フルートのジャズに酔いしれる
やっと一週間が終わった。今週は、途中、福岡出張があったり、風邪が回復せず体調がイマイチだったこともあって、しんどい一週間だった。明日は休み。ゆっくり休みたいところだが、そうもいかない。散髪も行きたいし、ちょっと行きたいところもあるし・・・。明日の日中は晴れるそうだから、明日、やりたいことは一気にやって、明後日は、天気が悪いらしいので、ゴロゴロしていようかと思っている。
さて、今日の通勤音楽は、ハービー・マンの「At the Village Gate」(写真左)と「Memphis Underground」(写真右)。ハービー・マンと言えば、フルート・ジャズの名演奏家の一人。フルートという楽器は、音色が甘く、音の強弱・濃淡がつけにくくて、演奏の幅とバリエーションが限定されてしまう傾向にあり、ジャズの世界では、あんまり、ソロ演奏に向かない楽器だと僕は思っている。
そのジャズの世界で、ソロ演奏にあんまり向かないフルートを専門に、数々の名演を残したフルート演奏家の一人がハービー・マン。フルートは、息をちょっと強く吹くことで、エモーショナルで、ファンキーな音色を出すことができる。この「エモーショナルで、ファンキーな」フルートの音色の特性を最大限に活かして、コテコテの「ファンキー・ジャズ」で勝負したのが、今日の通勤音楽だった、「At the Village Gate」と「Memphis Underground」の2枚。
「At the Village Gate」は、ライブ録音。ライブならではの楽しい演奏が魅力。コテコテのファンキー・ジャズのビートに乗って、ハービー・マンの抑制の効いた、非常にセンスの良い、ファンキーなフルートが活き活きとしていて、つい体でリズムをとってしまいます。演奏の中でも、客から声がかかったり、手拍子が鳴ったり、もうノリノリの世界です。
でも、ノリノリだからと言って、ウルサイ演奏ではありません。聴きやすくて俗っぽい。それに眉をひそめるジャズ・ファンの方もいらっしゃいますが、僕は、気軽に聴けて、気軽にのれる、このアルバムが好きです。「理屈抜きに楽しめる」というのは、このアルバムのことでしょう。
もう一枚の「Memphis Underground」はスタジオ録音。ライブと違って、1曲1曲、丁寧に良く練られて、演奏されています。ちょっと、不気味で、おどろおどろしいジャケットで損をしていますが、ここでも、コテコテのファンキー・ジャズをガンガンに展開しています。アレンジ等も含めて、なかなか趣味の良い、リラックスした演奏が、なかなか良い雰囲気。
エレキ・ギターも入って(ソニー・シャーロック&ラリー・コリエルというジャズ・ロックを代表するギタリストをフィーチャーしています)、色彩豊かな、ファンキー・ジャズになっていて、聴いていて、とても楽しいです。録音当時、流行っていた、サイケデリック・ロックや当時のR&B(いわゆるモータウン・ミュージック)のフレーズやリズムが、あちらこちらに顔を出して、時に、ちょっと古い感じがしないでもないですが、それはそれで楽しめるかな、と思います。結構、格好いいですよ。自然と体が動きます。ソウルな感じが「たまりません」。
こんな聴きやすい、俗っぽい、ファンキーな雰囲気満載な演奏、「これもジャズ」。大衆向け、迎合スタンス丸出しだって、いいじゃないか。今日聴いたハービー・マンの2枚は、演奏水準も高いし、選曲もなかなか考えた選曲してるしね。「気軽に、リラックスして、楽しく聴けるジャズ」の存在も大切だと、ハービー・マンのアルバムを聴いていて、改めて思った。
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