い感じ。

このアルバムを聴いて、パウエルはバラードが上手い、ということを改めて知らされた。良い雰囲気です。バックのGilbert Rovere (b)、Carl "Kansas Fields" Donnell (ds)も、なかなか健闘していると思います(録音のバランスについては好みの分かれるところでしょう)。

パウエルのアルバムの中でも、良く聴くアルバムです。私のパウエル愛聴盤の一枚です。
 
 
 
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2007年10月15日 (月曜日)

最近のCMのBGMって・・・

最近、仕事が変わって、めっきり減ってしまったのだが、今日は、久しぶりの懇親会。今日は、個人的には気楽に飲める相手なので、ほろ酔い気分で帰ってきた。

帰り着いて、テレビを見ていたら、自動車のコマーシャルをやっていたんだが、自動車のコマーシャルを見ていて、ふと思い出した。オダギリジョーが出演するクルマのCMである。最初のフレーズだけで何の曲か判る、それはそれは印象的なギター・リフで、プログレ・マニアが、このCMを初めて見た時には、ビックリして、椅子から落ちるんじゃないだろうか。

Kc_lark

トヨタ「イスト」のCM。曲は「イージー・マネー」。プログレッシヴ・ロックの大御所、キング・クリムゾンが、73年に発表した5作目のオリジナル・アルバム『太陽と戦慄』(写真左)に収録されている。先にも書いたが、冒頭のギター・フレーズが印象的で、一度聴いたら忘れられない(笑)。

この『太陽と戦慄』というアルバムは、バンドの総帥であるロバート・フリップ(g)のもと、ジョン・ウェットン(vo,b)、ビル・ブラッフォード(ds)、デヴィッド・クロス(vin)、ジェイミー・ミューア(perc)という編成で制作されたもの。壮絶なインプロヴィゼーションを軸にした楽曲が中心で、プログレの中でも「硬派なアルバム」のひとつです。高いテンションの中、パーカッシブでメタリックな演奏は、本当に「硬派」の言葉がピッタリ。

しかし、テレビのCMにこんな曲使うか〜。初めて聴いた時はビックリしたぞ。でも、こんな選曲って、実にマニアックで好ましい傾向ですね。もっとやって下さい(笑)。
 
 
 
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2007年10月14日 (日曜日)

Box盤のバラシを実施中・・・

いやはや、2日間、ブログの更新が滞りました (^_^;)。金曜日は、久しぶりに持病再発(この10月は鬼門)。眩暈がして、起きられない、起きてもフワフワしている。これでは、仕事へ行くどころでは無いし、パソコンに向かうのもちょっと辛い。薬を飲んで、一日中、床の中。先月の後半から今月の上旬にかけて、仕事上で精神的に辛いことがあったからなあ。季節の変わり目のストレスと仕事のストレスのダブル・パンチで「ダウン」である。

そして、昨日は、薬が効いて、眩暈は回復。昨日、床の中で思い立ったことを実行に移す。思い立ったこととは、ビル・エバンスについて、再度、聴き込み、ビル・エバンスについて「経験し直す」ということ。

昨年から今年にかけて、ジョン・コルトレーンについては、聴き込みを「し直し」、新しい発見があったりして、実に楽しい経験だった。今年は、ビル・エバンスである。もう一度、デビュー・アルバムから、亡くなる直前のライブまで、聴き直してみようと思い立った。

思い立ったら即実行。「The Complete Riverside Recordings」(写真左)、「The Complete Bill Evans On Verve」(写真右)の2つのBox盤の全てのCDを、MacのiTunes に落とす。「The Complete Riverside Recordings」は全12枚、「The Complete Bill Evans On Verve」は全18枚の超弩級のBox盤である。

Bill_evans_complete

いや〜、iTunesに落とすのに時間がかかる、かかる。一枚落とすのに平均20分として、600分、約10時間である。落としている間は、あまり自由にMacが使えないので、昨日のブログもお休みした次第です m(_ _)m。今日の昼に30枚、やっと落とし終わった。

次の作業は「バラシ」である。この「The Complete Riverside Recordings」、「The Complete Bill Evans On Verve」のBox盤は、ビル・エバンスのセッション順、録音順に収録されているので、それぞれの楽曲を、アルバム単位に再編する必要がある。

どちらのBox盤も、収録された曲毎に、どのアルバムに収録されているのかが判る対比表がついているので、その表に従って再編していく。その点、iTunesの存在は非常に助かる。iTunesの中で、録音順に収録されている楽曲を根気よく、アルバム単位に再編していく。「The Complete Bill Evans On Verve」は完了。現在、「The Complete Riverside Recordings」のバラシの途中。

