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2007年3月17日 (土曜日)

70年代の日本のフュージョン

今朝は寒い。今日は流石に、関東地方のそこかしこで、雪がちらついたとか。ここ千葉県北西部地方は、ドンヨリ曇り空で、外の風景は寒々としている。でも、お昼過ぎから、晴れ間が出てきて、すっかり日差し眩しい良い天気に。日が照り始めると、気温も少し上がって、まだ、ちょっと寒いかなって感じだけど、ちょっとした散歩日和に。

今日は土曜日。休みである。寝室に設置したステレオの存在は、なかなかのもので、目が覚めてから、焦って起きることもないので、iPodを持ってきて接続。ジャズを聴きながら、寝床の中で、ゆったりした気分で読書など。うんうん、苦労して設置しただけに、すこぶる調子が良い。まあ、CDがそのまま聴けないのは、問題だけどね。

今日、朝寝を継続しながら、寝床の中で聴いたのが、渡辺貞夫の「渡辺貞夫リサイタル」(下の写真左)。昨日からの影響なんだけど、2日連続で「ナベサダ」さんの登場。1976年の録音で、昭和51年度文化庁芸術祭大賞受賞の優れもの。アフリカンの雰囲気漂う独自のジャズを、おおらかに演奏している。これは、完全にフュージョン。特に僕の好きな、ワールド・ミュージックとジャズとの融合系のフュージョンですね。

Nabesada_recital

が、演奏の質、テクニックについては、1976年当時、日本人メンバーだけでは、まだまだ米国には追いつけない、いろいろ課題の多い演奏ですよね〜。改めて、パーソネルをご紹介すると、渡辺 貞夫(as、fl、sn)、峰 厚介(ts、ss)、福村 博(tb)、本田 竹廣(p)、渡辺 香津美(g)、岡田 勉(b)、守 新治(ds)、富樫 雅彦(per)、岡沢 章(el-b)。ALL日本人のメンバー構成である。

管楽器とピアノ、ギターは、今から思えば、当時、最高のミュージシャンを揃えてはいるが、やはり、ドラムとベースのリズムセクションが弱い。よって、当時の演奏を聴き返してみると、リサイタルという特殊な環境で、日頃無い緊張を強いられたせいもあるのだろうが、グルーブ感というか、リズムのノリが「いまいち」で、演奏全体のスピード感が足らない感じがする。そうなると、管楽器とかピアノのソロは「ノリ」が悪くなるのは必定で、主役のナベサダさんと、ピアノの本田さんは、流石に、良いソロを展開しているが、他はちょっとズッコケ気味。

アルバム全体として、ライブ・アルバムとしては、熱気・グルーブ感・疾走感というレベルで、不満が残るアルバムです。個々の演奏は、実に真面目・誠実で一生懸命やっているのが伝わってくるのですが、徹頭徹尾、「ノリ」が悪いのが残念です。

でも、この演奏が、70年代の日本のフュージョンの最高峰の演奏のひとつだったんです。僕も当時は、このアルバムの演奏を聴いて「スゴイ」と思いましたし、日本人のジャズもなかなかのレベルに来たな、なんて思ったりもしました。

しかし、このアルバム、それぞれの曲が「美しくて楽しい」。「曲の出来」という観点から言うと、理屈抜きに、聴いていて楽しい作品です。「カルフォルニア・シャワー」以前のアルバムですが、既に、こんな美しくて楽しい曲を演奏していたなんて、素晴らしいですね。1970年代前半の、ナベサダさんのアルバムを全て、復刻再発していただきたいものだ。

70年代のフュージョンの演奏テクニックと演奏の質。まだまだ発展途上だったとはいえ、当時の真面目で真摯な演奏には、実に好感が持てる。70年代の日本のフュージョンも捨てたもんじゃない。客観的に、当時のライブ・アルバムを聴いて、改めて、そう思った。
 
 
 
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