« 懐かしの「これもジャズ」・その1 | トップページ | 暖かな一日でしたね〜 »

2007年1月26日 (金曜日)

懐かしの「これもジャズ」・その2

今日は、信号機トラブルで、快速のダイヤが大幅に乱れて、仕方が無いので各駅停車に乗ったら、これが凄い混雑で、会社に着いた時には、もうグッタリ。結構、各駅停車も遅延したんだが、それでも遅刻しない僕はエライ。長年社会人をやっていると、遅刻しない「備え」っていうものがあって、ちょっとしたトラブルなら、遅刻することはほとんど無い。

そんな大混雑の電車の中、そんな中での今朝の通勤音楽は、Allan Holdsworthの「Velvet Darkness」。1976年の作品である。このアルバムがリリースされた前年、ホールズワースはTony Williams(ds)の「Lifetime」(バンド名です)に参加して、その名を挙げた。

このアルバム、CTIレーベルからのリリースで、CTIレーベルとは、ジャズの名門レーベルであるVerveで仕事をしていた敏腕プロデューサーCreed Taylorが興したレーベル。70年代に流行ったクロスオーバー/フュージョン的な音作りを特徴としていた。当時停滞気味であったジャズに新しいスタイルを提供し、商業的にも成功したレーベルである。

このアルバムでの参加メンバーは、ロック〜ジャズ系の超一流セッションマンでウェザーリポートにも在籍したAlphonso Johnson(el-b)、The Mahavishnu Orchestra やJeff Beck『Wired』での驚異的なドラミングを聴かせ、現在ではシンガーやプロデューサーとして活躍するNarada Michael Walden(dr),Tony Williams LifetimeのメンバーであるAlan Pasqua(key)、そしてホールズワースである。
 

Allan_holdsworth

 
ホールズワースはといえば、超絶技巧のギターで、その名を馳せた、とにかく凄いテクニックで弾きまくる「ギター職人」である。その「ギター職人」に、バックが当時、フュージョン界での「そうそうたるメンバー」である。このアルバムは、そのホールズワースの初リーダー・アルバムである。

面白いことに、ホールズワースは、このアルバムについて「失敗だった、気に入っていない」などということをインタビューで答えている。なんだか「セッションのつもりで録音したら発売された」ということらしい。確かに「練られたアルバム」という印象は無い。限られた時間内での「一発録り」的雰囲気がプンプンする演奏である。でも、この雰囲気が「なかなか良いんだな」。

とにかく、才能のあるミュージシャンの作るアルバムは凄い。そんな、劣悪な録音環境にもめげず、これほどのクォリティの作品を作り上げるんだから、凄いとしか言いようがない。確かに、「やっつけ仕事」っぽい感じなのだが、冒頭の「Good Clean Filth」、ディストーション・ギターのヘヴィーなテーマから始まる曲で、この歪んだハードなギターの音を聴くだけで、ゾクゾクする。格好いい、その一言。

ディストーションの効いた、歪んだギターのヘヴィーな音だからといって、ロックとは一線を画している。バックのリズムが違うのだ。そして、ホールズワースのギター・ソロの「ノリ」も、ロックのそれとは明らかに違う。ホールズワースは、ロック・ギタリストでは無く、フュージョン・ギタリストであり、ジャズ・ギタリストであると、僕は思う。

確かに、ホールズワースのリーダー・アルバムには、この「Velvet Darkness」より優れたものは多々あるだろう。でも、このアルバムの持つ「初々しさ」と「シンプルさ」が僕は好きだ。初ソロアルバム用として特別に(プロデューサからの依頼で)用意された、アコースティク・ギターをフューチャーした、ちょっと短めの曲もあったりするが、これはこれで、ホールズワースの歌心が感じられて、ちょっと素敵な小品となっている。

ミュージシャンの意に合わない、劣悪な録音環境でのアルバムが、内容が悪いとは限らない。ミュージシャンの気に入らないアルバムが、内容が悪いとは限らない。これが、ジャズ/フュージョンの面白いところで、このアルバムは、その「良き一例」である。

当時は、「なんでもあり」の「融合(フュージョン)」の時代。今の耳で聴いても、これって「ジャズだよね」。時は1976年、今となっては懐かしの時代。でも「これもジャズ」「これもフュージョン」。良いモノは良い。



★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください。
 

« 懐かしの「これもジャズ」・その1 | トップページ | 暖かな一日でしたね〜 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 懐かしの「これもジャズ」・その2:

« 懐かしの「これもジャズ」・その1 | トップページ | 暖かな一日でしたね〜 »

リンク

  • まだまだロックキッズ(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のロック」盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代ロックの記事を修正加筆して集約していきます。
  • 松和の「青春のかけら達」(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    この「松和・別館」では、懐かしの「1970年代のJポップ」、いわゆるニューミュージック・フォーク盤の感想や思い出を率直に語ります。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、70年代Jポップの記事を修正加筆して集約していきます。           
  • AORの風に吹かれて(バーチャル音楽喫茶『松和』別館)
    AORとは、Adult-Oriented Rockの略語。一言でいうと「大人向けのロック」。ロックがポップスやジャズ、ファンクなどさまざまな音楽と融合し、大人の鑑賞にも堪えうるクオリティの高いロックがAOR。これまでの、ジャズ喫茶『松和』マスターのひとりごと・ブログの中で不定期に掲載した、AORの記事を修正加筆して集約していきます。  
2022年11月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

カテゴリー