この「バラシ作業」が終わると、ビル・エバンスのジャズ人生の前半、Riverside時代とVerve時代の全ての正式アルバムを聴き通す事が出来る。まず、押さえるべきは、デビューアルバムから、演奏家の個性が形成され、その内容の充実度がほぼピークにさしかかる前半部分。そういう意味では、ビル・エバンスについては、この「The Complete Riverside Recordings」、「The Complete Bill Evans On Verve」のBox盤は、お徳用のBox盤。

さあ、「The Complete Riverside Recordings」のあと半分、バラシ作業、頑張ろう(笑)。
 
 
 
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2007年10月11日 (木曜日)

素晴らしきは「ニューヨークの秋」

久々に天気の良い秋の日。青空も見えて、日の光も穏やか、本当に秋の日らしい一日になった。我が千葉県北西部地方、紅葉はまだまだ先ではあるが、本格的な秋、まっただ中である。

秋といえば思い出す。8年前の10月の下旬、東京〜サンフランシスコ〜サンノゼ〜ボストン〜ニューヨーク〜東京、という、今から思えば、かなり過酷な海外出張をしたことがある。

その時、立ち寄ったニューヨークは「秋たけなわ」。早朝のセントラル・パークを散歩した折、セントラル・バークは見事なまでの紅葉で、金糸銀糸、紅錦の美しさ。空気はひんやりと心地良く、ニューヨークのど真ん中に位置しながら「静かなこと」この上なし。

そんな感動的な「ニューヨークの秋」を経験した時、ふと、思い出したのが、ジャズ・スタンダードの「ニューヨークの秋」。1934年、Vernon Duke の作詞作曲の曲。

ニューヨークの秋は、どうして人の気を惹くのだろう
秋になると芝居の初日に心ときめかせ
鋼鉄のビルの谷間には、人がちらちらうごき上では雲がゆらめき
ああ家に帰ってきたな、と僕はいつも思うのさ

          (出典:村尾陸男 『ジャズ詩大全 10』より)
  
Autumn_in_ny
  
     
この「ニューヨークの秋」、僕の好きな演奏はと言えば、まずは、モダン・ジャズ・カルテット(MJQ)の「ジャンゴ」(写真左)に収録されている「ニューヨークの秋」。アレンジはシンプル。曲そのままに、いらぬお化粧無しにシンプルに、「ニューヨークの秋」を歌い上げる。

なんといっても素晴らしいのは、その旋律を歌い上げる、ミルト・ジャクソンのヴィブラフォン。そして、洒落た絶妙のバッキングでミルトを効果的に引き立てる、ジョン・ルイスのピアノ。

ミルトのヴィブラフォンは絶品中の絶品。紅葉した木の葉の上で転がる朝露のような清々しさ。胸にグッとくる、情感豊かなヴィブラフォンの響き。セントラル・バークの紅葉が、朝靄が、ヒンヤリと心地よい朝の空気が、そんな情景が浮かび上がってくる、とても素敵な演奏です。

そして、もうひとつ、僕の好きな「ニューヨークの秋」は、アル・ヘイグの「ジャズ・ウィル・オー・ザ・ウィスプ」(写真右)に収録されている「ニューヨークの秋」。これも、アレンジはシンプル。曲そのままに、淡々と印象的な旋律を紡いでいく。枯れた味わいのヘイグのピアノ。その枯れた味わいのピアノが「ニューヨークの秋」の旋律を際だたせる。

この枯れた味わいの「ニューヨークの秋」は、昔の思い出を懐かしく思い出しているような、しみじみと今までの自分の人生を振り返っているような、それも時間帯としては、夕暮れ時のニューヨークの秋、という風情の演奏。センチメンタルな夕焼け、都会のど真ん中にありながら、静けさをたたえるセントラル・バーク。そんな情景が浮かんでくる、しみじみとした、淡々とした演奏。脱帽である。

この「ニューヨークの秋」という曲は、歌詞の内容を読み解くと、「故郷賛歌」。故郷っていいよな、ニューヨークっていいよな、って感じなんですが、最近では、9.11の同時多発テロ以降は犠牲となった人々への鎮魂歌として取り上げられるようになりました。なんだか、ちょっと複雑な気分です。

あ〜あ、また、ニューヨークに行きたいなあ。それも、晩秋、11月のニューヨークに行ってみたい。
 
 
 
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2007年10月10日 (水曜日)

秋たけなわで、オフコース

近頃、天気が悪くて、なんとなく憂鬱。今日も朝は、どん曇り。それでも天気予報は昼から晴れるという。ほんまかいな、と思っていたら、午後からちょっとだけ天気が回復して、ちょっとだけ日が差して、ちょっとだけ明るくなった。晴れたわけではない。結局、天気予報は当たらない。

