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2007年9月24日 (月曜日)

マイルス・デイヴィスとは誰か

曇天のパッとしない天気ながら、かなり涼しくなった千葉県北西部地方。最高気温は25度。やっと秋である。暑さのストレスから解放されたのか、眠くて仕方がない。昼寝もし易くなった。まだまだ暑さの続く西日本の皆様には申し訳ないが、エアコンいらず、というか、窓を開けっ放していると、肌寒いくらいの陽気になった。喜ばしいことである。

秋である。本を読むにも良い気候となって、それに合わせてか、ジャズ関係の本も新刊が相次いでいて、このところ、楽しい読書生活を送っている。とりわけ、久々に「マイルス本」が出たことは喜ばしい。小川隆夫氏と芥川賞作家である平野啓一郎氏による平凡社新書『マイルス・デイヴィスとは誰かー「ジャズの帝王」を巡る21人』(平凡社新書 392) である。

マイルス・デイヴィスの評論をマイルス自身を語るのでは無く、マイルスの周りにいた人物を使ってマイルスを語る新しい視点のマイルス評論書で、客観的にマイルスを感じることが出来て、なかなかの書である。ジャズ本は、専門書の類なので、かなり高価なものが多いが、これは新書なので、税込み819円とお値段もお手頃。

Miles_who_is_he

マイルス本といえば、マイルスの自伝関係については、かなりの種類が出ている。これは、マイルス本人の言葉を直接掲載し、その言葉についての解説なので、マイルス本人からの視点で、マイルスを感じることになる。また、マイルス本で有名なのは、中山康樹氏の著作も有名で、代表作は「マイルスを聴け!〈Version 7〉」。ブートレグ(海賊盤)を含め、マイルスの音源を全て網羅している、実にディープなマイルス本である。当然、中山康樹氏の著作は、コアなマイルス・マニアの視点からマイルスを感じることになり、偏っているといえば偏っている(これが楽しいんだけど)。

今回発売された『マイルス・デイヴィスとは誰かー「ジャズの帝王」を巡る21人』は、マイルスの周りにいた人物を使ってマイルスを語る視点なので、客観的と言えば、客観的。ジャズ初心者の方々にとって、マイルス・デイヴィスを理解する上で、結構、判りやすい書ではないかと思います。なんせ、マイルスの音楽性、演奏スタイルは、その歴史の長さにおいても、バリエーションにおいても、多岐に渡っており、マイルスを理解するには、彼の生涯における、その時代毎のスタイルを押さえる必要があります。そういう面で、この書はかなりの助けになると思います。

マイルスのスタイルはどういう思想で形成されているのか、その時代毎のスタイルは、誰の影響によって形成されていたのか、この興味深いテーマについて、この『マイルス・デイヴィスとは誰かー「ジャズの帝王」を巡る21人』は、良いガイド本となると思います。

「マイルス・デイヴィス」と聞くと、ちょっと「強面(こわもて)」な感じがしますが、決してそうではありません。ジャズの歴史とスタイルを学ぶには、マイルスの歴史は最適な「教科書」です。
 
 
 
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