マイルスの紙ジャケ・第1弾
今日、会社の帰り道、最寄りの駅で降りて、家に向かう途中、シャドー・ボクシングの格好をして歩いている、体格の良い、ちょっとヤクザ風な若い男の子が前を歩いていた。鬱陶しい奴やな、と思っていたら、途中の公園にさしかかった時、公園に住み着いている猫が、公園の土手で涼んでいた。そのヤクザ風な若い男の子は、その猫に近づいていった。
「おいおい、猫を殴る気か?」と後ろ姿を見て身構えた。最近、猫や犬に暴行を働く輩が多いと聞く。もし、猫を殴ったら、こちらは残念ながら、見て見ぬふりを出来ない性格、勇気を持って注意しなければ、と思って、意を決したら、その男の子は優しく猫を撫でだした。う〜ん、よかったなあ。いや〜、つくづく人は見かけだけでは判断してはいけないな、と改めて思った。なんだか、ほのぼのとした。
帰り道、ちょっと、ほのぼのとした気持ちで帰り着いたら、タワー・レコードからCDが届いていた。おお、マイルス生誕80周年、人気アルバムの紙ジャケットの第1弾の発売日だった。う〜ん、嬉しいぞ。今回は、マイルスの、初代黄金のカルテット時代から、ギル・エバンスとのコラボレーション、そして、ハード・バップから、モードへのチャレンジの時代辺りまでの、人気アルバムの紙ジャケ再発である。
いやいや、今回は、プラスティック盤で持っていたアルバムも全て、紙ジャケで再購入した。現物を見て、やっぱり、紙ジャケはええなあ。LPの忠実な縮小盤って感じで、古き良きLP時代のテイストを思い出して、それはもう懐かしさで一杯。しかも、最新のリマスターに加えて、今回は、銀蒸着のCDときた。心から手に入れてよかったなあ、と思う瞬間である。
特に、「マイルス・アヘッド」「スケッチ・オブ・スペイン」「ポギーとベス」という、ギル・エバンスとのコラボレーションのアルバムは、暫く、聴いていなかったので、今回は、聴き直す良いチャンスである。ギルとのコラボレーションは、ギルの繊細かつ大胆なアレンジが大好きで、さらに加えて、ちょっとクラシック的な西洋音楽のテイストがたまらない。そして、なんと言っても、ギルのアレンジをバックに、マイルスのトランペットの素晴らしいこと、素晴らしいこと。上に挙げた3枚は大のお気に入りである。ギルのアレンジと言えば「ラウンド・アバウト・ミッドナイト」やね。これも、ジャズ史上における名演中の名演。
ああ、またまた、マイルスに浸る日々がやってきてしまった。でも、このマイルスに浸りきる日々は、僕にとって至福の時なのである。
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マスター、ご無沙汰してます(笑)。
私、普段はロックばかりで、JAZZは時々、気まぐれにかじる程度なんですが、一時期、マイルスに興味を持って、あれこれ聴いてみたことがあります。
たぶん世間一般的な高い評価は、JAZZの枠を超えてマイルス独自の音楽を作り上げたところにあるのかと思いますが、私個人的には、まだ割と普通だった(笑)、初期の頃が純粋に気持ちいいですね。
「バイバイブラックバード」の美しさ・・・哀しすぎます。
あ、それと昨日の「つま恋」ですが、DVDには何時間分、収録してくれるんでしょうね、楽しみです。
投稿: じんぺい | 2006年9月27日 (水曜日) 21時50分
おお〜っ、 じんぺいさん、お久しぶりです(笑)。
時折、ブログ拝見させていただいていますが、お元気そうでなによりです。
そうですね。マイルスって、確かにどの時代のアルバムも素晴らしいのですが、ゆったりと純粋にジャズとして聴き込むとしたら、初期の頃が一番です。私も、ゆったりとマイルスを聴きたい時は、ブルーノート盤や初代黄金のカルテットのアルバムに手が伸びます。特にエレクトリック・マイルスは、ジャズ・ビギナーの方には絶対にお勧めしませんね。ちょっとベテランの入口に立ったくらいの時期に聴く位で良いのではないかと思います。
それから「つま恋」のDVD、やっぱり、収録は演奏した曲全てでしょう(笑)。
これからもよろしくお願いします。
投稿: 松和のマスター | 2006年9月27日 (水曜日) 22時01分