さて、天気が悪くても「秋たけなわ」である。朝晩はかなり涼しくなった。そして、金木犀の香りが充満して「秋たけなわ」である。高校〜大学時代、秋は「いわくつきの季節」で、あまり良い思い出がない。悲しい思い出ばかりの学生時代の秋である。秋って、人恋しくなるんですよね。春から夏にかけて、人知れず暖めてきた恋が・・・秋に散る(笑)。

秋に散ると、その慰めと復活のきっかけを音楽に求めることになる。どっぷり暗くなって、自分の部屋に閉じこもって、心にしみる曲を、心を励ます曲を聴くのだ。ああ、なんて暗い青春なんだ (^_^;)。心にしみる曲、心を励ます曲っていうと、やはり日本のポップスということになる。とにかく歌詞が日本語なので、ストレートに心に響く。

そう、あれは高校3年生の秋。やっぱり秋に、好きな女の子に振られて、どっぷり暗くなった。しかし、高校3年と言えば受験である。でも、もうそれどころではない「秋の夕暮れ」(笑)。

FMをつけたら、実に心に染みる曲が流れてきた。オフコースの「めぐる季節」である。それまでオフコースをまともに聴いたことが無かった。この「めぐる季節」の曲想とアレンジには「たまげた」。フラリと立ち寄ったレコード屋で、この「めぐる季節」が収録された「SONG IS LOVE」(写真左)を見つけた。なぜか、ザ・バンドのベスト盤と一緒に購入した。
 

Songislove_junktion

 
それがオフコースとの出会いである。この「SONG IS LOVE」は、オフコースとしては過渡期のアルバムで、収録された楽曲の出来不出来の差が激しい。この頃のオフコースは、カーペンターズなど、50年代オールディズの焼き直しポップスの影響を強く受けているのだが、バックの演奏が稚拙ゆえ、とてもとてもカーペンターズの域には及ばない。その中で、「めぐる季節」「ランナウェイ」「こころは気紛れ」など、日本語シティ・ポップス系の楽曲の出来が抜きん出ている。

そして、その次のアルバム「ジャンクション」(写真右)は、その日本語シティ・ポップス系を推し進め、50年代オールディズの焼き直しポップスの影響を脱して、初めて、オフコースの個性を確立した名盤である。

改めて思うんだが、この「ジャンクション」は、日本語シティ・ポップスとして、かなりの完成度だと思う。それでもあまり、当時は話題にならなかった。時代が、聴き手が、彼らの成果に追いついていなかった。

冒頭の「INVITATION」〜「思い出を盗んで」〜「愛のきざし」〜「潮の香り」〜「秋の気配」のA面は、息をもつかせぬ名曲の数々である。B面も良い。実に良い。聴けば判る。当時の日本語シティ・ポップスの中で抜きん出た内容である。小田、鈴木の個性がガッチリ噛み合って、オフコースの完成形がここにある、と僕は思う。惜しむらくは、バックの演奏がまだまだ弱いこと。これはオフコース解散まで、ついて回ることになる。

「めぐる季節」「こころは気紛れ」「秋の気配」など、聴けば、今でも学生時代の思い出が蘇る。秋は「いわくつきの季節」で、あまり良い思い出がない。悲しい思い出ばかりの学生時代の秋である。ああ、なんて暗い青春なんだ(笑)。でも、今となっては良い思い出なんだけどね〜。
 
 
 
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2007年10月 9日 (火曜日)

秋の夜長は、渋いピアノ・トリオで

すっかり秋である。朝、外に出ると、金木犀の香りが充満していて、空気はちょっとヒンヤリしていて、完璧に秋である。これで、天気が良くて、快晴の空がスカッと広がっていたら、会社へ行かずにズル休みして、散歩に出かけるのだが、このところ、ずっと天気が悪い。

これだけ、すっかり秋になると、音楽を聴く意欲も増してくるというもの。このところ、結構、音楽を聴いている時間が長い。そして、秋もたけなわになってくると、やっぱりジャズである。それも、渋〜いピアノ・トリオなどを聴きたくなる。

Tommy_flanagan_confirmation

今日は、選りすぐったピアノ・トリオは、トミー・フラガナンの「コンファメーション」(写真左)。本作は1977~78年に録音された作品で、トミー・フラガナンの充実期、エンヤのトミー・フラナガン作品群の一枚である。パーソネルは、トミー・フラナガン(p)、ジョージ・ムラーツ(b)、エルヴィン・ジョーンズ(ds)。

ジョージ・ムラーツとエルヴィン・ジョーンズという最高のパートナーを得て軽快にスウィングしまくり、軽快に飛ばしまくるトミフラは、痛快で、清々しい。ムラーツの野太く、堅実で、音感の良いベースは素晴らしいの一言。そして、エルヴィン・ジョーンズのポリリズミックで重量感のあるドラミング。

