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2007年8月の記事

2007年8月30日 (木曜日)

山中千尋の新譜を入手した

涼しくなったが、天気が悪く、湿度が高い。蒸し蒸しする朝。じっとしているとそうでもないが、動き始めると汗が出てくる。なんとなく不快指数の高い一日。

山中千尋の新譜を手に入れた。8月22日の発売だったのだが、暑くて暑くて、ジャズなど聴く気にもならず、しばらく流していたのだが、一昨日やっと入手。

山中千尋(写真右)は、群馬県桐生市出身のジャズ・ピアニスト。もちろん女性である。桐朋学園大学ピアノ科を卒業後、渡米し、バークリー音楽院卒。2001年10月に、ジャズピアノの名門レーベル「澤野工房」から第一作『Living Without Friday』を発表。以来、『When October Goes』、『Madrigal』、『Outside by the Swing』、『LACH DOCH MAL』と着実にリーダー・アルバムを重ね、今回、『Abyss』(写真左)は、6枚目のリーダー・アルバムとなる。

彼女のピアノは、左手の和音の上に、右手の旋律を泳がせるように弾くのが、凄く上手い。ミドルテンポから、ちょっとアップなテンポで、左手で、和音をザ・ザ・ザ・ザって感じで、切れよく流して、右手で唄うかのごとく、しっかりとしたタッチで旋律を紡ぎ出していく。スケールで唄わせるような雰囲気を創り出していて、ピアノが印象的に前へ出る。よく考えられた奏法である。

Chihiro_abyss

この彼女の個性が、冒頭の「ラッキー・サザン」で堪能できる。この「手癖」が山中千尋である。しかし、2曲目は、前作『LACH DOCH MAL』から、手を染め出したエレピが出現。女性の場合、生ピアノだけでは、ピアノを力で叩くという部分で限界があるので、音の幅を広げるのに、エレピに手を伸ばすことについては、僕は賛成である。エレピには、純ジャズという世界の中で、まだまだ、その表現方法、演奏方法に開拓の余地が残っていると思うので、このところ、女性ジャズ・ピアニストを中心に、エレピやシンセサイザーに手を染める傾向は、実に興味深い。

この新作で、大々的にエレピを導入した山中千尋。テクニックは申し分無いが、その音色と表現方法に、まだまだ課題が多い。平坦な音色、表現になりがちで、これではピアノの弾き方である。エレピにはエレピの弾き方、音色、表現方法があるらしいので、これはちょっと残念。彼女の作・編曲の良さは、従来から定評があり、エレピ使用を前提のアレンジはなかなか聴き応えがあるだけに、是非とも、次回に期待したい。

しかし、ジョン・コルトレーンの「ジャイアント・ステップス」をカバーしたり、ファンク調のオリジナル曲があったり、レギュラー・グループならではの緊密なインタープレイが、実にアグレッシブで、聴き所は十分あります。でも、ちょっと力が入りすぎたかな。もう少し、女性ならではの、歌心を追求した、メロディアスな面があっても良かったかな、とも思います。

でも、「山中千尋は着実に進化している」ことを実感できるアルバムです。彼女の作・編曲の良さは相変わらずなので、結局はヘビー・ローテーションになってます (^_^)v。
 
 
 
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2007年8月29日 (水曜日)

青木繁とブルーノートとプログレ

ふぅ〜、今日の最高気温は28度。朝はかなり涼しい東風が強くて、朝起きて部屋の窓を開け放つと、ブワーッと風が駆け抜けていって、30分もしたら室温が4度も下がる。いいぞ〜。真夏日よ、さようなら。外は、曇っていて、今にも雨が降りそうな空模様ですが、一気に秋の気配が感じられるようになりました。夏も終わりですね〜。

さて、今日もお休み。夏休み後半2日目。今日は涼しくなったので、久しぶりにお出かけ。今日は、東京八重洲のブリジストン美術館へ、青木繁の「海の幸」を観に行って来ました。常設展に特別展示として、久しぶりに「海の幸」がかかったことを知ったのは、つい最近。地下鉄の駅のポスターで気がつきました。

この青木繁の「海の幸」という絵は、中学校の美術の教科書に載っていて、最初に見たときに、中学生ながら、非常に衝撃を受けた絵の一つです。躍動感、臨場感、圧倒的な迫力。学校の教科書からでも、それらがビンビンに伝わってきたのを覚えています。当時、岡山にいた私、東京のブリジストン美術館所蔵という注釈を見て、「東京かあ、遠いなあ。住む事なんて無いんだろうなあ」と思ったことを覚えています。それが今、東京近郊に住んでいるわけですから、人生って判りません(笑)。

久しぶりに、実物を見てきたのですが、やっぱり迫力がありますね。本物は良い。躍動感、臨場感、圧倒的な迫力。今日は、午前中早くに入館して、さすがに空いていたので、人のいない空間で、遠くから近くから、「海の幸」を堪能しました。他に、常設展示として、ルノアール、モネ、マチス、ピカソなどなど、私のお気に入りの絵画がぞくぞくと展示されていて、いや〜良かった。特に、マチスが結構出ていて嬉しかったですね。

 Books_070829

それから、久しぶりに大きな本屋に行って、音楽系の本を2冊手に入れました。まずは、ジャズ本。小川隆夫さんの「ブルーノート・コレクターズ・ガイド」(写真左)。LPのオリジナル盤の鑑定や収集のテクニック中心に書かれたマニア本ですが、ブルーノートの全アルバムのリストがついていて、これが欲しかった。別に1冊、ブルーノートの全アルバムの紹介本は持っているんですが、そろそろ、自分の所有するブルーノートのアルバムを体系的に整理しようかと思い立って、それには、この小川隆夫さんの本のリストの方が使いやすい。ちょっと高い買い物でしたが、立ち読みの手垢の付いていない美品が手に入ったので満足満足。

そして、もう一冊は、ロック・クラシック研究会編「プログレッシブ・ロック入門」(写真右)。これは、お目当てでは無かったんですが、新刊として野積みされていて、ついつい購入。表紙のデザインに引き込まれました(笑)。このピンク・フロイドの「原子心母」を模した表紙デザイン。プログレ・ファンだったら、即衝動買いでしょう(笑)。

こちらの本は、プログレ入門として、プログレの概説と、まずは、プログレ5大バンド(ピンク・フロイド、エマーソン・レイク&パーマー、イエス、キング・クリムゾン、ジェネシス)の名盤(CD)と映像(DVD)の徹底ガイド。5大バンドの足跡とサウンド解説が良いですね。メンバー変遷図も完備していてなかなか面白い。加えて、プログレを代表する重要バンドとプログレ的名盤も紹介されていて、プログレの誕生から現在までの歴史をわかりやすくまとめたプログレ入門書です。プログレ入門には最適ですし、内容が音源から映像まで充実しているので、ベテランの方にもお勧めです。

お出かけから帰ってきて、午後は涼しい部屋の中で、ソファーに寝そべり、うたた寝を楽しみました。やっと、うたた寝の出来る気温になった。嬉しいなあ。この心地よい気温の中でのうたた寝がたまらないんですよね。
 
 

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2007年8月28日 (火曜日)

残念無念、皆既月食見えず!

相変わらず暑い。朝から30度越え。午前10時には、室温32度。たまらず、エアコンをつける。というのも、今日明日と、2回に分けての、後半の夏休み。これだけ暑いと、外へ出るのも億劫なので、今日は午後前半は、ちょっとたまった、初心者向け英会話のテレビ番組の録画を一気に見つつ、殊勝にもお勉強。そして、午後後半は、映画鑑賞。「博士の愛した数式」を観る。小説もよかったが、映画もなかなか良い内容だった。

そして、夜は皆既月食の観察(右図参照)という予定だったが、ここ千葉県北西部地方は「完全な曇天」。いわゆる「快曇」である。日中はなんとなく薄曇りながら日が差していたので、なんとか夜半前までは、このままいけるか、と思ったが甘かった。夕方から、風向きが北風に代わり、涼しい風が流れ込んできて、一気に曇天。濃い水蒸気みたいな低い薄雲が垂れ込めて、これはもう絶望的。

Gessyuku

実は、私、天文(天体鑑賞)も、かなりの長きに渡っての趣味でして、振り返れば、30年以上になります。天体鑑賞っていう趣味は、晴れないと全く意味がない趣味で、子供の頃から、このことは身に染みて判っていて、いつの頃からか、晴れたら晴れたで嬉しい、雲ったら曇ったで仕方がない、という諦念感が身に付いています。今日も「仕方がないなあ」と、冷静に諦めムードです。次は3年後かあ。仕方ないね。天気には勝てない。

晴れていたら、6年ぶりの皆既月食が拝めたのですが。皆既中の赤銅色の月(写真左・真っ暗にはならない)は実に神秘的で、神々しくもあります。徐々に欠けていく月の様子、徐々に元の満月の姿に戻っていく様子を含めて、宇宙の神秘を感じずにはいられない天文現象なのですが、実に残念です。特に、夏休み最後のイベントして楽しみにしていた子供達には気の毒なことでした。

これだけ酷暑が続くと、エアコンを入れているとは言え、気温の高い部屋での音楽鑑賞については、意欲が薄れてしまい、ちょっとご無沙汰でしたが、明日からは、涼しくなるみたいだし、そろそろ、家のステレオでの音楽鑑賞も再開できそうです。ステレオで聴きたいアルバムが、結構この夏、たまってしまっているので、ちょっと楽しみです。
 
 
 
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2007年8月26日 (日曜日)

