初めて買ったマイルスって・・・
マイルスの紙ジャケ再発は、実に楽しみで、既に大量に予約発注をしてしまった。まあ、大量とはいえ、小遣いの範囲なので、かわいいもんだ。マイルスは、どのアルバムも良い。マイルスは、ジャズ・ミュージシャンの中で、一番好きなミュージシャンで、マイルスのアルバムは、全部、欲しい。
でも、大学時代、ジャズを聴き始めたとき、マイルスはさっぱり判らなかった。でも、マイルスって「ジャズの帝王」と呼ばれていることは知っていたので、とにかく、アルバムを買っては聴き、買っては聴き、それでも、最初はなんだか判らなくて、それでも、そんな恥ずかしいこと人に言えなくて、「マイルスってええの?」って訊かれたら、「やっぱ、凄いね」なんてドキドキしながら、答えてた。
そういえば、一番最初に買ったマイルスのアルバムって何だったんだろう、と考えた。う〜ん、あれは、大学2年生の頃ではなかったか。子供の頃、クラシック・ピアノを習っていて、手が小さいのでクラシック・ピアノに限界を感じ始めた頃、ピアノの先生(美しくて若い憧れの女先生でしたね〜)に「あなたはリズム感が良いから、やってみる?」と言われてジャズ・ピアノをちょっとだけど習っていた。
そういうこともあって、ジャズを聴き始めた頃は、ジャズ・ピアノのアルバムばっかり集めていたのだが、当時、定期購読を始めていた「スイング・ジャーナル」に、スインング・ジャーナル選定ゴールド・ディスクに選定された、マイルスの「サークル・イン・ラウンド」という、日本で企画された未発表オムニバス・アルバムが掲載されていた。そうそう79年の事である。
スイング・ジャーナル選定ゴールド・ディスクだし、評を読むと「アコースティック・マイルスから、エレクトリック・マイルスに至るまで、広範囲な時代から選ばれた未発表曲集で、大変貴重なもの」とあるので、単純に、アコースティック・マイルスとエレクトリック・マイルスの両方が聴けると思って買ったら、これが「なにがなんだか良く判らず、なにが良いのかサッパリ判らん」ものだった。
そりゃ〜そうで、今から思えば、未発表曲集なんて、絶対に初心者が買うものでは無い。正式なアルバムに採用されなかった演奏ですよ、未発表曲って。マニアからすれば「こんな演奏もあったんだ〜」「こんな別テイクもあったんだ〜」で終わるのだが、初心者からすれば、いわゆる「ボツ」になった演奏なんだから、何が良いか、さっぱり判らないはずだ。まあ、たまには、未発表曲で、アルバムに採用された演奏よりも優れたものもあるが、まあ、初心者の方々は避けて通った方が賢明ですね。
しかし、今聴いても、この「サークル・イン・ラウンド」は、マイルス・ファンの僕でも、なかなか手のかかるアルバムであることは事実。こんなアルバムを最初に買って、良くここまでの「マイルス者」になったもんだと、感心する次第です(笑)。
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