ピアノ・ソロは個性が露わになる
朝から天気が悪い。でも、雨は夜中から明け方にかけて降ったみたいで、朝には雨は上がっていた。いや〜、最悪の状況は回避できたなあ。月曜日の朝の雨は、相当、気分が滅入るからね。そういえば、「雨の日と月曜日は、いつも私を滅入らせる」って、ポップス曲があったなあ。
さて、昨日、実に素敵なジャズ・ピアノのソロ・アルバムを手に入れた。ローランド・ハナの「ペルージャ」。1974年、Montreux のライブ・アルバム。ローランド・ハナは、1932年生まれ。デトロイトが生んだジャズの巨人の一人。2001年11月13日没。
ローランド・ハナのピアノは、破綻が無く、端正。そして、タッチが深く、太い。クラシック・ピアノを聴くかのような端正なピアノ。どんなに急速テンポの早弾きでも破綻をきたすこと無く、タッチが荒れることもない。端正を地でいくような品格あふれるピアノ。それだと面白く無いだろう、個性がないだろう、という人もいるが、ジャズはどっこいそれでは終わらない。深く太いタッチの中に、しっかりと黒光りするファンク漂うところが、ハナのピアノのジャズたる所以。
破綻が無く端正なピアノなので、ジャズ初心者にピッタリ。聴きやすいが、深く太いタッチの中にジャズを感じるところが、初心者にとって自信と感動を与える。そして、情感豊かなところも、ハナの面目躍如。
このハナのジャズ・ピアノの特徴を余すことなく伝えるのが、今回、手に入れた、ローランド・ハナのソロ・ピアノ集「ペルージャ」。ライブなので、ハナの個性が露わになる。ライブなので、ドライブ感も満点。観客もノリノリである。急速テンポの超絶技巧な演奏もあれば、情感豊かに美しい旋律とピアノの響きで攻める演奏もあれば、端正なファンキーなノリで観客を煽る演奏もあって、聴いていて楽しい。
ジャズの世界において、ジャズ・ピアニストの個性は、ピアノ・ソロで露わになる。このローランド・ハナの「ペルージャ」も、例に漏れず、ハナの個性を露わにしている。
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