待望の紙ジャケ・リイシュー・3

未だ酷暑である。今日は朝から、室温は30度越え。最高気温は34度。暑い。今日は風はあるんだが、さすがに気温が34度もあると、やっぱり暑い。風が吹き込む中、扇風機も回して昼寝をしたら、汗だくである。それでも、夕方4時を過ぎると、少し気温が下がったことが実感できる。夕方の空を見上げると、着実に秋の雲に主役が代わりつつある。酷暑もこの2、3日という感じがする。

さて、昨日も書いたが、このところ、待ちに待った紙ジャケのリイシューが相次いでいる。先に、このブログでお伝えしたキャロル・キング、そしてワーナー時代のマイルス・デイビス。そして、今日、お伝えするのは、サイモン&ガーファンクルの紙ジャケ・リイシュー。

サイモン&ガーファンクルのスタジオ録音のオリジナル・アルバムは、過去幾度か紙ジャケ・リイシューされており、目新しい話では無い。しかし、このスタジオ録音のオリジナル・アルバムは、何回か紙ジャケ・リイシューされたのだが、オリジナル・アルバム以外の「グレイテスト・ヒット」(写真左)と「卒業〜オリジナル・サウンドトラック」(写真右)の2枚がなぜかリイシューされなかった。これは困る。この2枚は、僕にとって、思い出の2枚である。しかも、この2枚が紙ジャケ・リイシューされないと、サイモン&ガーファンクルの全アルバムが紙ジャケで揃わない(笑)。

Simon_garfunkel

今回、その2枚、「グレイテスト・ヒット」と「卒業〜オリジナル・サウンドトラック」が紙ジャケ・リイシューされるのだ。加えて、81年9月、雨のセントラル・パークで行なわれた感動のリユニオン・コンサートを納め、82年にリリースされた伝説のライヴ盤「セントラルパーク・コンサート」と、なぜか「ポール・サイモン・ソングブック」も、紙ジャケ・リイシュー。この「ポール・サイモン・ソングブック」、かつてポール本人の要望でカタログから削除され、長らく廃盤となり既に伝説になっていたもの。

とりあえず、「グレイテスト・ヒット」と「卒業〜オリジナル・サウンドトラック」「セントラルパーク・コンサート」は予約しました。これで、サイモン&ガーファンクルのアルバムが紙ジャケで揃うことになり、目出度し目出度し。「ポール・サイモン・ソングブック」は、LPで以前所有しており、その内容を知っているので、手に入れるか流すか、現在、思案投げ首中。

でも、嬉しいですね。「グレイテスト・ヒット」と「卒業〜オリジナル・サウンドトラック」は、高校時代、愛聴盤でしたからね〜。自作映画の編集で連日徹夜した頃を思い出したりします。ああ、懐かしいなあ。
 
 
 
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2007年8月25日 (土曜日)

待望の紙ジャケ・リイシュー・2

朝曇りで、ちょっと涼しい朝で過ごしやすかったが、雲がとれて日差しが戻ってきたら、グングン気温が上がって、30度越え。今日は32度まで上がったみたい。まだまだ夏が居座っていますね。秋の気配は、全くと言って良いほど、感じられません(笑)。

今日から世界陸上。男子マラソンを見ていると、日本選手の様変わりに驚きますね。メダルを狙っていたはずが、入賞はしたもののメダルはとれず、全滅。それでも、ニコニコ爽やかな笑顔でインタビューを受ける選手達。そして決まって出てくる「良い経験になりました。次につなげたい」。日本選手って、国際試合でいつまで「良い経験」をし続けるのだろう。最近、日本選手達に、結果に対する厳しさが足らないような気がする。

それでも、今回は、「仮想北京」として、来年のオリンピックのシミュレーションにもなる、とのことで、世界の有名どころが出てくる大阪世界陸上。そんな日本選手達はさておき、世界のトップレベルのパフォーマンスが楽しみだ。

Miles_warner

さて、音楽の話題である。暫く、暑くて暑くて、ジャズ、ロックはお休み。今週は、70年代Jポップの特集みたいになった当ブログ。軌道修正である(笑)。

実はこのところ、待望の紙ジャケ・リイシューの報が、続々と舞い込んでいる。ちょっと前に、キャロル・キングの紙ジャケ・リイシューのお話をしたが、今回は、僕が待ちに待った、ずっとずっと待ち望んだ紙ジャケ・リイシューの報である。恐らく、僕にとって、今年No.1の紙ジャケ・リイシューだと思う。

なんと、マイルス・デイビスの晩年、ワーナー時代のアルバムが、やっと紙ジャケ・リイシューされるのだ。86年の『TUTU』(写真左)から、『ライヴ・アラウンド・ザ・ワールド』まで、ワーナー時代の8タイトル。発売は9月26日の予定。マーカス・ミラーとの共演作『シエスタ』(写真右)、ミシェル・ルグランとの共演による映画『ディンゴ』のサウンドトラック盤、ヒップホップの要素を大胆に導入した『ドゥー・バップ』、といった作品も含まれているので、今からとても楽しみです。そして、音の面も万全。音源は全て2007年デジタル・リマスターだそうです。

とかく、その内容について、厳しい意見が多い、晩年のマイルスのアルバム。それでも、その時期、その時期に一番クールな音楽の要素を、誰よりもいち早くジャズに取り込んで、マイルス流にアレンジし、アルバムに仕立て上げるパワーは、今でも素晴らしいと思います。そんなパワーの持ち主は、今のジャズ界には見当たらないですものね。今回の紙ジャケ・リイシューを機会に、もう一度、じっくりとマイルスの晩年の成果に耳を傾けたいと思っています。

フッフッフッ。これで、マイルスのオリジナル・アルバムは、全て紙ジャケで揃うことになるなあ。長かったが、これでまずは一里塚。次は、正式リリースされた全アルバム、紙ジャケ・コレクション達成を目指して、頑張るぞ(笑)。
 
 
 
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2007年8月24日 (金曜日)

め〜ぐる巡る季節の中で、っと

朝は、まだ、ちょっと涼しかった。なんとか、スーツの上着、着て会社に行けた。でも、帰りは違った。蒸し暑い〜。凄く蒸し暑い。ほんと暑い夏である。たまらん。も〜、たまらん。

酷く蒸し暑い今週の通勤音楽は、70年代のJポップ週間である。今日は、蒸し暑い帰りの通勤音楽は、なんと「松山千春」。僕は、松山千春の初期の頃のアルバムが好きである。「君のために作った歌」(写真左)、「歩き続ける時」(写真右)がとりわけ好きである。松山千春の登場は、僕にとっては衝撃だった。

その頃のフォークは、惚れただの、腫れただの、好きになっただの、嫌われただの、失恋しただの、それだけの歌が多かった。それが、である。地域密着型フォークというか、地方志向フォークというか、地方に住む男の、生活に根ざした、様々な想いを歌に託す。それが、友人へのメッセージだったり、その地域への親しみであったり、人生の応援歌があったり、そして、その中のひとつに、その様々な想いの中のひとつに、好きな女性へのメッセージや想いがある。

Matsuyama_chiharu

「君のために作った歌」が、その代表例。ファースト・アルバムは、そのミュージシャンの本質を表すというが、このアルバムは、松山千春の本質の数々の断片が、キラキラと散りばめられている。

出だしの「かざぐるま」は、アレンジも平凡で、酷い出来なんだが、これで諦めてはいけない。次の「大空と大地の中で」から、徐々に、松山千春の本当の世界が現れ出でてくる。そして「オホーツクの海」、「足寄より」、「この道より道廻り道」で、彼独特の世界が現れ出でてくる。曲のアレンジなどは、もう平凡で酷いの一言だが、それでも、松山千春独特の世界が突出している。

そして、「歩き続ける時」である。このアルバムは、地域密着型フォークというか、地方志向フォークというか、地方に住む男の、生活に根ざした、様々な想いを歌に託す、松山千春の世界が良く現れた、彼の初期の傑作だと僕は思う。

出だしの「帰りたい」から、松山千春の世界が全快である。「上野発、はつかり5号、見送れば夕焼け」である。そして、「雪化粧」。北海道在住ならではの曲。続く、「あの日のままで」。地方で、都会に出て行った、好きな女性を待つ、そして、帰省してきたその女性を迎える男の心情を綴った秀作。似たようなシチュエーションを経験していた僕には、この気持ち、実に良く判った。すこしコミカルな曲調が、アレンジが実に良い。

「寒い夜」という、これも北海道在住ならではの曲が出てきて感じ入った後、「踊りましょうか」を経て、当時の松山千春を1曲で言い表す曲が出てくる。「良生(よしたか)ちゃんとポプラ並木」である。この曲は、当時の松山千春でないと書けない。絶対に書けない。いつか、中島みゆきも、オールナイト・ニッポンで、同じようなことを言っていた。


春は細道 ポプラ並木を 良生ちゃんと学校帰り
良生ちゃんは足が長く 僕はいつでも小走りだ
春のやさしい日差しを浴びて
ポプラ並木は 背伸び 背伸び

夏はかげろう ポプラ並木で みんな集まり チャンバラごっこ
良生ちゃんは正義の味方 僕は悪役 切られ役
夏の日差しにかげろう揺れて
ポプラ並木は 背伸び 背伸び

秋は夕暮れ ポプラ並木の 長い影はアベック・コース
良生ちゃんは女連れで 僕は一人でいじけるばかり
秋は木枯らし凍えるように
ポプラ並木は 背伸び 背伸び

冬は初雪 ポプラ並木を しばれた身体 丸めるように
良生ちゃんはスケート選手 僕は補欠のまた補欠
冬は一面銀世界
ポプラ並木は 背伸び 背伸び

あれからすでに 十年過ぎて 良生ちゃんは結婚をして
風の便りに聞いた話じゃ 男の子が生まれたそうだ
いつも僕らを見守るように
ポプラ並木は 背伸び 背伸び

いつも僕らを見守るように
ポプラ並木は 背伸び 背伸び


この「良生ちゃんとポプラ並木」は傑作である。何度も言う。当時の松山千春の世界を1曲で表している。僕は、この世界が、この松山千春の世界が好きだった。この世界は、今でも、時折、聴きたくなる。
 
