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2007年3月30日 (金曜日)

やっぱり「サキコロ」は超名盤

春である。卒業のシーズンでもあり、進級のシーズンでもあり、入学のシーズンでもある。今までの生活にけじめをつけ、新たな環境に向かってスタートを切るシーズンである。僕は、この季節になると、「初心忘れるべからず」という言葉を思い出す。

最近、ジャズの紹介本にあまり出ていない「隠れ優れ盤」を、このブログでご紹介していて、この「初心忘れるべからず」という言葉をふと思い出した。そう言えば、最近、ジャズの定盤、名盤、入門盤の類から、ちょっと御無沙汰であることに気がついた。そうだよな、「初心忘れるべからず」。ちょっと、こらからしばらく、ジャズの定盤、名盤、入門盤の類を聴きかえしてみようと思う。

さて、今日、会社の往き帰りで聴いていたジャズの大名盤は、ソニー・ロリンズの「サキソフォン・コロッサス」。略して「サキコロ」。泣く子も黙る、ジャズ盤の紹介本には必ずと言ってもいいほど取り上げられる「超名盤」である。

Sonny_sc

カリプソ調の「セント・トーマス」から始まる。楽しい明るい曲が魅力的。この頃、既に「アドリブ命」だったロリンズ。出だしのアドリブは、タイミングをはかってか、アドリブのイメージが湧くのを待っているのか、ちょっと出だしで「ウロウロ」するが、アドリブのフレーズが湧き出してからは、次々出る出る、唯一無二、二度と出ないであろう珠玉のアドリブ・フレーズの数々。

続く「ユー・ドント・ノウ・ホワット・ラヴ・イズ(あなたは愛について知らない)」は、ジャズ・ボーカルの超定番。歌モノに強いロリンズ。歌う様に、切々と豪快にフレーズを紡いでいく。いや〜、やっぱり、ロリンズは歌モノに強い。そして、バラードに強い。甘きに流されない、硬派なバラード。ロリンズの面目躍如である。

続く「ストロード・ロード」は、シャープなロリンズ・オリジナル。さすがオリジナルだけあって、切れ味の良い、スピード感のある、誰にも真似できないアドリブが押し寄せる。この演奏に、ロリンズの硬派なジャズ心をビンビンに感じる。これぞジャズ。

そして、超有名な「モリタート」。別名「マック・ザ・ナイフ」。これも歌モノ。しかも、ゆったりとしたテンポ、ほのぼのとしたテーマ。悠々、朗々とロリンズは吹き進めていく。威風堂々。テナー・サックスの王道を行くアドリブの洪水。ロリンズは、優れたテクニックもさることながら、アドリブの歌心が最高。「テクニックがあっても、歌心がなければね」、そんなロリンズの想いが溢れている。

ラストは「ブルー・セブン」。唐突に始まり、唐突に終わる。これは難解な曲。初心者のうちは避けても良い。この演奏を性急に判ろうとするとジャズが嫌いになる。でも、メンバーそれぞれが、技術の粋を尽くして、お互いのアドリブの上にアドリブを積み上げていく。モダン・ジャズを感じる曲。最初は取っつきにくい曲だが、長年の間、聴き続ければ、徐々にその良さが判ってくる、不思議な曲。

やっぱり、この「サキソフォン・コロッサス」って大名盤。サイドメンの好演もさることながら、このアルバムは、ロリンズのアドリブの神髄を、心ゆくまで楽しむべきアルバムだろう。
 
 
 
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コメント

お恥ずかしい話ですが、ジャズの入門本に勧められるまま
最初に買ったジャズ・CDがこれでした(^^;)
ストロード・ロードとセント・トーマスが好きです♪

yurikoさん、ど〜も。松和のマスターです。
 
僕が最初に買ったジャズLPは、MJQの「ジャンゴ」でしたが、
2枚目に買ったアルバムがこの「サキソフォン・コロッサス」。

昔、FMレコパルというFM番組表がメインの音楽雑誌があった
のですが、その中で、「レコパル・ライブコミック」という
ミュージシャンを題材にした漫画があったんですが、この中で、
石ノ森章太郎が書いた、ソニー・ロリンズの「雲隠れして、
ウイリアムバーグ橋の上でサックスの練習をしていたという
エピソード」が印象的で迷わず「サキソフォン・コロッサス」
を購入した思い出があります。

まあ、名盤との出会いって、意外と他愛もないもんです(笑)。
 
 

>>FMレコパル
なつかしいです。友人達が結構買ってました。

>石ノ森章太郎が書いた

「橋」のエピソードを(我が愛しの)石ノ森章太郎が漫画にしてたんですか。
凄い・・・(T T)。

僕が高校時代のFMレコパルって、このライブ・コミックが凄くて、
石ノ森章太郎をはじめ、さいとう・たかお、松本零士、ジョージ秋山、
長谷川法世、などなど、今から思えば、キラ星のごとき、漫画家の数々。

特に、石ノ森章太郎は、ジャズ関連のコミック専門に近かったです。
ロリンズ、マイルス、モンク、パーカー等々、どれも格好良かった。
何度も繰り返し読み返した思い出が蘇ります。

こんにちわ。^^
こちらのマスターのブログを拝見しながらおおいに共感しております。^^v

私の「自分の棺おけに入れていきたい」?(~o~)1枚がサキコロです。(笑)

近年サムシンエルスやモーニンなどの録音の別テイク入りのCDが発売されますが、私の知る限りサキコロの別テイク入りのCD(あるいは未発表失敗テイクなど)がでてこないことも不思議といえば不思議ですね。

昔某ジャズ誌で「バイオリズムからみたサキコロ分析」という記事がありました。録音当日のロリンズほかメンバー全員のバイオリズムを調べた興味深い記事でした。

録音当日のロリンズのバイオリズムはなんと、知性・感情・体調が「ゼロに交わる特異日」だそうで、ほかのメンバーもいずれかのリズムが「ゼロに交錯する日」であった、というものでした。

昔は生命保険会社などもサービスでバイオリズムを作ってくれました。私も興味本位でカシオの「バイオリズムカリキュレーター」などという計算機を買いました。(笑)

これを使い生年月日を入力するとバイオリズム以外にも個人のバイオリズムの「ズレ」による「相性率」がパーセントで表示されました。(笑)

そこでビルエバンスとスコットラファロの「相性率」を計算するとなんと、「ゼロ」と出ました。(笑) 後年専門誌でビルはスコットを「金のことばかりいういやな奴だった」と語っていたのをみて納得しました。(爆)^^

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