素晴らしい演奏である。パーカー作のタイトル曲「コンファメーション」の他、「ハウ・ハイ・ザ・ムーン」や「カップ・ペアラーズ」など名演がズラリと並ぶ。ダイナミックなトミフラの職人芸的ピアノを心ゆくまで愛でることのできる、隠れた名盤です。

ジャズの入門書やピアノ・トリオの紹介本には、ほとんど載っていないアルバムですが、これはお勧めです。ピアノ・トリオの楽しさ、美しさを体験できる、渋い渋〜い一枚です。
 
 
 
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2007年10月 8日 (月曜日)

雨が降る前に「歩け、歩け」

最近、ちょっと運動不足なので、どうしてもウォーキングに行きたい。この夏は酷暑だったこともあって、ちょっとウォーキングをサボり気味。それでも順調に体重は減りつつあるんだが、この2日間、ちょっと食べ過ぎたので、どうしても歩いて、カロリーを消費したい。

今日は天気予報は朝9時頃から雨になるとのこと。それでも今日は歩きたい。ということで、通勤している時の時間で起きて、朝8時から、例の干潟へウォーキング。空の様子だと午前中はもちそうな感じ。久し振りに干潟を一周。帰りの道すがら、珍しい花を見つけた。

「白い彼岸花」である(写真)。彼岸花は別名を曼珠沙華といい、お彼岸の頃になると、河原や田んぼの畦道に真っ赤な花を咲かせるのであるが、赤だけでは無く、白い彼岸花があるなんて、この歳になるまで知らなかった。ネットで調べてきたら、やっぱり、白い彼岸花って珍しいんだね。それでも群生している所もあって、「白い彼岸花まつり」が開催される寺もあったりする。へ〜っ。

White_higanbana

この「白い彼岸花」を撮影したら、雨が本格的に降ってきた。時間は9時30分頃。ん〜っ、こんな時だけ、天気予報は当たったりする。でも、折りたたみ傘を持っていたので、よかったよかった。今朝はしっかり2時間弱歩いた。いい汗かいた。

それから、前々から懸案だった書庫の大掃除。実家から、何を思ったか、子供の頃からの写真のアルバムや、大学時代に使った専門書、万国博覧会のパンフレットや小学生の時の作文、高校時代のクラブの様々な資料や部報、小学校から大学まで成績表などなどがどっさり送られてきたので、これを片付けなければならない。そして、天文を本格的に再開するにあたり、その辺の機材を出しやすい場所へ移動させなければならん。

5時間ほどかかって、4畳半の書庫はかなりきれいになった。腰が痛くなったけど、満足満足。書庫のステレオも再セットアップして、いい音キープ。

今日はまとまってジャズやロックは聴くことは無かったけれど、書庫の大掃除がてら、いろんなアルバムをBGMで流していて、なんだか気分の良い一日だった。
 
 
 
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2007年10月 7日 (日曜日)

「フュージョンの風に吹かれて」更新

良い日和である。ここ千葉県北西部地方は、近頃、天気が良くなかったので、今日の天気は久しぶりの「良い日和」である。心地よい風、低い湿度、ポカポカと気持ちの良いお日様。今日は午後、久しぶりに、ルーフバルコニーに椅子を置いて、缶ビールをいただきながら、日なたぼっこがてら、ノンビリと周りの景色を楽しみました。極楽極楽(笑)。

さて、久しぶりに、我がバーチャル音楽喫茶『松和』の「フュージョンの風に吹かれて」のコーナーを更新しました。このコーナー、久し振りの更新です。

S_watanabe_shot_2

日本のフュージョンの有名どころは、と訊かれれば、やはり真っ先に思い浮かぶのは渡辺貞夫でしょう。渡辺貞夫は日本ジャズの草分けで、純ジャズのジャンルで、現在でも第一人者です。その素晴らしいアルトサックスの演奏は、日本人の誇りだと思います。

今回は、1977年「マイ・ディア・ライフ」から1981年「オレンジ・エクスプレス」に至るまでの、所謂、ナベサダさんの「フュージョンど真ん中路線」4部作をご紹介しています。キャッチャーで聴きごごちの良いメロディーがナベサさんの曲の特徴で、テレビCMや番組のBGMによく使われています。今回ご紹介するアルバムの中に「どこかで一度は聴いたことのある曲」が満載です。

さあ、皆さん、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」にお越し下さい。お待ちしております。



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2007年10月 6日 (土曜日)

いつの時代も良いものは良い

やっと休みである。今日は一日晴れの良い日和なんて、天気予報は言ってたが、正午頃から曇りだして、しばらく曇天。夕方にはまた晴れたけど。まあ、最近、当たらない天気予報は良いとして、ノンビリとした一日。

