« ピアノ・ソロは個性が露わになる | トップページ | 今月三度、北へ。臨時休業です。 »

2007年4月24日 (火曜日)

気分を変えて、ルーツ・ロック

天気が悪い。もう4月の終わりなのに「なたね梅雨」って、どういうこと。しかも、ちょっと肌寒い。今週の土曜日から、GWっだていうのに、まさか、GWまで、こんな、ぐずついた天気が続くんじゃないだろうなあ。

このところ、聴くアルバム、聴くアルバム、ジャズ一本槍だったので、ちょっと気分転換したくなった。気分転換したくなったら、70年代ロックが一番。それも、大のお気に入りの「プログレ」か、「アメリカン・ルーツ・ロック」。今回は、「アメリカン・ルーツ・ロック」を選択。

ボブ・ディラン&ザ・バンドの「地下室(The Basement Tapes)」。1967年6月から10月にかけて、ボブ・ディランとザ・バンドは、ソーガティーズの一軒家の地下室に集まって、セッションを重ねた。ソーガティーズは、ウッドストックに隣接する地域。そのセッションの模様は、家庭用のテープ・レコーダーに収録されていった。その記録を正式に発売したのが、このアルバム。
 

Basement_tapes_other_side

 
このアルバムの演奏は、皆で、気軽に集まって気軽に演奏した、セッションの記録なので、正式なアルバム・レコーディングに比べると、当然、演奏の精度は低い。ラフである。それでも、それぞれの演奏内容は、結構、充実している。コクがあるというか、渋いというか、粋というか、商業ロックとは一線を引いた、玄人集団のロックである。

演奏される雰囲気は、どの曲も「アメリカン・ルーツ・ロック」。アメリカン・ルーツ・ミュージックをベースとした「ルーツ・ロック」。ラフな演奏で、録音も決して良い状態じゃないんだけれど、いいんだなあ、この雰囲気が。ディランの声は生理的に受け付けない、とか、こんなラフなセッション演奏なんて聴くに値しない、とか、こんな垂れ流しみたいな演奏のどこが良いんだ、とか、結構、厳しい評価をする人たちもいるにはいるんだが、僕は好きですね。好きなものは好き。理屈じゃ無い(笑)。

シンプルなリズム、シンプルなボーカル。シンプルな演奏に、アメリカン・ルーツ・ミュージックのエッセンスが乗っかって、そこはかとない郷愁を感じ、そこはかとない哀愁を感じ、それでいて、その影に、ゴツゴツとした荒々しさと雄々しさを感じ、決して大げさに立ち回らない、決して目立たない、でも、心に染みて、元気が出る。そんな「アメリカン・ルーツ・ロック」には、いつも癒され、いつも元気づけられる。

ジャズを聴き続けて、ちょっと一息。ちょっと気分転換。でも、どちらも「アメリカン・ルーツ・ミュージック」であることに変わりはない(笑)。
 
 
 
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 

保存

« ピアノ・ソロは個性が露わになる | トップページ | 今月三度、北へ。臨時休業です。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 気分を変えて、ルーツ・ロック:

« ピアノ・ソロは個性が露わになる | トップページ | 今月三度、北へ。臨時休業です。 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2023年12月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31            

カテゴリー