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2007年4月18日 (水曜日)

20年後に凄いと判った名盤

なんて寒い東京なんだ。今日は、4月18日だよね。春だよね。春たけなわの時期だよね。なんで最高気温が10度そこそこなのか。しかも、午後には雨も降ってきて、当然、「冷たい雨」。この感じって、2月〜3月上旬の気候。帰宅時なんて、寒いわ、雨が降っているわ、で実に機嫌が悪い。

その機嫌の悪さも、駅を降りてふと思った「焼き鳥食べたい」。焼き鳥で芋焼酎のお湯割りをいただいたら、今日なんて、きっと幸せなんだろうな〜、と思って家に帰り着いたら、なんと、今日の夕飯のおかずは「焼き鳥」だった。うひょ〜、嬉しい。寒くて冷たい雨でご機嫌斜めだったのが、一気に上機嫌に(笑)。

さて、「初心に返ってジャズ名盤を聴く」である。今日は「ジャズ・アット・マッセイ・ホール」(写真右)。チャーリー・パーカー(as)、ディジー・ガレスピー(tp)、バド・パウエル(p)、マックス・ローチ(ds)、チャーリー・ミンガス(b)、という、ビ・バップ時代のジャズ・ジャイアントが一堂に会した、一期一会のライブの記録。1953年5月15日カナダのトロントにあるマッセイ・ホールで行われたコンサートの録音盤。

ジャズの入門書やレコード会社の「ジャズ入門レコード40選」なんかでは、結構、顔を出す、ビ・バップ時代のライブ名盤。でも、僕は、ジャズ初心者の頃、このアルバムが大の苦手だった。まず、音が悪い。でも、古い録音は音が悪いのは当たり前、きっと聴き続けていると、良さが判るはずと我慢して聴き続けたなあ。

Jazz_at_massey_hall

我慢して聴き続けても、超絶技巧な様々な音が、ガンガン高速で渦巻いているという印象しかなくて、とにかく「ちょっとウルサイ」演奏という感想しか持てなかった。しかも、超絶技巧の高速演奏が中心の為、耳当たりの良い旋律に出会えず、とにかくウルサイばかりで、リラックスして最後まで聴けない時期が続いたなあ。

ジャズ初心者の頃って、ビ・バップ演奏の構成は判らないし、ビ・バップのアドリブの展開パターンも判らないし、ジャズの花形楽器トランペット、サックスのサウンドに慣れていないし、僕がジャズ初心者だった頃は、このアルバムについては完全に挫折した。「ソルト・ピーナッツ」という曲では、ガレスピーらの妙なかけ声だけが耳について最悪だった。

が、20年経って聴き直してみて、録音状態が悪いのは相変わらず悪いのだが、それでも、ガレスピー、パーカーの演奏は秀逸、飲んだくれのパウエルのピアノも健闘、ドラムのマックス・ローチは、キレずに堅実にビートを刻み、ベースのミンガスは、太く堅実なベースラインを弾き倒す。20年経って聴き直してみて、「これは凄い演奏ではないのか」と初めてそう思った。

しかも、オリジナル・テープの発見により、歴史的コンサートを可能な限り完全に近い状態で再現することに成功した、もう一つの「マッセイ・ホール」である「ジャズ・アット・マッセイ・ホール〜フロム・オリジナル・レコーディングス」(写真左)のリリースで、僕自身の中の「ジャズ・アット・マッセイ・ホール」の評価は、180度変わった。とにかく、音が良いのである。

この「ジャズ・アット・マッセイ・ホール〜フロム・オリジナル・レコーディングス」って、オリジナルの「ジャズ・アット・マッセイ・ホール」とは曲順などが違うが、オリジナル・テープから、歴史的コンサートの流れに極力忠実に再現された為、逆に、演奏の流れ、聴衆の盛り上がり具合など、自然で良い。

しかも、音がよいので、各演奏家、チャーリー・パーカー(as)、ディジー・ガレスピー(tp)、バド・パウエル(p)、マックス・ローチ(ds)、チャーリー・ミンガス(b)それぞれが、抜群な演奏を繰り広げていることが、心から楽しめる。

特に、ガレスピーは絶好調。パーカーも、楽器を忘れて(普通、演奏家が自分の楽器を忘れるか?)、借り物のプラスティック製のアルト・サックスでの急場しのぎの演奏の割には良くまとまっていて立派だ。パウエルは酒浸りだったので、そこそこの演奏に終始するが、このアルバムの評価を下げるような演奏ではない。この「ジャズ・アット・マッセイ・ホール〜フロム・オリジナル・レコーディングス」は、ビ・バップ時代の最高の部類に入るライブ演奏を僕たちに追体験させてくれます。

でも、僕の体験からすると、このアルバムって、ジャズ初心者の方にはお勧めしません。2〜3年、ジャズを聴き続けて、ジャズの演奏パターンの基本形を理解し、ジャズの花形楽器トランペット、サックスのサウンドに慣れてくれば、そして、アドリブというものの聴き所が分かって来た時が、このアルバムの「聴き時」だと思う。

20年経って、凄いと判る名盤もある。ジャズって、奥が深い音楽だなあ、ってつくづく思う。
 
 
 
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