午後、ちょいと昼寝をして、夕方、ホームページの更新の下ごしらえをした。ホームページの更新の下ごしらえは、使用する画像をフォトショップで処理して、サーバーにアップしたり、アップするページの背景やレイアウトをセットして、後は原稿を打ち込むだけの状態までもっていく。

この作業はもう長年やっているので、まずます手慣れてきたが、結構、単純作業なのでリズムが必要だし、とにかく飽きてくる。といって、聞き耳を立てて、神経を集中してしまう音楽だと逆効果。ホームページの更新の下ごしらえ作業にミスが多くなるし、進捗が滞る。聞き流せるのだが、インパクトがあって、聞きながらも適度に刺激があって、それでいてメロディアスで口ずさめるような、ポップな音楽が良い。

そう言えば、ホームページの更新の下ごしらえ作業のバックに流れる音楽って、何が一番多いのかなあ、と思って考えてみると、ロック・ポップス系の曲が多い。カーペンターズとかアバとかビリー・ジョエルとか、聴き易くて、適度にインパクトがあって、メロディアスなものが多い。

Abba_completebox

今日は、アバの「アライバル」を流しながら作業継続。アバについては、「コンプリート・スタジオ・レコーディングス」(写真左)を所有している。アバは、完全にリアルタイムで体験したグループで、特に大学時代、アバは大ブレイクしていて、様々な場所で、聴かされた、聴かされた。まあ、正直言うと、アバは、結構お気に入りのグループである。

アバとは、世界的なヒット曲で知られるスウェーデンのミュージシャン男女4人グループ。1970年代半ばから80年代初頭にかけて活躍、「ポップ・ミュージックの完成者」と呼ばれる。1976年に『Dancing Queen』が英米を含む全世界的にヒットし、その後「That's Me」「Take A Chance On Me」「The Name Of The Game」「Chiquitita」「The Winner Takes It All」など活動を停止するまで世界的なヒット曲を連発した。

そう、その大ヒット曲『Dancing Queen』が収録されているアルバムが「アライバル」。良い内容のポップなアルバムです。収録されている全ての曲が良い出来で、充実しています。さすが、当時のアバの日の出の勢いを感じます。このアバの「アライバル」の後押しを受けて、なんとか、ホームページの下ごしらえは完了。明日か明後日、原稿を打ち込みだけ。

今日から3連休。いろいろやりたいことがあって、意外と暇にはならない。明日までは天気が良さそうなので、どっかへ行きたいなあ。ちなみに、天気予報では明後日は天気は悪そう。ということで、残りの原稿の打ち込むは明後日の作業になるかな・・・・。
 
 
 
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2007年10月 5日 (金曜日)

The Very Best of Ringo Starr

最近、若い女性と団塊の世代のじいさん、ばあさんのマナーの悪さが目に余る。人の背中にゴンゴン本をあてながら、満員電車の中で、平気で本を読む女。平気で新聞を読む団塊の世代。

まず、理解に苦しむのは、なぜ満員電車の中で本を、新聞を広げて読もうとするのか? そして、他人の背中を本の角でゴツゴツ突いたり、新聞で他人の頭を叩いたりして、睨まれても、注意されても謝ることなく、本を新聞を読み続けるのはどういうことなのか? 団塊の世代はどうしようもない、若い女性はもっと始末が悪い。人への迷惑も理解できない、人の格好をしていて人でない連中が増えてきた。これは、地球温暖化に匹敵する大問題だと僕は思うのだが・・・。

閑話休題。昨日、やっと「The Very Best of Ringo Starr」が手元に届いた。一度、発売日が延期になって、もしかしたら発売中止かも、なんて思ったりもしたが、こうやって手元に届いて、パッケージを手にとって、思わず、口元が緩む。フフフッ。

リンゴ・スター3枚目のベスト盤にしてオールタイムのベスト盤である。ビートルズ解散後、キャピトルからレコードをリリースしていたリンゴだが、キャピトルを離れ後、アトランティック、マーキュリー、ボードウォーク、プライヴェート・ミュージック、Kochなど色んなレーベルを渡り歩いていただけに、それぞれのレーベルに対する交渉、調整が大変だろうと気をもんでいた。その多くのレーベルの調整を経て、レーベルを越えたオールタイムなベスト盤となった事は、実に喜ばしいことである。

 Best_of_ringo

今回は、レーベルを越えたオールタイムなベスト盤とはいえ、このベスト盤だけで、リンゴ・スターの全てが判るわけではないが、リンゴ・スターの個性を感じるには、十分意義のあるベスト盤だと思う。収録曲には、ちょっと偏りがある。ヒット曲連発の70年代前半にリリースされた曲が12曲収録。その後、約30年間にリリースされた曲は8曲(しかも、70年代後半にリリースされたアルバムに収録された曲については、セレクトされていない)。それでも、リンゴの音楽性を個性を感じるには、格好のベスト・アルバムである。