 
 
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2007年8月23日 (木曜日)

遠い〜いにしえの恋の〜、っと

朝起きたら、待望の雨。涼しい風が吹いて、汗かきかきの通勤から、一時解放された。強い日差しが雨雲に遮られて、ホッと一息。明日から、また暑い日が戻って来るらしいが、今日はこの「ちょっと涼しひととき」を喜ぼう。

ちょっと涼しくなったけど、今日も通勤音楽は70年代のJポップである。今日は、凄くマニアックな路線で、このところ無かった、ちょっと涼しい通勤を楽しんだ。僕と同年代の方々、覚えているかなあ、「日暮し」というグループを。「い・に・し・え」というシングルを。

「日暮し」は、女性ボーカル+男性2人の3人編成。ボーカルは杉村尚美。杉村尚美は「日暮し」解散後、ソロとして「サンセットメモリー」(写真右)をヒットさせた。他に初代RCサクセションのリーダー武田清一と中村幸雄、デビューは1973年4月発売の『待ちぼうけ』という曲。
 

Higurashi

 
日暮しの「い・に・し・え」は、1977年11月のリリース。ラジオで初めて聴いた時、その前奏のリズム溢れる、プログレっぽさにビックリ。それもそのはず、ドラムは村上秀一、ギターは大村憲司。そして、ちょっと不安定ではあるが、す〜っと伸びた透明な女性ボーカル。徹頭徹尾、アレンジが抜群な曲でしたね、この「い・に・し・え」。凄く雰囲気のある曲で、当時、かなりヘビー・ローテーションなった思い出があります。

この「い・に・し・え」が収録されたアルバムが「ありふれた出来事」(写真左)。このアルバム、先にあげた、ドラム・村上秀一、ギター・大村憲司が、バックで大活躍しているアルバムで、非常に地味でシンプルなフォーク・グループのアルバムです。

ですが、優秀なバックにも恵まれ、シンプル中にも淡いパステル画の様な、淡い中にも豊かな色彩がそこはかとなく感じられ、忘れた頃に幾度となく聴きたくなるアルバムです。昔は、友達からLPを借りて、カセットにダビングして聴いていたのですが、そのカセットが壊れて以来、このアルバムとはご無沙汰だった。

5年ほど前、中古レコード屋で偶然見つけて、即ゲットしました。当然LPですよ(笑)。PCに取り込んでデジタル化して、iPodに吸い上げて、時折、楽しんでます。アルバムの全体トーンは「冬のひだまり、早春の輝き」って感じなのですが、その透明感のあるシンプルさが、かえって夏に向いている、って感じて、夏に良く聴くのは僕だけですかね〜(笑)。

アルバムの中でも、「い・に・し・え」は、やっぱり突出していますね。
 
 
 
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2007年8月22日 (水曜日)

夜明けの雨はミルク色〜、っと

暑いなあ。実に蒸し暑い。もう、言い飽きたんだけど、やっぱり暑い。明日は、曇りのち雨の天気予報。日差しが無い分、気温は下がるみたい。我が千葉県北西部地方は、本格的な雨に見放されて久しい。カラカラである。明日は、是非とも、雨が降って欲しいものだ。

さて、昨日は、会社で、急な飲み会のお誘いがあって、急遽、参加決定。結構、長々と飲んでいて、家に帰り着いたのが、夜23時過ぎ。暑い夜道を汗をかきかき歩いて帰って、もうグロッキー。ブログはお休みさせていただきました。

この酷暑続きの今年の夏。もう今週は、朝から激しく蒸し暑い。よって、通勤音楽は、ジャズでもロックでも無い。今週は、ず〜っと「70年代Jポップ」。日本の歌、日本の曲である。実は昨日から、通勤音楽は「荒井由実」。荒井由実時代のアルバムは、どれも良い内容であるが、僕は、ファースト・アルバムの「ひこうき雲」と、荒井由実としては、ラスト・アルバムの「14番目の月」がお気に入り。

特に「ひこうき雲」(写真左)は、デビューしたばかりのシンガー・ソング・ライターとしての「瑞々しい」感性が溢れている。どの曲も「作られた」感じがしない。荒井由実の才能だけで書かれた「天才そのまま」の楽曲がズラリ並んでいる。表題曲の「ひこうき雲」は絶対的な名曲で、この曲について、多くを語るつもりは無い。聴けば判る。
 

Yuming_hikoukigumo

 
僕はこの「ひこうき雲」ってアルバムは、ユーミンとしては珍しい、バリバリの「メルヘン・ソング」が、幾つか入っているところが気に入っている。ユーミンに乙女チックな「メルヘン・ソング」は似合わないと常々思っているが、このデビュー・アルバムには入っているんですね。「ベルベット・イースター」「雨の街を」「紙ヒコーキ」、この3曲は、後の松任谷由実時代には絶対に聴くことに出来ない「メルヘン・ソング」。

特に「雨の街を」は名曲。出だしの歌詞「夜明けの雨はミルク色 静かな街に ささやきながら 降りて来る 妖精たちよ」。これ、初めて聴いたとき「ウヘ〜っ」と感嘆した。この「夜明けの雨はミルク色」なんて歌詞、凡人には出ません。この出だしの歌詞だけ見ても、いかに、当時、荒井由実は天才だったが判ります。「四畳半フォーク」全盛時代に、この歌詞は驚きの一言でした。

そして「ベルベット・イースター」。これは曲にビックリ。当時、今まで聴いたことのないコード進行と曲調。ギターで作曲した曲では無い。ピアノじゃないと、クラシックの素養がないと生まれない曲。そして、サビの歌詞「空がとってもひくい 天使が降りて来そうなほど いちばん好きな季節 いつもとちがう日曜日なの」。日本語の選び方が絶妙。こんな歌詞、書けまへん。そして、なんてメルヘンチックな歌詞なんだろう。ちょっと、こっぱずかしくなるような「メルヘン・ソング」。素晴らしい。

最後に余談になりますが、「きっと言える」という曲。曲中ずっと転調を繰り返す凄い曲で、当時のユーミンの凄みを感じて、暫く、聴くのが怖かった曲です(笑)。
 
 
 
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2007年8月20日 (月曜日)

あ〜みずいろの雨〜、っと

暑い、蒸し暑い。先週の土曜日の涼しさは何だったんだ。今日の夕方など、蒸し暑い蒸し暑い。ドッと疲れる。土曜日、約10度位、気温が下がって、かなり涼しい一日で、このまま、酷暑は和らぐかと期待したが、結局、期待はずれ。昨日から、強い日差しが戻り、今日は、不機嫌になるほどの湿気が戻り、以前の酷暑に逆戻りではないか。

先週の金曜日から土曜日、そして昨日。気温約10度の上がり下がりは、実に体にこたえる。僕は、学生の頃から、この急激な寒暖の変化に弱く、昨日の晩から、眩暈がしてクラクラしている。下を向いてクラ〜、寝返り打ってクラ〜。急に振り向いてクラ〜。朝から、なんだかクラクラしたり、フワフワしたり、今日は一日、実に体調が悪い。

こんなに体調が悪いと、聴く音楽もガラッと変わる。もうジャズもロックもお休み。しばらく聴くのをさぼっていた、70年代のJポップを聴くことにする。久々に、通勤音楽に、70年代のJポップ専用iPod nanoの登場である。

Junko_yagami_1

70年代Jポップのアルバムは、CDで再発されていないか、廃盤になって久しいものが多いので、僕の場合は、LPからデジタル化して、iPodに吸い上げてあるものが多い。そんな中から、今日は久しぶりに「八神純子」を聴く。『素顔の私』(写真右)、『Mr.メトロポリス』(写真左)の2枚を通勤の行き帰りに聴く。

八神純子は、1978年に「思い出は美しすぎて」でデビュー。ポプコン出身の「ヤマハっ子」である。3枚目のシングルとなった「みずいろの雨」が1978年から1979年にかけて、レコード売上50万枚を超える大ヒット。他にヒット曲として「想い出のスクリーン」「ポーラー・スター」「Mr.ブルー」などがある。「クリスタル・ボイス」と称された、声量が豊かで、す〜っと伸びる、透き通ったボーカルが彼女の特徴。タップリとエコーがのった、彼女の「クリスタル・ボイス」が、『素顔の私』、『Mr.メトロポリス』で堪能できる。

ただ、シンガー・ソング・ライターとして売り出した為、彼女の自作曲が大半を占めるのだが、惜しむらくは、自作の曲は、同じ曲調が多く、アルバム全体の雰囲気が、平板で単調なのは否めない。もうすこし、シンガーの面を押し出して、職業作家の曲やカバーなどを収録したほうが、彼女のボーカルが更に活きただろうし、彼女の自作曲も映えただろうになあ。雑で単純なプロデュースが惜しまれる。それでも、「みずいろの雨」「ハロー・アンド・グッドバイ」「Mr.メトロポリス」「ポーラースター」「Another Day, Another Me」などは、今でも楽しめる佳曲である。

特に、地球と星をテーマにしたアルバムである「Mr.メトロポリス」は、天文ファンの僕にとって、学生時代、愛聴盤でした。「ポーラースター=北極星」、星をテーマにした曲は、当時、珍しかったことを覚えています。 
 
 
 
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2007年8月19日 (日曜日)

「ジャズの小径」 8月号更新!

