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2006年12月26日 (火曜日)

僕をジャズに導いた名盤・その3

大荒れの天候である。これはもう台風である。横なぐりの強い雨と風。会社からの帰りは、台風の土砂降りの中での帰宅である。しかし、なんだか暖かい。明日は、最高気温が20度くらいまで上がるとか。これもエルニーニョの影響か。今も外は強い風と土砂降りの雨である。翌朝は雨は上がるだろうか。

さて、クリスマス・イブ、クリスマスをはさんで、「僕をジャズに導いた名盤」シリーズ、その3回目である。友達に紹介された2枚のアルバムだけで、ここまでジャズにのめり込むとは考えにくい(でしょ〜)。もっとインパクトのある出来事がいくつかあった。

Portrait_in_jazz_1ジャズを紹介してくれた大学の同級生は、後で判ったのだが、友人と呼ぶには、あまりに酷い人格をしていた。友人として付き合い始めて半年で、その彼の「化けの皮」がはげた。人として考えられない仕打ちを受けた。当然、絶交である。でも、ジャズは聴き続けた。ジャズの専門雑誌「スイング・ジャーナル」も毎月買って読んだ。当時は、数も少なく、高価だったジャズ入門書も何冊か購入し、何度も読んだ。


そして、5月19日のブログでご紹介した、大学近くの「僕だけの秘密の喫茶店」に出会う。そのブログの一節を再掲すると、

「大学の小径を抜けて、細い路地のような坂道を、川に向かって降りていく。坂の途中に、真っ白な壁の洋館が建っており、その白壁の向こうには、青々とした芝生の庭があって、その一角、趣のある古木の扉の向こうに、その喫茶店はあった。その中は、古い木調の雰囲気に囲まれた、15人程度しか座れないコンパクトなスペースで、オシャレな観葉植物があしらわれたその雰囲気は、学生街の雰囲気ではなかった。シックな大人の雰囲気だった。この喫茶店は、粗雑な友人達とは決して訪れない、僕だけの秘密の喫茶店だった」。

この喫茶店は、BGMとして、ジャズとフュージョンをかけていた。大学2年生の春、ジャズを聴き始めて10ヶ月。ここで初めて、ビル・エバンスに出会った。あの名盤中の名盤「Portrait in Jazz」(写真)である。印象派のようなリリカルなピアノの音色、それでいて力強いタッチ。ベースとドラムとがピアノと対等に向き合うようなインタープレイ。「凄い」と思った。このアルバムは何だ、と思った。店のカウンターの向こう、ステレオの横に立て掛けてあるジャケットを探した。

「ビル・エバンスの『ポートレイト・イン・ジャズ』よ、これは」、とオーナーの声がした。オーナーは、なんで、こんな所で、こんな女性が、喫茶店をお守りしているかが不思議なほど、とても品の良い、美しい、物静かな妙齢の女性だった。「これが、ビル・エバンスか」、しばし時を忘れて、このアルバムに聴き入った。これは、もう「芸術音楽」で、ジャズの神髄を初めて体感した感じがした。あの時の感動は今でも忘れない。

それから、「僕だけの秘密の喫茶店」を訪れる度に、そのオーナーは、彼女は、少し微笑みながら、ビル・エバンスを何も言わずにかけてくれた。「ワルツ・フォー・デビー」「エクスプロレイションズ」「インタープレイ」「サンデイ・アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード」等々、ビル・エバンスの代表的な作品は、この「僕だけの秘密の喫茶店」で勉強させてもらった。

僕が、ここまでジャズにのめり込む「きっかけ」には、あの「僕だけの秘密の喫茶店」でのジャズ体験、フュージョン体験がある。今から思えば不思議な出会いなのだが、今でも時々、あの隠れ家の様な「僕だけの秘密の喫茶店」を思い出す。あのオーナーは今、何をしているのだろうか。
 
 
 
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