それから、リマスタリングされているのか、既発のCDの音に比べて、今回のベストアルバムは、格段に音が良い。特に冒頭の「Photograph」など、音の粒立ちが良くなり、分離が良くなり、ブラスの響きが輝いて、モヤが晴れたような、実にクリアな音に変身しているようだ。今日は、iPodでの試聴なので、はっきりしたことは言えないが、明日はメインのステレオで、聴きこもうと思っている。楽しみだ。

今回、この「The Very Best of Ringo Starr」を聴いて意外に思ったのは、どの曲にも、あの職人芸的なリンゴのドラムがあまりフューチャーされていないということ。このブログでも何度か書いたが、リンゴのドラムは上手い。そして何より「味」がある。ワン・フレーズ聴いて、リンゴだとはっきり判る、独特の個性がある。もう少し、ドラマーとしてリンゴをプロデュース出来なかったのか。かえすがえすも残念である。

リンゴのボーカルはテクニックで聴かせるボーカルでは無い。「味」で聴かせる、人間味溢れるボーカルである。この「The Very Best of Ringo Starr」は、そのリンゴのボーカルは、とことん堪能できる。加えて、「コレクターズ・エディション」を手に入れたんで、DVDが付いている。恐らく、収録曲の中からピックアップした曲のプロモーション・フィルム、プロモーション・ビデオの類が収録されていると思われる。

そういうことで、明日は「Ringo Day」となって、リンゴ・スター三昧の一日なりそうな気配である(笑)。
 
 
 
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2007年10月 4日 (木曜日)

スムーズ・ジャズの父である

涼しくなった。つい最近まで暑い暑いと言っていたように思うが、本格的な秋の涼しさである。今年の暑さは厳しく長かった。久しぶりに暑さが原因で、体調を崩した。まだまだ全面的に回復した訳では無い。それほど、今年の夏の暑さは厳しく長く、相当のストレスになった。

さて、これだけ涼しくなって、秋の夜長を楽しめるようになると、決まって、聴きたくなるアルバムがある。大学時代、ちょうどフュージョン全盛期。ジャズ初心者として、純ジャズを思案投げ首しながら聴き進めていたが、純ジャズは難物だった。なにが良いかも判らず、途方に暮れたこともあった。そんな時、悩みの心を癒してくれたのがフュージョンである。

その「癒し系フュージョン」の最先鋒が、グローヴァー・ワシントン・ジュニアである(Grover Washington Jr. 1943年12月12日–1999年12月17日)。グローヴァー・ワシントン・ジュニアといえば「スムーズ・ジャズの父」と呼ばれる。フュージョン界の中で、スムーズ・ジャズの礎を作った人物として知られる。

その心地の良いサックスとバック演奏。軽音楽風かと思えば、その演奏を聴けば、それは明らかに違うことが判る。バックの演奏も結構硬派で玄人好みの演奏を繰り広げ、ワシントンのサックスも、芯があって、単なる受け狙いの、使い捨ての心地良さでは無い。
 

Grover_washington_jr

 
代表作はやはり「Winelight」でしょう。確かにこのアルバムは、フュージョンのジャンルでの圧倒的な名盤である。とにかく心地良い。癒される。それでいて玄人好みの渋い演奏。何を言うか、純ジャズに比べたら砂糖菓子の如しじゃ、と一笑するベテランのジャズ愛好家の方もいらっしゃるだろう。でも、70年代ロックから入った僕の耳からすると、このエレクトリックなフュージョン演奏は、決して砂糖菓子ではない。芯のあるプロの演奏である。

しかしながら、この「Winelight」は、日のあるうちに聴くには、ちと雰囲気がありすぎる。「Winelight」は、夜遅く、床につく前、バーボン片手に、静かな夜の静寂を楽しみながら耳を傾けるのにピッタリのアルバムである。では、朝とか、日のあるうちに楽しむワシントンのアルバムはあるのか。

これがあるのですね。そのタイトルもピッタリ「Come Morning」(写真左)。1980年、「Winelight」の一枚前のアルバムである。良い雰囲気のアルバムです。明けかけた紫色の空に、朝靄のかかったような、清々しい曲調の、冒頭の1曲目「East River Drive」。この冒頭の演奏を聴くだけで、この「Come Morning」は、日のあるところ、ついては「朝」の雰囲気であることが判る。そう言われれば、ジャケット写真もその雰囲気にピッタリ。

