ロック界屈指のボーカリスト
このところ、硬派な純ジャズであるバド・パウエルを聴き込んでいた訳だが、硬派な純ジャズばかり聴き過ぎると、聴くのが嫌になってくるので、気分転換に、バド・パウエルの裏で、ブリティッシュ・ロックを聴いている。
今回のブリティッシュ・ロックは「ロッド・スチュワート」。ロッドの「コンプリート・マーキュリー・レコーディングス」をこの1週間、ず〜っと聴いている。この「コンプリート・マーキュリー・イヤーズ」は、ソロ・キャリアのスタートを切った70年のソロ第1作目『ロッド・スチュワート・アルバム』から74年の『スマイラー』までの5作と、米国での未発表曲を収録。マーキュリー時代の全録音を集めたボックス盤である。
ロッドは、70年代ロックの世界での「屈指のボーカリスト」。特徴あるダミ声。それでいて、音程がしっかり決まっていて、アップテンポもスローも、R&R、R&B、なんでもござれ。どんな曲でも歌いこなす職人芸的な巧さ。それでいて、ビートに乗った、ノリの良い歌いっぷり。とにかく上手い。とにかく渋い。僕はロッドというボーカリストが大のお気に入り。
アメリカン・ルーツ・ミュージックとブリティッシュ・トラディショナル・ミュージックを基調に、R&B、ゴスペルに傾倒した音作りは、ある時は郷愁を感じさせ、ある時はファンキー漂い、ある時はノリの良いビートを供給する。英国人ミュージシャンが表現する「英国と米国の架け橋」(アトランティック・クロッシング)。ルーツ・ミュージックを基調とする部分で、ルーツ・ミュージックに弱い僕はもうメロメロ。
この「コンプリート・マーキュリー・イヤーズ」では、米国に渡る前の、英国で活躍していた頃のロッドのソロ・アルバムの全てが堪能できる優れもの。商業音楽に傾く前の、まったく純粋にR&B、ゴスペルに憧れを抱き、モータウン・ミュージックを標榜していた頃の「ロック野郎」だった頃のロッド・スチュワートは今聴いても最高!。
ロッドを聴いて、気分はノリノリ。金曜日、仕事を終えて家に帰る。家に帰り着く頃には、気分スッキリ。一週間の仕事の疲れも癒えて、気分転換もバッチリ。明日からの週末を楽しむ態勢が出来上がっているのだ。
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