昨日は、気温が前日と比べて、気温が10度ほど下がって、曇り空で日差しもなく、肌寒いほどだったのだが、今日はまたまた、差すような強い日差しが戻ってきて、涼しい一日は昨日だけ。それでも、午前中は、昨日の涼しい空気が残っているのか、風は涼しく、日陰にはいると心地良い感じ。

近くで、昨日より「夏祭り」。午前中は、日差しは強いが風は涼しいので、ウォーキングを兼ねて、夏祭りの会場を覗きに行った。しかし、日差しがきついなあ。腕や首筋がチリチリ焼け付くような感じ。夏祭りの会場は、まだ、時間が早かったので、人出はそれほどでもなく、沢山の屋台が一斉に店開きをしていて壮観でしたね。

パレードあり、御神輿ありで、なかなか賑やかな「お祭り」でした。でも、マナーの悪い人、ルールを守らない人が多くなりましたね。これでは近々、何か事故が起こるのではと心配です。人混みの中、歩行者天国を自転車に乗って平気で通る人、くわえ煙草で歩く人などなど。これが年齢に偏りがあって、老人、団塊世代がほとんどです(いい歳して恥ずかしくないのかなあ)。そして、20歳代の若者達はデフォルトですが・・・(笑)。

さて、このところの酷暑で、パソコンの前に座ることすら面倒だったのですが、気合いを入れて、「ジャズの小径」8月号の更新です。8月と言えば、ここ「ジャズの小径」のコーナーは、「ボサノバ」の特集ですね。過去1年だけサボりましたが、今年は再び、ボサノバ・ジャズの特集です。

今回のテーマは「フェンダー・ローズは、ボサノバの響き」。このブログでも以前ご紹介した、松和のマスターのお気に入りのアルバムを2枚をご紹介しています。是非、バーチャル音楽喫茶『松和』の「ジャズ・フュージョン館」まで、一度、お越し下さい。

全国的に「酷暑」が続く毎日ですが、夏バテに負けないよう、暑さでイライラして「プッツン」しないよう、挫けずお互い頑張りましょう(笑)。
 
 
200708_festival
 
 
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2007年8月18日 (土曜日)

嬉しい不意打ちリイシュー

朝起きたら、ドンヨリ曇り空。グッと気温が下がって、なんと涼しくなっていた。これで酷暑とは、一旦お別れ。というか、窓を開け放っていると、風がちょっと強めで「肌寒い」。昨日と比べると約8度は気温が下がっている。これだけ下がると、急激な気温変化が苦手な僕は、てきめん体調が優れない。とにかく体が怠くて、お腹の調子が悪いし、ちょっと熱っぽい。昼過ぎから、床に伏せってゴロゴロしている。

こんな体調が悪い時も、メールとサイト・チェックは欠かさない訳で(おいおい)、今日は、嬉しい不意打ちリイシューに出会った。The Allman Brothers Bandの「Idlewild South」(写真左)。Mobile Fidelity社のリマスター&リイシューの最新リリース。

Idlewild_south

Mobile Fidelity(モービル・フィデリティ)とは、高音質/高品質で知られる信頼のブランド。Mobile Fidelityの手掛ける作品は、独自のマスタリング技術を駆使したワン・ランク上の逸品で、かつ「24 KT Gold CD」。しかし、限定プレスで、在庫がいつ潰えるかも判らず、ネット・ショップを見ていても、在庫を確保出来ているところと出来ていないところがあったりして、供給が実に不安定。 これが、コレクターの心をくすぐる訳で、Mobile Fidelityの限定CD、僕も結構持ってます(笑)。とにかく、一聴して判るほど音が良い逸品揃いです。

今回の最新リリースの「Idlewild South」は、The Allman Brothers Bandのセカンド・アルバム。スタジオ録音盤としては、よくまとまった好盤です。「Midnight Rider」や「In Memory of Elizabeth Reed」など、楽曲も印象的なものが収録されており、聴いていて実に楽しいアルバムです。

実は紙ジャケで持っているんだけどね。でも、Mobile Fidelityのリイシューとあれば話は別。全く別(笑)。今から、手元に来るのが楽しみです。
 
 
 
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2007年8月17日 (金曜日)

マックス・ローチ死去・・・

今日、仕事で札幌に電話をかけたら「昨日より、気温が9度も低くて肌寒い位です」。へえ〜、北から涼しくなってきているんだ。ということは、こちらの方も・・・、と思った帰り道、ちょっと涼しい風が吹き始めて、酷暑も一息の兆し。明日は、8〜10度くらい、最高気温が下がるとか。ふ〜っ、期待してます(笑)。

昼休み、Webのニュースを見ていて「えっ」。「ジャズの名ドラマーで、モダンジャズドラムの開祖ともされるマックス・ローチ氏が15日夜、ニューヨーク・マンハッタンの病院で死去した。83歳」とあった。あ〜、また、ジャズの巨匠が逝ってしまった。

マックス・ローチ(Max Roach)。ジャズ・ドラム奏者。米国ノースカロライナ州生まれ。1943年にコールマン・ホーキンスのグループで活躍。以降チャーリー・パーカー、バド・パウエル、クリフォード・ブラウンなどと活動した。50年代半ばには、チャーリー・パーカーやクリフォード・ブラウンなどの相棒が次々と他界。ドラッグやアルコールに溺れるようになるが、最初の妻アビー・リンカーンさんの手助けを得て復活。60年代、フリー・ジャズの流れの中で、黒人問題を軸にしたアルバムなどを発表した。

Max_roach

この黒人問題を軸にしたアルバムの中で、当時の嫁はんだったアビー・リンカーンと発表した名盤が「We Insist!」(写真左)である。当時、米国での「公民権運動」を、勇気付けた傑作。「シット・イン」を模したアルバム・ジャケットは迫力がある。学生時代、このアルバムを初めて聴いた時は「おったまげた」。なんという迫力、なんという主張。これが鑑賞用音楽かといえば、正直、疑問を感じるが、これはこれで、当時、ジャズの使命であり、ジャズの果たすべき役割であった。

でも、このアルバム、演奏内容は、テクニック溢れる素晴らしい演奏なのですが、悲鳴のようなアビー・リンカーンのボーカルとか、フリー・ジャズ的要素が強く、アフロニズムを強調した作品や抽象的な作品が多いことから、ジャズ初心者の方には、ちと辛いかと。聴くときには心して聴いてくださいね(笑)。

あまり、リーダー・アルバムの数は多くないが、僕が、マックス・ローチのアルバムの中で、一番聴きこんでいるのは、「限りなきドラム」(写真右)。この「限りなきドラム」のジャケット、マックス・ローチの黒縁メガネ、スゲー地味なセーター、こんな姿がジャケットの表面を飾るって、ジャズの世界でしかありませんね。でも、なんだか雰囲気があって、ジャズらしくて、これはこれで実は気に入っています。

ドラムの教則本のようなアルバムで、ジャズ・ドラムのテクニックのすべてを披露してくれているような、めくるめくドラミングの世界。まあ、ラストの「イン・ザ・レッド(クリスマス・キャロル)」の演奏が、1966年の録音だけあって、フリー・ジャズしているので、初心者の方にはちょっとお勧めできないかな。でも、ジャズ鑑賞を趣味にしている方は、一度は聴いてみるに値する名盤。録音も実に良いですよ。

しかし、1940年代、ビ・バップの時代から第1線で活躍してきた、ジャズの巨匠が、また一人、逝ってしまった。寂しい限りである。マックス・ローチのご冥福をお祈りしたい。
 
 
 
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2007年8月16日 (木曜日)

待望の紙ジャケ・リイシュー・1

暑い、暑い、暑い。朝から、気温が30度を超えている我が千葉県北西部地方。今朝は、早朝4時15分頃、震度4の地震に襲われ、飛び起きて、完全に寝不足状態。加えて、朝、気温が30度を超える中、会社へ行くという過酷な条件。いつまで続くんでしょう、この酷暑。今週の週末は、天気が崩れて雨になる、なんて気象庁の予報があるが信じない。ここ数年、気象庁の確率の悪い予報を信じて、今まで何度裏切られてきたか(笑)。

猛暑続く日本であるが、僕にとって待ちに待った紙ジャケリイシューが相次いでいる。嬉しい限りである。その待ちに待った紙ジャケ・リイシューの第1弾が「キャロル・キング」。昔からずっと紙ジャケ・リイシューを待ち望んでいたミュージシャンの一人である。待った甲斐があった。リマスタリングされない旧マスターのままのプラ盤は買いたくないし、リマスタリングされたらされたで、やっぱりプラ盤は買いたくない。やはり、キャロル・キングは、リマスタリングされた紙ジャケでないとねえ。

Carole_king

キャロル・キング。アメリカの女性シンガーソングライター・作曲家。本名、キャロル・クライン(Carole Klein)。ニューヨーク市・ブルックリン生まれ、1970年代に入ってからはシンガー・ソングライターとしての活動を本格的に開始。1970年にファースト・ソロ・アルバム『ライター』を発表、翌1971年に発売された彼女のセカンド・ソロ・アルバム『つづれおり』(Tapestry・写真左)は、グラミー賞4部門制覇、全米アルバムチャートで15週連続1位、その後も302週連続でトップ100にとどまるロングセラーとなる。

