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2007年6月14日 (木曜日)

最高にファンキーなフュージョン

いよいよ、梅雨入り宣言である。梅雨入り宣言を証明するかのような、昨日までとは、うって変わった曇天。夕方からは、粒の大きめの霧雨が蕭々と降り注いで、ズボンはベタベタ。あ〜、鬱陶しい。

梅雨入りのうっとうしさを払拭すべく、今日の通勤音楽は、クルセイダーズの「ルーラル・リニューアル」。

クルセイダーズとは、もともとはテキサスのハイスクールで同級生だったウェイン・ヘンダーソン(tb) ウィルトン・フェルダー(ts) ジョー・サンプル(key) スティックス・フーパー(ds) の4人が結成したフュージョン・グループ。1976年に結成以来のオリジナル・メンバーであるウェイン・ヘンダーソン、1983年にはスティックス・フーパーが脱退するにいたって、グループとしての形態は維持できなくなり、1991年に発表された「ヒーリング・ザ・ウーンズ」を最後に事実上活動停止。

クルセイダーズのサウンドの特色は、ウィルトン・フェルダーのファンキーなベースとサックス、それを支えるステイックス・フーパーの、黒い粘っこいパーカッション、そして、サンプルのファンキーかつメロウなキーボードが独特の彩り。その3者の音が一体となった、最高にファンキーなフュージョン・サウンド。数あるフュージョン・バンドの中でも、そのファンキーさは群を抜いている。しかし、それでいて、バタ臭く無いんですよね。洗練されていて、品の良さを感じさせるところが、とても「ニクイ」。
 

Crusaders_rr

 
クルセイダーズには、大学時代、とことんお世話になった。当時、フュージョンと言えば、テクニック先行型のバンド・サウンドがもてはやされる中で、人間が演奏する、アナログチックな響きとファンキーな香りは、このクルセイダーズならではで、いろいろなアルバムを聴きまくったものだ。今回、通勤音楽で楽しんだ「ルーラル・リニューアル」は、2002年12月のリリース。2002年12月、突如として、クルセイダーズは復活した。

あの「ストリート・ライフ」の頃の3人が、戻ってきた。そして、エリック・クラプトンが客演している。話題満載の復活アルバムだが、それを抜きに聴いても、このアルバムは「大人のファンク・フュージョン」。リラックスしたリズムに、ファンキーなサックスとメロウなキーボードが絡んで、上品で流麗な、それでいて嫌みのないファンクの香りがたまらない。

それと、今回、気がついたのが、クルセイダーズのファンキーなグルーブ感を醸し出しているのは、ステイックス・フーパーのドラミング。決して、テクニシャンでは無いのだが、クルセイダーズと言えば、このビートという、独特なドラミングを展開する。このフーパーのドラミングの上で、フェルダーのサックスとサンプルのキーボードが絡んで、「クルセイダーズ・サウンド」が完成するのだ。

「ルーラル・リニューアル」に収録されている曲はどれも良いです。とにかく、黒くて、ファンキーで、メロウで、洗練された、品の良さを感じさせる、これぞ、まさしく「大人のフュージョン」。
 
  
 
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