朝靄かかり、日が昇る寸前の、晴れ渡った早朝の雰囲気が実に清々しく、良い感じ、良い雰囲気のアルバムです。次作の「Winelight」と並んで、グローヴァー・ワシントン・ジュニアの代表作でしょう。

この「Come Morning」を手に入れて、グローヴァー・ワシントン・ジュニアの主なアルバムを手に入れた。さあ、そろそろ、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」にアップしようではないか(笑)。
 
 
 
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2007年10月 3日 (水曜日)

いつからチックがお気に入りに

バーチャル音楽喫茶『松和』のジャズ・フュージョン館も、ジャズ初心者の方々向けに遅々としながらも、順調に、お気に入りのミュージシャンをアップしつつある。そろそろ佳境にさしかかってきた感もある今日この頃。いよいよ、僕のお気に入りのミュージシャンについて、まとめる時期に来ていると思う今日この頃。

私のお気に入りのジャズ・ミュージシャンはといえば、ダントツで「マイルス・デイヴィス」。その次は「チック・コリア」。次いで「ビル・エバンス」。そして、「ハービー・ハンコック」、「レイ・ブライアント」、「オスカー・ピーターソン」と続く。どうも俗っぽくていけないが、個人的な好みの問題なので仕方が無い。硬派のジャズ愛好家の方々のご叱責が聞こえてきそうだ(笑)。

ということで、今、チック・コリアをどうまとめるかを思案中である。チック・コリアは、僕の中では、お気に入りの第2位。思い起こせば、さて、私は、チック・コリアをいつからお気に入りになったのか。
 

My_spanish_heart

 
う〜ん、最初に手にしたチックのアルバムは「マイ・スパニッシュ・ハート」(写真左)。大学に入りたての頃、友人の家で聴かせて貰ったアルバムの中に、この「マイ・スパニッシュ・ハート」があった。

こんな音世界がジャズにはあるのか、と感心した。即ゲットである。そして同じくくりで「マッド・ハッター」。チックのスパニッシュ・テイストがいたく気に入って、「ライト・アズ・ア・フェザー」を手に入れいて、「スペイン」という名曲にはまった。そして、「リターン・トゥ・フォーエバー」である。これで、決まり。当時、流行っていた貸しレコード屋に入り浸って、根こそぎチックのアルバムを借りまくり、カセットにダビングである。

チックは、その音楽性において節操が無く、商業主義がみえみえで、主体性が無い、なんて言われたりする。でも、僕はその多岐に渡る音世界が好きで、その節操無さが好ましく、チックの商業主義なんて気にしない。聴いていて、楽しければいいじゃないか。ジャズは宗教でもなければ哲学でも無く、修行の道でも無い。聴いて楽しい、聴いて心に響く。それで良いではないか。

で、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」で、ジャズ初心者の方々に、チックをどんな切り口でまとめて、どんな観点でご紹介するか。思案中である。近々、アップできるかな。乞うご期待。
 
 
 
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2007年10月 2日 (火曜日)

ワーナーのマイルスについて一言

今朝は霧雨。体調も優れぬし、気分も優れぬ。気分の晴れない時なれば、天気ぐらい良ければよいものを・・・。

といいながら、好きな音楽を聴く時は、少しだけ心が晴れる。このブログでも何度か、マイルス・デイヴィスのワーナー時代の紙ジャケがリリースされたことをお話しした。マイルスのワーナー時代といえば、マイルスの音楽活動の晩年にあたる。

時は、1986年、マイルスが60歳の時から、1991年、65歳で亡くなるまでの5年間。米国のポップスは、打ち込み全盛の時代である。そして、マイルスは、マーカス・ミラーと組んで、この打ち込みを自分のものにした。その最高傑作が「TUTU」である。

しかしながら、その後のマイルスのアルバムと言えば、残念ながら「TUTU」を超えることはなかった。「シェスタ」(写真左)以降、マイルスのトランペットの音色を愛でるには、全く問題の無いアルバムではあるが、その内容は、他のマイルスの優れた作品と比べると、同様に優れているとは言いかねる。「アマンドラ」然り、「ディンゴ」然り、「ドゥー・バップ」然り。

Miles_siesta

なにが言いたいかというと、ジャズ初心者の方々にとっては、今回のマイルスのワーナー時代の紙ジャケについては、「TUTU」以外のアルバムに手を出すには、それなりの覚悟がいる、ということ。

「TUTU」以外のアルバム、マイルスのトランペットを愛でるには良いアルバムばかりであるが、作品としては、他のマイルスの優れた諸作と比べると、出来はあまり良くない。ジャズ初心者の方々にとっては、ワーナー時代の、いわゆるマイルスの晩年時代の作品を感じるには「TUTU」が一番で、「TUTU」以外は相応しくないのでは、ということ。

