好きなモノは好きだからなあ・・・
冷静に振り返ってみて、通勤時間、ドア・トゥ・デスクで、片道1時間15分というのは、結構、長いよな。往復で、2時間30分。東京の通勤電車はかなり混んでいて、僕が乗る駅からは、本を読める状態ではない。iPodで音楽を聴いているからいいものの、何にもしなかったら、こんな無駄な時間は無い。しかし、毎日毎日、よく通ってるよな。
感慨にふけっていても仕方が無い。閑話休題。最近、久し振りにプログレのCDを手に入れた。リック・ウェイクマンの「ライヴ・アット・ザ BBC」。リック・ウェイクマンと言えば、プログレ・バンド「イエス」の2代目キーボード奏者として名を挙げた。イエスの名作『こわれもの』と『危機』でキーボードを担当。この2作が音楽的にも商業的にも成功し、ソロ・アルバム『ヘンリー八世の六人の妻』もヒット。70年代の日本のプログレ・シーンでは、EL&Pのキース・エマーソンと人気を二分した。
今回手に入れた「ライヴ・アット・ザ BBC」は、リック・ウェイクマンがソロ活動に専念するためにイエスを脱退、名作『アーサー王と円卓の騎士たち』に代表される三部作を発表し大成功を収めた絶頂期にBBCで収録された音源。ディスク1は『イン・コンサート』から76年6月17日、ハマースミス・オデオンでのライヴ。ディスク2は76年4月に収録された『OGWT』から当時オン・エアで放映されなかった演奏も含むスタジオ・ライヴを完全収録。
僕は何故か、高校時代から、リック・ウェイクマンがお気に入りで、周りのプログレ小僧達は、皆、キース・エマーソンがお気に入り。よく彼らから「リック・ウェイクマンのどこがええねん」と言われたんだが、好きなモノは好きだからなあ。エマーソンのキーボードは、ノリの良いロックやジャズが感じられるのに対し、ウェイクマンのキーボードは、クラシックの素養が感じられる。僕は、このクラシックの雰囲気が香しい、ウェイクマンのキーボードが好きなのだ。
出会いからして衝撃的だったからな。始めて、ウェイクマンを聴いたのは、イエスの『こわれもの』。このアルバムでのウェイクマンのキーボードを聴いて、衝撃を受けた。自分もピアノが弾けるので判るのだが、運指の速いアクロバット感覚のプレイは、超絶技巧。当時、人気ナンバーワンのエマーソンのキーボードに十分対抗できるものだった。そうそう『ヘンリー八世の六人の妻』も良かったなあ。
ふっふっふっ。この「ライヴ・アット・ザ BBC」は、70年代のウェイクマンの「一番美味しい部分」である、『ヘンリー八世の六人の妻』『地底探検』『アーサー王と円卓の騎士たち』のアルバムからの選曲なので、僕は満足。当時のライブ音源なので、アルバムに比べると演奏が荒いのだが、気にしない。当時のプログレの雰囲気にドップリと浸かれる。そして、ウェイクマンの手癖にニンマリし、超絶技巧の演奏に歓声を上げる。至福の一時である。
そういえば、高校時代、外国人ミュージシャンの来日公演を、生まれて初めて観に行ったミュージシャンが、何を隠そう、この「リック・ウェイクマン」だったのだ。
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