さすがに、このセカンド・ソロ・アルバム『つづれおり』は、旧マスターのプラ盤で持ってます。確か1990年辺りで購入した記憶があります。この「つづれおり」は、名盤中の名盤で、人の心模様を綴った名作。彼女の表現する「孤独感」が、高校時代、僕の心情にマッチして、一時はヘビー・ローテーションになった思い出がある。ジャケットも素敵だ。薄化粧の彼女は美しい。特に、1970年代前半、このアルバムの心象風景は突出していた。

そして、時は流れ、映画「ユー・ガット・メール」(1998年)を見ていて、エンディング・ロールになってバックに流れてきた素敵な曲。どこかで聴いた声、どこかで聴いた雰囲気。「エニワン・アット・オール」、キャロル・キングを久しぶりに聴いた、久しぶりに彼女に再会した瞬間である。良い雰囲気である。そして、2001年にリリースされた『ラヴ・メイクス・ザ・ワールド』(写真右)を購入した。このアルバムも雰囲気があって良いですよ。今でもたまに聴いては、感慨にふけってます。

そのキャロル・キングの1970年代のアルバムが、順次、紙ジャケ・リイシューされる。当然、リマスタリングされている。まずは、デビューアルバムの「ライター」「つづれおり」「キャロル・キング・ミュージック」「喜びは悲しみの後に」「ファンタジー」の5枚がリイシュー。9月26日の発売予定。ディスクユニオンでは、まとめ買いすると、先着で、オリジナル特典として、紙ジャケ収納 『つづれおり』 ボックスがついてくるとのこと。フフフッ、もう予約しました。

いや〜、ほんと楽しみやな〜。しかし・・・、今回「つづれおり」を聴き直したら、不覚にも落涙してしまいそうです(笑)。
 
 
 
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2007年8月15日 (水曜日)

フュージョンで一番好きなバンド

暑いですね。今日も千葉県北西部地方は「体温越え」。これだけ暑いと家にいるのも嫌になりますね。昼を過ぎて、窓を全て開け放って風を通すのですが、なんと室温は36度。14時頃、もう辛抱できずにエアコンをつけました。ホッと一息です(笑)。

昨日まで、嫁はんの実家に避暑を兼ねて帰っていましたが、今年はあんまり避暑にはならず。これだけ日差しがきついとね。日中は室温は33度になって(それでも自分の家より3度位低いんだけど)、扇風機ブン回して、ひっくり返っていました。夜も寝苦しかったですが、扇風機を回すと寝られましたから、やっぱり夜は涼しかったです。

こんなに暑いと、音楽を聴く気がかなり失せてしまいますね。こんな時、私は、聴くとしても、集中して聴くこと無しに聴き流しが出来るよう、今まで聴き慣れた、お気に入りのアルバムを選びます。それも、聴き易いフュージョンものが中心になります。
 
良く聴くのが「スタッフ(Stuff)!」(写真右)です。「スタッフ」とはバンド名で、そのファースト・アルバムです。「スタッフ」はニューヨークの ファースト・コールのスタジオ系ミュージシャン6人によって結成されたオールスター・バンドです。リチャード・ティーのキーボード、ゴードン・エドワーズ のベース、エリック・ゲイルとコーネル・デュプリーのツイン・ギター、スティーヴ・ガッドとクリス・パーカーのツイン・ドラムス。フュージョンのジャンル で、私の一番好きなバンドです。
 

Stuff

 

この「スタッフ!」は、フュージョンの名盤中の名盤。今までのジャズに無かった、8ビート基調のスインギーなビートを叩き出すスティーブ・ガッドのドラム。そのドラミングに乗って、クリストファー・パーカーのパーカッションが、そのビートに彩りを添え、コテコテにメロウで、あまりにファンキーな、リチャード・ティーのキーボードが圧倒的な迫力で飛翔し、コーネル・デュプリーがカラリと、エリック・ゲイルがウェットにギターを泣かせ、ゴードン・エドワーズのベースがブンブンと迫る。

ここまできてお判りのとおり、このバンドにはホーンが無い。ジャズの語りの主役となるサックスやトランペットが無い。いわゆるジャズの世界のリズムセクションと呼ばれる楽器だけで構成されているのだ。
 
つまりが、このリズムセクションが、圧倒的な馬鹿テクをもって、うねりまくるのだ。しかも、あくまで洒脱に、大人の世界で「うねる」のだ。圧倒的に黒くてファンキー、粘っこくて歌心溢れる、「スタッフ」独特のフュージョンの世界が素晴らしい。

意外と、コテコテにメロウでファンキーな、リチャード・ティーのフェンダー・ローズが、涼を運んでくる感じがして良い感じですが、ガッドの「正確無比なデジタルの様な8ビート」のドラミングとゴードン・エドワーズのブンブン・ベースが生み出す「不思議にうねる」リズムに煽られて、聴き進むにつれ「ノリノリ」になって、結果、汗びっしょり。それでも、このアルバムは聴いた後、爽快感が残って、清々しい感じになります。
 
 
 
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2007年8月13日 (月曜日)

うさぎ追いし かの山・・・

昨日から、避暑を兼ねて、嫁はんの実家に来ています。今年は、日中は夏の日差し厳しく、さすがに暑いですが、夜になると、涼しい風が吹いて、窓を開けて寝ると、明け方寒くて目が覚めるほど・・・。

うさぎ追いし かの山、小ぶな釣りし かの川。文部省唱歌「ふるさと」の出だしの一節ですが、その一節を実感させるような、里山と見渡す限りの田んぼ。いわゆる日本の昔の「田舎の原風景」が広がっており、ぼんやり眺めていると、心から和むような、そんな懐かしい風景です。

そんな風景の中で、暑い暑いといいながら、扇風機の風に吹かれて、広い畳の部屋でゴロゴロ昼寝。夜は、枝豆とミョウガでビールをいただく。そんな贅沢な時間を過ごしています。ということで、明日まで、音楽のお話はお休みとさせていただきます。バーチャル音楽喫茶『松和』、お盆休みって感じです(笑)。

Satoyama_1

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2007年8月11日 (土曜日)

正反対の個性の競演・・・

今日の千葉県北西部地方は、最高気温37.4度。猛暑である。このお盆の時期になって、この猛暑とは。朝のうちにサッサと買い物を済ませ、午後はエアコンつけて、テレビで、高校野球観戦。途中、録画しておいた「ダ・ヴィンチ・コード」を観て、とにかく外へは出ない(笑)。地球温暖化が懸念されている折、エアコンつけて、テレビ観て、ってちょっと不謹慎と思うが、今日の暑さは酷すぎる (×_×)。

部屋の中さえ涼しければ、ジャズ鑑賞もオツなものである。ジャズという音楽ジャンルは、幅が広く、奥が深いジャンルで、ミュージシャンの個性もバラエティに富んでいるし、その個性が同じ者同士が競演すると良いかというと、そうでない場合もあるし、その個性が全く正反対の者同士が競演したら、絶対にダメかというとそうでもない。ジャズには相性の妙、組みあわせの妙っていうがあって、この「妙」を楽しむのも一興である。

Bags_and_trane

その個性が全く正反対の者同士の競演の「妙」が楽しめるアルバムのひとつが「Bags & Trane」(写真左)。Bagsとは、ヴィブラフォンの巨匠、故ミルト・ジャクソン(写真右)。Traneとは、テナーサックスの巨人、故ジョン・コルトレーン。ブルージーでファンキーなミルト・ジャクソンと、豪放でストレートなコルトレーン。全く正反対の個性の競演である。

このアルバム、この全く正反対の個性の競演、これはミスマッチだ、と評する方もいますが、僕はそうは思いません。ミルトのブルージー&ファンキーな個性とコルトレーンの豪放&ストレートな個性、この正反対の個性が、それぞれ双方の個性を引き立て合っているように感じられて、なかなかの雰囲気です。

1曲目の「Stairway to the Stars」、この曲を聴くだけで「それ」が判る。ミルトの美しく響く、ブルージーなヴィブラフォンの調べ、そして、その後に入ってくるコルトレーンの豪快で真っ直ぐなテナー。正反対の個性、好対照な個性。メリハリがあって、陰影が深くて、それでいて、底はブルースで一体となっていて・・・申し分ありません。

しかも、ミルトとコルトレーン、二人の他に、リズム・セクションとして、ハンク・ジョーンズ(p)・ポール・チェンバース(b)・コニー・ケイ(ds)と職人揃いで、二人の陰で、丁々発止と職人芸を繰り広げてくれる。正反対の個性、職人芸のリズム・セクション。このアルバム、演奏の「音の広がり」が実に見事。

やっぱり、夏の夜は、メリハリが効いた、ブルージーな演奏が良いですね。夏バテ気味の心に、ちょっとリラックスした元気が出てくるみたいで、僕の夏バテ防止策のひとつです。
 
 
 
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2007年8月10日 (金曜日)

夜の静寂にトロンボーンの響き

僕の住む千葉県北西部地方。今日は朝から特別に暑い。それも激しく蒸し暑い。往きの電車、暑くて、弱冷房車なんて乗れやしない。それでもJRは融通が利かずに普段の温度設定のまま。本当に融通の利かないJRである。帰りも外はムッとしている。風は少しあるが熱風である。3分も歩くと汗が噴き出てくる。今年の夏は実に蒸し暑い。

こんな夏の夜は、エアコンを効かせて、扇風機を回して、とにかく涼しい部屋の中で、朝からの暑さで弱った体と心を休めつつ、ジャズ初心者の昔から聴き親しんでいる、ハード・バップの名盤を聴くのが一番である。今日は、カーティス・フラーの「ブルースエット」(写真左)。

