柔らかく優しいアルトの調べ
このところ、仕事で資料を作ることが多くて、ついに昨日、右手の腱鞘炎が再発した。もともと、若い頃からの職業病なので仕方がないのだが、とにかく痛い。何をしても痛い。マウスとキーボードが良くないんだが、これらが無いとPCで資料が作れん。昨晩から湿布して冷やしてるんだが、まだ、なんだか怠くて、鈍痛があって、機嫌が悪い。この腱鞘炎独特の痛さって、なんだか「イライラ」してくるんだよな〜。
朝から腱鞘炎で「イライラ」した感じなので、今日の通勤音楽はやはりこの「イライラ」を和らげてくれる、「癒し」の音楽が良い。しかも、やっぱり、こんな時は純ジャズだ。
「癒し」の純ジャズか〜、と思いを巡らす。「癒し〜」「優しい音〜」なんて考えて、ふと「ポール・デスモンドのアルト・サックス」が頭の中をよぎる。おお、ポール・デスモンドか。あの柔らかく優しいアルトの調べ、「癒し」のアルト。それならば、デイブ・ブルーベックとのコンビのアルバムが良い。といって、かの変則拍子の「テイク・ファイブ」は「ベタ」。ここは「硬派」な純ジャズが良い。
ということで選んだのが「ブルーベック〜デズモンド」。デスモンドを含めたブルーベック・クァルテットの初期の頃のアルバムである。後のコロンビア時代のような変拍子はまだ無くて、朗々とした、柔らかく、優しいデスモンドのアルトが冴え渡り、対照的にクラシカルな、スクエアな、パキパキした、判りやすいブルーベックのピアノがしっかりとバッキングする。
この「パキパキ・ピアノのブルーベック」と「柔らかく優しいデスモンドのアルト」との対照が良いんだよな。マイルスに対するコルトレーンのように、デスモンドに対するブルーベック。軟と硬、静と動、優しさと強さ、この対比が、お互いの音を引き立てて、聴き応え十分。しかも、まだ、ハード・バップの入口の時代の録音で、1曲毎の収録時間も3〜4分程度と短いんだけど、このクァルテット、当時の最先端のグループ・サウンズを奏でていて、同時代のマイルス・グループと比較しても遜色のない出来で立派だ。
いや〜、癒された、癒された。朝から「ブルーベック〜デズモンド」って、なんか凄い選択やなあ、なんて思ってたんだけど、どうしてどうして、なかなか良いもんですよ。「パキパキ・ピアノのブルーベック」と「柔らかく優しいデスモンドのアルト」は、朝日を浴びながら聴くのが、なかなか似合っているのかもしれない。
★ コメント&TBは、全て「松和のマスター」が読んでから公開される仕組みです。表示されるまで少し時間がかかります(本業との兼ね合いで半日〜1日かかる時もあります・・・ごめんなさい)。公開されたくないご意見、ご感想はその旨を添えて送信してください
« ところがどっこい素晴らしい | トップページ | 初めて買ったフュージョンLP »
腱鞘炎・・・あの痛みは忘れられません!! 娘が生まれてしばらくして、抱っことおしめ替えでまず右手が腱鞘炎。泣くほど痛い注射で無理やり治し、しばらくしたら左手が・・・これも痛い注射で治しました。以来、ミスドのおねいさんをしていたときに一度なりましたが、その時はたいしたことなくて、注射はナシで治りました。
マスターはシップとかしながら、騙し騙し治していかれるのでしょうか・・・あの注射は3日後には完治しますが、してくれる医者が少なく、おまけに完治するまでの数日は何も出来ないくらい痛いので、お勧めできません。早く治るといいね!!
投稿: ひとみちゃんぅぅぅ | 2006年12月 6日 (水曜日) 23時36分
ひとみちゃん、お久しぶりです。
腱鞘炎。これ、僕にとっては職業病。もう15年位、慢性状態になっていて、
普段は、なんとなく違和感のある感じで、特に秋から冬にかけて悪化すると、
あのイライラする痛み、ぎゅっと強くむりやり絞られるような得も言われぬ
痛みに襲われて、機嫌がすこぶる悪くなります(笑)。
まあ、昔はキーボード中心の仕事で、今はマウスが加わって、よけいに
始末が悪いんだよな。マウスって、腱鞘炎には良くないんですよね。
でも、今、使っているマウスが実に反応が良く、スイスイと書けるので、
これが良くなかったんでしょうね。今回は、かなり重度の腱鞘炎の再発です。
酷い時は、右手を切り落としたくなります(苦笑)。
まあ、人の何倍ものスピードで、キーボードとマウスを使いこなすので、
今の会社では「マウスとキーボードの魔術師」と呼ばれてます(^_^;)。
投稿: 松和のマスター | 2006年12月 7日 (木曜日) 21時02分
お大事に~~(T T)。
腱鞘炎や関節痛は、痛みのせいで、生命力をそぎ落とされるようなだるさを覚えますよね~。うううう。本当にお大事に。
デスモンドの演奏、私も体調不良の時は必ずデスモンドです。他のジャズを体が受け付けないときもデスモンドの音だけは気持ちよく聴けます。
投稿: yuriko | 2006年12月 7日 (木曜日) 21時50分
yurikoさん、お気遣いありがとう。
腱鞘炎はもう慢性なんで諦めてます。ただ、今回は右手の甲が痺れるのには
まいりました。右手が握れない状態は実に困ります。マウスが握れないと
仕事にならん。会社でメールも見られない(T_T)。
閑話休題。デスモンドは癒しのアルトですよね。確かに、熱を出して寝込んだ
時など、ちょっと気分が良くなると、寝ながらCDを聴くのですが、デスモンドが
結構、トレイにのることが多いですね〜。昔昔、ブラスバンドでアルトサックスを
吹いていたのですが、どう吹いたら、あんなに優しい柔らかな音がでるのか、
未だに不思議です。
投稿: 松和のマスター | 2006年12月 7日 (木曜日) 22時32分