AOR的ギター・フュージョン
ココログの緊急メンテナンス(10日の24時までの長時間メンテナンスだったらしい)で、10日分の更新が、翌朝になっちまったい。
なんだか、7月に入って涼しい日が続いている。クールビズって雰囲気じゃないので、7月に入っても、ネクタイを締めて会社通いである。でも、確かに暑くない。梅雨なので、蒸し暑いのは仕方がないとしても、確かに最近涼しい。雨もまとまって降るようになってきたので、梅雨入りの頃、心配された「水不足」の懸念も、少し和らいだ感がある。
さて、前に、ワーナーミュージック・ジャパンの「FUSION MASTERPIECE 1500」ことを、このブログで触れた。そう、フュージョン全盛の1970年代~80年代に発表されたベスト・セラー30タイトルを1,500円で、しかも24ビット・リマスターで、2ヶ月にわたり一挙にリリースする、フュージョン・ファンとっては、狂喜乱舞ものである。
その中に、ラリー・カールトンの諸作も入っていて、個人的に大満足である。ラリー・カールトンについては、大学時代に聴きまくったクチで、当然、学生時代は、カセットにダビングさせてもらって、聴きまくっていた。
いきつけの喫茶店で、友達とだべっている時も「ラリー・カールトン」、下宿の部屋で寛いで本を読みながら「ラリー・カールトン」、床について寝る時のBGMも「ラリー・カールトン」、連れの車で遠征する(「遠征」といって体育会系のそれでは無い、古墳や遺跡の調査のことを僕たちの間では「遠征」という)も時も「ラリー・カールトン」。でも、麻雀の時は、あまりにリラックスしてしまって良くなかった「ラリー・カールトン」。とにかく、「ラリー・カールトン」一色に染まった時期があった。
特に、お気に入りは、ソロ・デビュー作の『Larry Carlton(邦題:夜の彷徨)』。彼のニックネームは、「ミスター335」。これは、本作で使用している愛用のギター、ギブソンES-335に由来する。自らのスタジオも「ルーム335」と名付けたほどで、この当時のカールトンは335にぞっこんだった。僕たちも、彼の335にぞっこんだった(笑)。
この『Larry Carlton(邦題:夜の彷徨)』のアルバム全体の雰囲気を一言で言うと、「AOR的ギター・フュージョン」。リラックスした大人の雰囲気が粋な、それでいて、ギターのテクニック、バリバリのフュージョン・ファンにとっては堪えられない雰囲気のアルバムだった。
冒頭の「ルーム335」など、何回聴いたか判らない。3曲目の「ナイト・クローラー」もカールトンのギター・テクニック満載で言うこと無し。続く「ポイント・イット・アップ」も彼のギターの音色に痺れるし、5曲目の「リオのサンバ」も余裕あるテンポが素敵でこの上ない。中には、彼のボーカルの入ったもののあるが、まあこれはこれでご愛敬。まあ、良しとしよう。
あまりに流暢で、整然としていて、破綻が無く、譜面を読むような演奏なんで、古くからの純ジャズ・ファンの方々からは、「フュージョンの代表例」として、冷たい眼差しで見られることが多かった「ラリー・カールトン」。でも、このES-335の音色、テクニック溢れるフィンガリング、官能的なチョーキング、彼独特のちょっとくすんだようなディストーション、どれもが、最高に格好良いことは、否定できない事実ですよね。このアルバム、ほんと、先入観無く聴くと、結構良いですよ。
しかし、やっとのことで『Larry Carlton(邦題:夜の彷徨)』をCDで手に入れた。昔のマスタリングでは、ちょっと音的に辛いかな〜、と思って、そのうち、紙ジャケで、そのうち、最新のリマスタリングでリイシューされると、長年、じっと待っていて、今回、やっと満願がかなった。
時には、辛抱強く我慢すると、良いこともあるな〜(笑)。
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