カーティス・フラー(Curtis Fuller)とは, 1934年12月15日生まれ。アメリカミシガン州デトロイト出身のモダンジャズのトロンボーン奏者。同じジャズ・トロンボーン奏者で、JJジョンソンの驚異的なテクニック溢れる奏法とは違い、フラーのトロンボーンは、テクニックはそこそこではあるが、実に個性的な、木訥としていて、丸くて、モッコリした奏法。JJジョンソンの正反対な奏法。でも、フラーのトロンボーンの方が、味があるというか、ファンキーというか、丸くて、暖かみがあって、僕はフラーの方がお気に入りである。

そのフラーの代表作のひとつ「ブルースエット」。サボイ・レーベルからのリリース。ジャケットを見ると、一目見ただけで、サボイのアルバムと判る特徴的なジャケット・デザイン。実に粋である。優れたジャケット・デザインには、優れた音が宿る。この「ブルースエット」も例外ではない。

 Blues_ette

冒頭の「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」。ハード・バップの代表的名曲であり、名演。耳の良い方、記憶力の良い方だと、昔、テレビのコマーシャルに使われていたことを、覚えていらっしゃるに違いない。サックスのベニー・ゴルソンは、編曲者としても、作曲者としても有名なミュージシャンで、そのハーモニーの重ね方に特徴があって、特別に「ゴルソン・ハーモニー」と呼ばれる。

このアルバムでも、この「ゴルソン・ハーモニー」が随所で炸裂しているが、サックスとトロンボーンの2管しかないのに、そのハーモニーの重ね方が秀逸で、分厚く、ブルージーでファンキーな雰囲気が漂う、マジックのようなハーモニー・アレンジである。

「ファイブ・スポット・アフター・ダーク」ばかりがクローズアップされるアルバムであるが、どうしてどうして、他の曲も秀逸。捨て曲無し、平凡な曲無し。全曲、ブルージーでファンキー、夜の静寂の雰囲気一杯、どっぷりと聴き込み、心の芯までリラックスできる名曲、名演。ピアノのトミー・フラナガンもややハードにサポートし、丸くて、暖かみのあるフラーのトロンボーンと、分厚く、ブルージーでファンキーなゴルソン・ハーモニーを引き立たせる。

リズム・セクションの要、ジミー・ギャリソン(b)、アル・ヘアウッド(ds)も実に良い。ギャリソンのブンブン響くウォーキング・ベースは魅力的で、も〜たまらん。ヘアウッドのドラムは、意外な職人芸で、しっかりとサポートし、時にバシバシとフロントを刺激する。

この「ブルースエット」の素晴らしさは「聴けば判る」。百の説明よりも、1回聴いてみるほうが、その素晴らしさが体験できる「これぞ、ジャズ名盤」といえる一枚です。
 
 
 
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2007年8月 8日 (水曜日)

初の輸入盤購入の思い出

立秋である。でも、暑い。蒸し暑い。朝、起きたら、ちょっと雲が出て日が陰っていたので、ちょっと涼しくて「しめしめ」と思ったが、30分もしないうちに晴れてきた。ちぇっ、強い日差しが照りつけて、結局は蒸し暑い朝。

暑い暑いと叫んでいても涼しくならないので、音楽の話題に移ろう。今日は、久しぶりに、ロキシー・ミュージックの「Viva! Roxy Music」(写真左)を聴く。このアルバム、僕にとって、実に懐かしいアルバムで、生まれて初めて買った「輸入盤LP」。

高校3年生の冬、プログレ、ハードロック、そして、アメリカン・ルーツ・ミュージック系ロック(スワンプやサザン・ロック)を聴いてきて、もう少し、幅を広げようと思い立ち、グラム・ロック系を物色し始めた。そこで、見つけたのが、この「Viva! Roxy Music」。しかも輸入盤である。値段を見ると、なんと1,800円。当時の輸入盤(米国盤だったかな)は、日本盤のLPと比べると500〜1,000円も安い。これはお買い得かもしれない、と思って、思い切って購入した。 
 

Viva_roxy_music

 
これが、である。針を落とした瞬間から、「プチプチプチッ」と静電気の、結構大きなノイズが断続的に入る。当時、細かい神経の持ち主だった僕は、この静電気の音が我慢できない。しかも、レコードを保護する袋は紙だし、ライナーノーツは一切無し(英語のライナーノーツぐらい入っていると期待していた)。これでは、安かろう悪かろうではないか。これで一気に「輸入盤」嫌いになった。「輸入盤」を好んで購入するようになったのは、CDになってから。CDには「静電気ノイズ」は無いからね。

しかも、当時、プログレ、ハードロック、そして、アメリカン・ルーツ・ミュージック系ロックしか聴いたことのない僕の耳には、このロキシー・ミュージックのライブ「Viva! Roxy Music」の、どこが良いのかが判らない。冒頭の「Out of the Blue」は、格好ええなあと思った。でも、2曲目以降は、同じようなリズム、大仰で戯曲めいたブライアン・フェリーのボーカル、混沌とした音。まあ、それがグラムなんですが、当時はちんぷんかんぷん。さらに「輸入盤」が嫌いになった(笑)。

とまあ、さんざんだった「初の輸入盤購入の思い出」だった訳だが、今の耳で聴くと、この「Viva! Roxy Music」、グラム系ロックのライブとしても、ロック全般のライブとしても「傑作」だと思います。メリハリの効いたグラムな演奏は、単純に「上手い」と思うし、ブライアン・フェリーのボーカルも良い雰囲気を出していて好調、フィル・マンザネラのギターは「ダサうま」で僕は好きです。グラム・ロックのライブとして、実に良い感じですよ。

1970年代、玉石混淆としていて、LP時代の輸入盤購入って、結構ギャンブルだったような気がします。
 
 
 
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2007年8月 7日 (火曜日)

「ジャケ買い!」と思ったら・・・

もう言い飽きたが、暑い。蒸し暑い。朝から、部屋の気温は30度を超えている(朝日をモロ浴びる部屋なので仕方ないけど)。クールビズ+ビジネス・カジュアルがスタンダードになってしまった今日この頃、皆さん、いかがお過ごしですか。

さて、「ジャケ買い」という言葉がある。ジャケットの優れたデザインに惹かれて、ついつい衝動買いしてしまう様を「ジャケ買い」と言うが、意外とこれが当たることが多くて、「優れたジャケットには、優れた音楽が宿る」という法則はアリだと思いますね。

しかし、時には、この「ジャケ買い」伝説が外れるときがある。その時の失望感といったら、言葉では言い表せないほどの驚愕と落胆である。特に、この「外れ」が、金のない高校時代、大学時代であれば、驚愕と落胆は倍増する(笑)。

「ジャケ買い」と思ったら、「あ〜、これは違った」という、「ジャケ買い外れ」のアルバムの一つが、ピート・シンフィールドの「スティル」(写真左)。ピート・シンフィールドとは、イギリスのロンドン生まれの詩人・作詞家。初期のキング・クリムゾンで「作詞を担当する準メンバー」という特殊なメンバーで参加していた。

彼の詩は、究極の「プログレ的な歌詞」であり、それはそれは深淵で幽玄な、そして印象的な世界である。「混乱こそが、我が墓碑銘」、と言われた時にゃあ、高校時代、多感な思春期まっただ中の僕は、心底感じ入って、一人、暗い部屋の中で「クリムゾンキングの宮殿」に没頭したもんだ。

Peter_sinfield_still

そんな、ピート・シンフィールドのソロアルバム「スティル」。その多感な高校時代に、なけなしの小遣い叩いて買いました。ジャケットは、いかにもプログレって感じの優れもの。しかも、キング・クリムゾンの準メンバー。内容については悪い訳が無い。画に描いたような「ジャケ買い」。意気揚々家に帰り着く。

しかし、このアルバムに初めて針を落として、このアルバムを通して聴いた時の「驚愕と落胆」は今でも覚えている。出だしの1曲目の「シー・ゴートの詩」は、期待通り、カンタベリー系プログレ的雰囲気で、物語を聴いているような感じがピート・シンフィールドらしくて良い。ここまでは良かった。2曲目の「アンダー・ザ・スカイ」で椅子からズリ落ちた。なんやこれ〜。カントリー調のウエストコースト・ロック風。プログレやない。そして、3曲目「君なればこそ...」。なんやこれ〜。グラムやん。これグラムやん。全然プログレやない。

まあ4曲目から持ちなおして、再びカンタベリー系プログレ的雰囲気の曲に戻るんだが、同じ曲調の曲が並んでくるので、メリハリが無くて飽きると言えば飽きる。今だからこそ、このアルバムのカンタベリー系プログレ的雰囲気の部分は十分評価できるが、当時の高校時代はそうではない。あまりのメリハリと刺激の無さに涙涙。特に、前述の2曲目、3曲目は、今までの音楽人生を振り返ってみると、最大級の「驚愕と落胆」である。

アルバム全体の作りとしては、質は決して低くないし、演奏も様々なミュージシャンが協力しており、優れている。ちょっと散漫で、とっちらかっていて、メリハリと刺激が少ないのが問題といえば問題かな。プログレ・マニア向けですね。

それでも、ジャケットは優れもので、最低、紙ジャケの購入をお勧めします。ちょっとした衝立をあてて、立てかけると、なかなかのインテリアになります。LP美品であれば、なおさら言うこと無し。このジャケットの紙の質感とイラスト・デザインはかなりの優れものです。

まあ、かなり優れたジャケットだけで満足できる、奇特なアルバムではあるな、このピート・シンフィールドの「スティル」は・・・。くれぐれも言いますが、70年代プログレ・マニア用のアルバムです。購入にはお気を付け下さい(笑)。
 
 
 
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2007年8月 6日 (月曜日)

