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2007年2月16日 (金曜日)

乾いた爽やかなハード・バップ

昨日今日と風がちょっと冷たいが、それでも最高気温は12度。この冬は、雪が降る前に「春一番」という史上初の現象。まあ、僕は、寒いのが大嫌いなので、このまま春になっていただいて、何ら問題は無いんですが・・・。

19時頃、会社からの帰り道、最寄りの駅で降りて、少し歩いて、南の空を見上げれば、オリオン座が南中してそびえ立っている。そして、夜半には、東の空を見上げると、春の星座、しし座やうしかい座が、東の地平線から滑り出ている。星空も着実に季節を進めつつあることを実感。

先週の3連休に大阪へ帰ったこともあって、このバーチャル音楽喫茶『松和』の話題も、70年代jポップが中心だったので、ジャズ・ファンの方々は「ジャズはどこへいった、ジャズは」とお思いでしょう。ということで、今日の話題は、久し振りにジャズ。
 

Hampton_haws_for_real

 
今日の通勤音楽は、久し振りのジャズ。Hampton Haws(ハンプトン・ホーズ)の『For Real』。パーソネルは、HAROLD LAND (ts) HAMPTON HAWES (p) SCOTT LA FARO (b) FRANK BUTLER (ds)のカルテット構成。なんといっても、ビル・エバンス・トリオの伝説のベーシスト、SCOTT LA FARO(スコット・ラファロ)の参加が目玉。

1曲目の「HIP」を聴くと、このカルテットの雰囲気が判る。西海岸独特の、カラッと乾いた、爽やかなハード・バップ。東海岸の様に、翳りを帯びて、ファンキーになったり、ブルージーになったり、ウエットになったりしない。西海岸ジャズ特有の「影のない」ジャズ。明るく爽やかな「健康的な」ジャズ。

リーダーのハンプトン・ホーズのピアノは、ハード・バップというよりは、ビ・バップに近い。スピード感溢れる、瞬間芸的な閃きのソロは、ビ・バップそのもの。そして、ホーズの乾いた爽やかなピアノには、ハロルド・ランドのテナーが良く似合う。バックでは、スコット・ラファロがベースをブンブンいわせて、内容は典型的な「ハード・バップ」。

何も、翳りを帯びて、ファンキーで、ブルージーで、ウエットなハード・バップだけが、ハード・バップではない。西海岸には西海岸ならではのジャズがある。その典型的な一例が、ハンプトン・ホーズの「For Real」。

西海岸独特の、カラッと乾いた、爽やかなハード・バップ演奏でかためた「For Real」。春はもうすぐそこまで、という今の季節にぴったりである。
 
 
 
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