マイルス・デイヴィスのアルバムと言われると、有名なブランドの様なモノで、どのアルバムでも、マイルスを感じることが出来、マイルスに満足することが出来ると思いこんでしまう。ところがどっこい、マイルスも人の子、他の数あるジャズ・アルバムと比較すると優れてはいるものの、マイルス本人の優れた諸作と比較すると出来があまり良くないものもある。言い換えると、「シエスタ」以降のアルバムは、マイルス・マニアにとっては聴き応え十分なんだけど、一般のジャズ・ファンには、ちょっとお勧めしかねる。

マイルスも人の子。晩年、寿命が近づくにつれ、創作意欲とインスピレーションが落ちていったんだろうなあ。でも、マイルス・マニアの僕にとっては愛おしい。ワーナー期の晩年の諸作は、マイルス・ミュージックの人間味に触れることの出来る、どれもが愛おしいアルバムだとも言えるのだ。



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2007年10月 1日 (月曜日)

フュージョンの向井滋春

涼しくなったというか、寒くなった。と、同時に、昨晩から体調が最悪になった。背中全体が痛くて、胃が痛い。寝られない。といって、今日はどうしても外せない仕事があって、会社は休めない。しかも早出ときている。先週、仕事上でショックな出来事があって、まだ精神的にそのショックから抜け出ていない。最悪である。

そんな最悪な状況の中でも、音楽を聴くことは欠かさない。そういえば、高校生の頃、現役時代、国立大学の二期校の入試に落っこちて、浪人が確定して、どっぷり落ち込んでいた時も、ピンク・フロイドとキング・クリムゾンを聴いていた。親が呆れていたのを思い出した。

今日はふと向井滋春のフュージョンが聴きたくなった。向井滋春のフュージョンといえば「PLEASURE」(写真左)でしょう。この「PLEASURE」、バックのメンバーが凄い。ドラムが、あのスティーヴ・ガッド。さらにウォーレン・バーンハート(kyd)、ジェフ・ミロノフ(g)、ホルヘ・ダルト(kyd)、ナナ・ヴァスコンセロス(perc)、ニール・ジェイスン(b)と、当時のフュージョン・ミュージシャンの玄人どころがド〜ンと構えている。

Shigeharu_mukai

で、なにが凄いかというと、あのスティーブ・ガッドがガンガンに叩いているのだ。あのデジタル信号のような、チキチキチキチキとリズムを刻む音。どう叩いているのか、聴くだけでは想像できない複合リズムの嵐。なぜ、この向井滋春のフュージョン・アルバムで、これだけ本気にスティーブ・ガッドが叩きまくったのかは判らないが、とにかく、このアルバムでのスティーブ・ガッドのドラミングは凄い。

かといって、スティーブ・ガッドを愛でるだけのアルバムかといえば、そうではない。リーダーの向井滋春のトロンボーンも健闘している。というか、ベスト・プレイとは言い難いのだが、スティーブ・ガッド以下を向こうに回して、ハイテンションで、ひたむきに吹きまくっていることが良く判る。

とにかく一生懸命なのだ。故に、全編、ちょうど良い具合の緊張感が漲っていて、聴き応え十分。ガッドの鬼気迫るハードなドラミングに相対して、向井がバリバリに吹きまくる。しっかり芯はあるが、ちょっとほのぼの、ホンワカしたトロンボーン(トロンボーンの音の特性上、ほのぼのホンワカする感じがするのは仕方がない)。その対比が良い感じ。

このアルバムは、フュージョン時代のアルバムの中で、突然変異的に出来てしまった名盤・名演の類でしょう。恐らく、計算され、プロデュースされた訳ではない。といって、ミュージシャン達が、何か特別な想いを持って、このセッションに参加した訳でもないだろう。でも、全編通じて、ちょうど良い具合の緊張感と向井のひたむきなトロンボーン。そして、神懸かり的なガッドのドラム。良いアルバムです。

向井滋春。とにかく数少ない日本のトロンボーン奏者の中にあって、今も昔も第一人者であることには変わりがない。彼の純ジャズの演奏は、手に入れやすいところで(iTunes Storeなど、各ダウンロードサイトから結構安価でダウンロードできる)、「向井滋春Jクインテット・フィーチャリング・大西順子」(写真右)で聴ける。

絵に描いた様な純ジャズな演奏で、演奏が全体的に端正すぎて、なんとなく一味足りないアルバムだが、向井滋春のストレート・アヘッドなトロンボーンを愛でるには問題ない。バリバリに純ジャズ、吹いてます。
 
まだまだ、仕事の面で、精神的に癒えていないところがあるが、今の選択が自分にとって一番良かったんだと思うこと。そう、後悔するよりは、胸を張って前に進むこと。
 
  
  
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