息抜きに「ソウル・ミュージック」

しばらく、純ジャズの話題が続いた。ということでは、日頃聴いている音楽も、純ジャズ一辺倒ということで、ちょっとマンネリしてきた。こういう時は、70年代ロックに走るのだが、時に、別の道に走りたくなる。別の道とは「ソウル・ミュージック」。最近は、R&B(リズム・アンド・ブルース)と呼ばれることが多いが、この「ソウル・ミュージック」も僕の好きな音楽ジャンルのひとつ。

昔むかし、苦節一年、浪人時代を経て、めでたく大学生になった訳だが、その頃、ロックはパンク全盛、70年代ロックは形骸化し、AOR化し、聴くのが辛くなった。当時、興味を持ったのが「ジャズ」と「ソウル・ミュージック」。最終的に、友達の影響で「ジャズ」に走った訳だが、「ソウル・ミュージック」は今でも気になる音楽ジャンルのひとつ。

でも、この「ソウル・ミュージック」も、ジャズほどでは無いにせよ、奥が深いジャンルで、大学時代、「ジャズ」と「ソウル・ミュージック」と二股をかけなくて良かったと思っている。二股かけていたら、アルバムのコレクションに私財の全てを投じて、普通の生活を送っていなかったかもしれない(笑)。
 

Donny_hathaway_live

 
今日は、息抜きに「ソウル・ミュージック」。今でも好んで聴く「ソウル・ミュージック」のミュージシャンは、スティービー・ワンダー、ロバータ・フラック、ダニー・ハサウェイ、マービン・ゲイ、ダイアナ・ロス、ジェームス・ブラウン、ジャクソン5などがあるが、今日は、ダニー・ハサウェイ。ダニー・ハサウェイの「These Songs for You, Live!」。

ダニー・ハサウェイのライブ・アルバムといえば、1970年代初頭のニュー・ソウル期を飾る名作「ライヴ」(72年)と、そのアウトテイクを中心に彼の死後に編纂された「イン・パフォーマンス」(80年)の2枚がある。今回聴いた「These Songs for You, Live!」は、その中からの代表的なナンバーに、未発表音源6曲+インタヴューを加えたライヴ・アンソロジー。

とにかく、ダニー・ハサウェイは歌が上手い。そして、天性のソウルがある。ジャズやブルース、ゴスペルといったブラック・ミュージックの要素をベースに、黒くて、オフ・ビートな、粘ったノリの良い、アフリカンアメリカン独特な「ソウル・ミュージック」を展開する。どの曲も良い。当時のライブ・アルバムは、スタジオ録音に比べて、バック・バンド含めて音が薄くなったり、エンタテインメントの面が誇張されて、純粋な音楽鑑賞にはちょっと、というアルバムが多かったのだが、このライブ・アルバムは違う。

「イエスタデイ」や「ソング・フォー・ユー」「スーパーウーマン」など、ベタなカバーも、ダニーにかかれば、彼のオリジナルに聴こえてしまうから不思議だ。観衆のノリと熱気もダイレクトに伝わってきて、ライブ・アルバムという観点でも優秀。しかも、今回、最新のデジタル・リマスタリングが施されており、音質的にもバッチリ。

息抜きに「ソウル・ミュージック」。良いアルバムを選択しました。良い気分転換になったなあ。というか、ダニー・ハサウェイについて、もっと掘り下げてみたくなった。
 
 
 
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2007年8月 5日 (日曜日)

ジャム・セッションの醍醐味・2

相変わらず、激しく暑い。今日は朝、早起きをして、書庫の片付けものをしていたのだが、ちょっと動いただけで、汗が噴き出てくる。どこかで、人それぞれの生まれ月の季節は、基本的に、その人の一番得意な、一番好きな季節だと聞いたことがある。確かに8月、夏の暑さは得意な方なんだが、それでも、この1週間の蒸し暑さは、体にこたえる (>_<)。

昨日は「ジャム・セッションの醍醐味」と題して、「JAZZ FOR A SUNDAY AFTERNOON VOL.1」をご紹介したが、実は、このアルバムには続編がある。題して「JAZZ FOR A SUNDAY AFTERNOON VOL.2」(写真左)。Vol1に続く、VOL2も同じ日の演奏の別の曲を収めたもので、メンバーは、バイオリンのレイ・ナンスに替わって、サド・メル・オーケストラの一員だった、トロンボーンのガーネット・ブラウンが入る。

繊細でクラシックな雰囲気のレイ・ナンスのバイオリンが、ガーネット・ブラウンのトロンボーンに交代すると、この「ビレッジバンガードのスペシャル・マチネーのライブ」の雰囲気が、より熱い「ジャム・セッション」風の大ブロウ大会に変わる。
 

Jfsa_pepper_adams

 
相変わらず、バリトン・サックスのペッパー・アダムス(写真右)は、快調なブロウを継続し、ブリブリ吹きまくる。そして、交代で入ったトロンボーンのガーネット・ブラウンも、これがまた、トンボーンで、ブルン、ブルルンと吹きまくる。これだけ、ブリブリ、ブルン、ブルルンと吹きまくられ煽られると、トランペットのディジー・ガレスピーも黙っちゃいない。もともとがお祭り好きの、大の目立ちたがり屋のガレスピーである。熱くブロウするバリトン・サックスとトロンボーンを向こうに回して、バリバリ吹き返す。

この大ブロウ大会を、クールにコントロールするのが、バックのリズム・セクション。チック・コリアのピアノは、Vol.1に増してヒート・アップし、ビ・バップ顔負けの高速ピアノ・ソロを展開。しかし、とことん熱くならず、底の部分は冷めた、冷静なバッキングで、この大ブロウ大会が、単なる、テクニカルなソロの吹き合いで終わることを戒める。リチャード・デイビスのベースは、堅実かつ分厚いベース音でリズムをがっちりキープ。そして、やはりポイントは、メル・ルイスのドラム。さすが、サド・メル・オーケストラのリーダー。彼のドラムが、この「ビレッジバンガードのスペシャル・マチネーのライブ」の全体トーンを強力にコントロールする。

従来の吹きまくる「ジャム・セッション」という観点では、この「第2集」の方が、演奏全体の雰囲気はちょっとラフにはなりますが、「第1集」より、やや軍配が上がるかな〜。「第1集」の気品、「第2集」の熱気。「ビレッジバンガードのスペシャル・マチネー・ライブ」の雰囲気全体を味わうなら、この「JAZZ FOR A SUNDAY AFTERNOON」については、是非とも「第1集」「第2集」の両方を揃えておきたいですね。

日曜日の午後、秋のニューヨーク。グリニッジ・ビレッジ界隈を散歩しつつ、途中で、ビレッジバンガードに立ち寄り、スペシャル・マチネー・ライブを聴く。ああ、なんて素晴らしい環境なんだろう。羨ましいこと限り無し、である。
 
 
 
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2007年8月 4日 (土曜日)

ジャム・セッションの醍醐味・1

今日、東京の最高気温は34.8度。昼過ぎから、ちょっと用事があって出かけた訳だが、駅に向かう約10分の間で、暑さで軽い眩暈がした。駅に着いたら、ドッと汗が噴き出てきて不健康極まりない。整体〜歯医者〜パン屋〜散髪屋経由で家に帰り着いた時は、夕方の5時。さすがに、日が傾いたら、ちょっと暑さは和らいだけど・・・。

さて、今週は、ジャズ・フェスティバルについて、集中的にお話をしてきたが、ジャズ・フェスティバルのハイライトと言えば「ジャム・セッション」でしょう。ということで、今日は「ジャム・セッションの醍醐味」について、その醍醐味をダイレクトに感じることの出来るアルバムをご紹介したいと思う。

1967年10月、日曜の午後、ニューヨークの、かの有名クラブ「ヴィレッジ・ヴァンガード」でのジャム・セッションのライブ録音。「JAZZ FOR A SUNDAY AFTERNOON Vol.1」(写真左)。とにかくメンバーが凄い。PEPPER ADAMS:ペッパー・アダムス(bs)、DIZZY GILLESPIE:ディジー・ガレスピー(tp)、CHICK COREA:チック・コリア(p)、RICHARD DAVIS:リチャード・デイビス(b)、ELVIN JONES:エルビン・ジョーンズ(ds)、MEL LEWIS:メル・ルイス(ds)、RAY NANCE:レイ・ナンス(violin)。どうやって、これだけのメンバーを集めることが出来たのか。リーダーは最年長かつビ・バップの総帥、ディジー・ガレスピー。

このアルバムのジャケットもなかなか優れていて、楽器のイラストがゴチャっと集まっていて、いかにも「ジャム・セッション」って雰囲気がとても良い。さて、この「ビレッジバンガードのスペシャル・マチネーのライブ録音」だが、普通のジャズのジャム・セッションにはあまり見られない、このライブ独特のメンバー構成に特徴がある。
 

Jfasa_vol1

 
バリトン・サックスのペッパー・アダムスと、バイオリンのレイ・ナンスの起用である。バリトン・サックス、バイオリンとも、ジャズの世界で演奏家の絶対数はかなり少なく、また、その少ない中で、第一線級の花形楽器ミュージシャンの向こうを張って、ジャム・セッションを繰り広げられるミュージシャンはかなり限られる。なかなか、ジャム・セッションの中に、バリトン・サックスとバイオリンが参加することは希なのだが、このアルバムにはいる。この二人の存在が、このジャム・セッション・アルバムの成功要因の一つでもある。

バリトン・サックスが、低音の魅力を最大限に発揮して、ゴリゴリ吹きまくる。決して下品ではない。ここでのペッパー・アダムスは実に芸術的だ。そして、無骨なジャズのフロント楽器に対比して、繊細でクラシックな雰囲気のレイ・ナンスのバイオリンが、ホットな演奏に効果的な陰影をつける。

