気分を変えて、ルーツ・ロック
天気が悪い。もう4月の終わりなのに「なたね梅雨」って、どういうこと。しかも、ちょっと肌寒い。今週の土曜日から、GWっだていうのに、まさか、GWまで、こんな、ぐずついた天気が続くんじゃないだろうなあ。
このところ、聴くアルバム、聴くアルバム、ジャズ一本槍だったので、ちょっと気分転換したくなった。気分転換したくなったら、70年代ロックが一番。それも、大のお気に入りの「プログレ」か、「アメリカン・ルーツ・ロック」。今回は、「アメリカン・ルーツ・ロック」を選択。
ボブ・ディラン&ザ・バンドの「地下室(The Basement Tapes)」。1967年6月から10月にかけて、ボブ・ディランとザ・バンドは、ソーガティーズの一軒家の地下室に集まって、セッションを重ねた。ソーガティーズは、ウッドストックに隣接する地域。そのセッションの模様は、家庭用のテープ・レコーダーに収録されていった。その記録を正式に発売したのが、このアルバム。
このアルバムの演奏は、皆で、気軽に集まって気軽に演奏した、セッションの記録なので、正式なアルバム・レコーディングに比べると、当然、演奏の精度は低い。ラフである。それでも、それぞれの演奏内容は、結構、充実している。コクがあるというか、渋いというか、粋というか、商業ロックとは一線を引いた、玄人集団のロックである。
演奏される雰囲気は、どの曲も「アメリカン・ルーツ・ロック」。アメリカン・ルーツ・ミュージックをベースとした「ルーツ・ロック」。ラフな演奏で、録音も決して良い状態じゃないんだけれど、いいんだなあ、この雰囲気が。ディランの声は生理的に受け付けない、とか、こんなラフなセッション演奏なんて聴くに値しない、とか、こんな垂れ流しみたいな演奏のどこが良いんだ、とか、結構、厳しい評価をする人たちもいるにはいるんだが、僕は好きですね。好きなものは好き。理屈じゃ無い(笑)。
シンプルなリズム、シンプルなボーカル。シンプルな演奏に、アメリカン・ルーツ・ミュージックのエッセンスが乗っかって、そこはかとない郷愁を感じ、そこはかとない哀愁を感じ、それでいて、その影に、ゴツゴツとした荒々しさと雄々しさを感じ、決して大げさに立ち回らない、決して目立たない、でも、心に染みて、元気が出る。そんな「アメリカン・ルーツ・ロック」には、いつも癒され、いつも元気づけられる。
ジャズを聴き続けて、ちょっと一息。ちょっと気分転換。でも、どちらも「アメリカン・ルーツ・ミュージック」であることに変わりはない(笑)。
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