そして、もうひとつの成功要因は、当時、ジャズの最先端を行くミュージシャンの参加。まずは「新進気鋭のピアニスト」、チック・コリアの参加。彼のテクニカルでモーダルで「クール」なピアノが、スタンダード中心のジャム・セッションに、当時の最先端のジャズの雰囲気を添えて引き締める。そして、ベースのリチャード・デイビス。ドラムのメル・ルイスとエルビン・ジョーンズ。当時のジャズ界最先端を行くミュージシャンがきら星の如く並ぶ。

そんなメンバーの中、ビ・バップの総帥、トランペットのガレスピーも楽しそう。いつもより、グッと抑えたトーンで、ジャム・セッションでは、いつもは目立ちたがり屋の彼も、今回は、全体の雰囲気を楽しむように、グッとシックに攻めてくる。

参加ミュージシャンは全員絶好調、それを聴く、ビレッジバンガードのマチネーのお客さんも演奏を楽しんでいる様子が伝わってきて、とても良い雰囲気のジャム・セッションです。
 
 
 
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2007年8月 3日 (金曜日)

Newport Jazz Festival

台風は日本海に抜けたが、明日、東北北部もしくは、北海道に再上陸するとか。台風の進路にあたる地域の方々は、気をつけて下さいね。勢力が弱くなったから、って馬鹿にする事なかれ。局地的に集中豪雨になったり、吹き返しの風が結構強かったりするので、ゆめゆめ馬鹿にする事なかれ。

さて、今日も、ジャズ・フェスティバルの話。今日は、ニューポート・ジャズ・フェスティバルの話題を。ニューポート・ジャズフェスティバル(Newport Jazz Festival)は、ロードアイランド州ニューポートで毎年8月に開かれるジャズ・フェスティバルの草分け的存在。ジョージ・ウェインによって、1954年が第一回。1984年より日本ビクターがスポンサーについた。正式名称は「JVC Jazz Festival Newport, R.I.」。また、姉妹都市でのフェスティバルが、ニューヨークを始めとする複数の都市でも開催されるなど、今日も活況を呈しています。

ちなみに、ニューポートは、アメリカ合衆国ロードアイランド州南東部、ニューポート郡に位置する港湾都市。州都プロビデンスの南約48km、ボストンの南約100kmに位置する。港湾のほか保養地・別荘地としても名高く、19世紀末以降に建てられた豪邸が街の南の風光明媚な海岸に並ぶ、とか。

Newport_jf

1954年から開催されているので、既に、50年以上が経っているんですよね。老舗中の老舗のジャズ・フェスティバルなので、数々のライブ名盤を生み出している。伝説で一番有名なのが、マイルス・デイビスの「ラウンド・ミッドナイト」の名演。そういえば、7月31日の、このブログでもご紹介したよね。

偶然、ネットを見ていて気がついたのだが、最近、このニューポート・ジャズ・フェスティバルのライブ名盤で、そのライブが演奏された年から起算して、その50周年を記念して、デジタル・リマスターを施し、音源を再編したり、未発表音源を含めた、魅力的なリイシューがされつつあるみたい。

今回、発注したのが、まずは、Dizzy Gillespieの名盤ライブ「At Newport」(写真右)。1957年の歴代でも最高のメンバーを揃えたバンドの記録。モーガン、ケリー、ゴルソン。そのバンドの勢いの中で、Dizzyも熱演。ビッグバンド演奏の楽しさ満載で、「ビッグバンドは、なんかよくわからないよな〜」という人に対してもお勧め。それから、Oscar Peterson Trioの「At Newport Live」(写真左)。これは初出かなあ。詳細は判らないけど、ピーターソンのライブって良いからなあ。早く来ないかなあ。

ニューポート・ジャズ・フェスティバルのライブ・アルバムには、名盤が多いからね。楽しみやね。そうそう、最近、ジョン・コルトレーンの未発表含むニューポートのライヴ音源も登場した。『マイ・フェイヴァリット・シングス〜コンプリート・コルトレーン・アット・ニューポート』だったかな。これ、欲しいよね。明日、久しぶりにCDショップに探しに行こうっと(笑)。
 
 
 
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2007年8月 2日 (木曜日)

Monterey Jazz Festival

暑い。蒸し暑い。溶けそうだ。台風5号は、宮崎県日向市付近に上陸したとか。前回の台風も、宮崎県直撃だっただけに心配である。台風の進路にあたる地域の皆さん、十分に気をつけて下さいね。

で、ジャズの話である。とにかく暑いので、あんまり語る元気が無くなってきたんですが、最近、ジャズ・フェスティバル系の音源が復刻されるようで、実に楽しみである。

まずは、「モントレー・ジャズ・フェスティバル」系。モントレー(Monterey)は、アメリカ合衆国カリフォルニア州モントレー郡、太平洋岸のモントレー湾に位置する町。2007年で開催50周年を迎える『Monterey Jazz Festival (MJF)』。
 
今まで、様々なモントレー・ジャズ・フェスティバルのライブ・アルバムが出ていますが、今回のシリーズは、リイシューでは無い。
 

Mjf

 
モントレー・ジャズフェスティバルが、50周年を迎えたことを記念して、同フェスティバルとコンコードとが提携し、レーベル「Monterey Jazz Festival Records」を発足。貴重な未発表ライブ音源がCD化されるのだ。

楽しみやなあ。まず聴きたいのが、マイルス・デイビスが、ハービー・ハンコック、ロン・カーター、トニー・ウィリアムスという「伝説のリズム・セクション」を結成、その新クインテットの、西海岸でのお披露目となった未発表音源。

それから、面白そうなのは、ジャズ・ピアノの鬼才セロニアス・モンクが、1964年のフェスティバルで披露した未発表音源。目を引くのは、ベースにスティーヴ・スワローが参加しているとのこと。モンクとスワロー、フェスティバルならではの組みあわせか。モンクはライブの方が、彼の特徴が存分に発揮されていて、彼のあの摩訶不思議なジャズ・ピアノを存分に楽しめる。そういうことから、このモンクのライブも要チェック。
 
あとディジー・ガレスピーやサラ・ボーンなどなど、ずらり有名どころが並んでいるので、検索エンジンなどで、一度、調べてみて下さいな。
 
 
 
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2007年8月 1日 (水曜日)

ジャズ・フェスティバル・2

おいおい、またまた、ココログのメンテナンスかい。いい加減にして欲しいなあ。しかも、長時間と来ている。これだけ、頻繁に起こると、今までこだわってきた連続更新記録も、ニフティ・ココログのおかげで、継続できないことになる。

わかったココログ、ココログのおかげで、ブログの毎日連続更新記録を諦めることにする。これだけ、事前に周知徹底されずに、長時間メンテナンスされるともう連続更新については、執着心は無くなった。

さて、閑話休題。今日も、ジャズ・フェスティバルの話題。一昨日、ご紹介した「Happy Birthday Newport: 50 Swinging Years 」の話題の続きを。

この「Happy Birthday Newport: 50 Swinging Years 」は、スイングの時代から新主流に至るまでの、ジャズの歴史をトレースしてもいるのだが、僕としては、やはり、ハード・バップの時代以降の3枚目のCDが一番「聞きごたえ」がある。

Miles_newport

1曲目の 「Round Midnight」、Miles Davisの「The Quintet」の演奏である。かのCBS盤の「Round Midnight」とは違って、ミュートをかけずに、オープン・ホーンで吹いている。そして、マイルスのテーマの情感溢れるブロウの後、「パッパッパラッパ~ララ、パッパ~ラ・・・」というファンファーレが鳴り響いた後、いきなり、コルトレーンのブロウがたたみ込むように入ってくる、という、かのギル・エバンスのアレンジではなく、淡々と「Round Midnight」を演奏して終わってしまうのだが、これがシンプルで、また「良い」。当時としても、新しい解釈と演奏スタイルだし、今の耳で聴いても、なかなかクールな「Round Midnight」である。さすが、マイルス。

2曲目の「 Lover, Come Back To Me」 、 Jay & Kaiの演奏だが、トロンボーン2台のユニゾン&ハーモニーが美しい。3曲目の「I Remember Clifford」、The Dizzy Gillespie Big Bandの演奏だが、 Gillespieのトランペットが秀逸。ジャズ・フェスティバルの折には、ビ・バップのリーダーの一人だった Gillespie、ペラペラ、バカテクひけらかしでペットを吹きまくるかと思ったら、情感たっぷり、メリハリたっぷりのトランペットソロを聴かせてくれる。見直したぞ、 Gillespie。

The Dave Brubeck Quartet「Jump For Joy」での、ポール・デスモントのアルト・サックスのソロは柔らかくて、心地よくて、愛らしいし、ブルーベックのピアノは、パキパキとスクエアにスイングして良し。The Miles Davis Sextetの「 Fran Dance」 は、これぞ、当時、最先端のモダン・ジャズって感じがとても素敵だ。

このオブニバスで、The John Coltrane Quartetの「My Favorite Things」が聴けるの嬉しい不意打ち。そして、ラストは「Maiden Voyage」。ハービー・ハンコック率いる V.S.O.P. The Quintetの演奏。ハービーのエレピが素晴らしい。この演奏を聴くと、なぜ、ハービーはエレピを中心に演奏しないのか、と思ってしまう。

やっぱり、僕は、ハード・バップ以降の演奏が一番やなあ。聴いていて楽しいし、それぞれの個性が楽しめて、やっぱり、自分の得意ジャンルの演奏スタイルが一番やね。
 
 
 
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