リオ・ファンクで元気づけられる
このところ、我が千葉県北西部地方は涼しい、というか、夜、ルーフバルコニーに出て風に当たっていると寒いくらい。もう8月というのに「とても涼しい」。日差しは夏の照りつけるような日差しなんだが、風が冷たくて、ちょうど5月下旬の雰囲気で、とても過ごし易い日が続いている。これは、まあ、通勤する我々にとっては願ったり叶ったりで、実に気分良く、夏の通勤時間を過ごせるわけだが、農作物にとってはこの気候は困りもの。農作物に悪い影響が出なければ良いが、とちょっと心配している。
昨日も書いたが、次の仕事の最終調整に手間取っているらしく、「待ち」の状態が続いている。イライラするし、「これって、結構、ストレスなんだ」と、自ら経験して判った。まさか、振り出しに戻るんじゃないだろうな。こうイライラすると、性格まで悪くなりそうで、顔の相まで悪くなりそうで、とても良くない。せめて、音楽だけでもスカッとして、このちょっとした鬱状態を緩和したいと、iPodのダイヤルをグルグル回す。
昨日、寺井尚子の「ライブ」を聴いて癒された訳だが、その中の「リオ・ファンク」が完全に頭の中に残って鳴り響いている。この「リオ・ファンク」っていうフュージョンの名曲、ギタリストのリー・リトナーの作曲なんだが、これだけ、頭の中で「リオ・ファンク」が鳴り響いているんだったら、いっそのこと、リー・リトナーのオリジナル録音を聴こうと思った。収録されているアルバムは「イン・リオ」。
この「イン・リオ」ってアルバム、1979年のリリース。大学時代真っ只中、フュージョン全盛時代後期である。実はこのアルバム、友人からLPを借りてカセットにダビングして、とにかく聴きまくった思い出のある、印象深いアルバムだ。しかし、この1年ほど、CDプレイヤーのトレイに載ることはなかった。で、今日、朝の通勤時間帯に聴き込んだのだが「やっぱし、ええねえ。格好ええなあ」。
まず冒頭の「レインボー」で癒される。ブラジルの静かな爽やかな朝って雰囲気の、気持ちの良い曲だ。リー・リトナーがエレキでは無く、ナイロン弦(だと思う)のアコースティックを弾いているのが良い。ゆっくり歩くくらいのテンポ(僕の大好きなテンポだ)で弾き進めていくリトナー。う〜ん、爽やかだぞ。これって、フュージョンなんだけど、しっかり緊張感もあるし、グループサウンズとしても良くまとまっている好演だと思う。「フュージョンはジャズではない、聴く価値無し」って言う硬派のジャズ・ファンには、何を言っても納得してくれないだろうけど、この演奏って「良い音楽」の部類に属するものだと僕は思う。
そして、3曲目、お目当ての「リオ・ファンク」である。おお〜、いつ聴いてもええなあ。いつ聴いても格好ええ。このファンクな曲を、リトナーがファンキーにナイロン弦で弾きまくるのが良い。これがエレキだと、ギンギンなファンクになって、ちょっと「もたれてしまう」んだが、リトナーは実に賢明である。そして、加えて、気持ちのええのがベース。「マーカス・ミラー」・オン・ベースで、これが、格好良くチョッパってて、太く、ブンブン響くエレクトリック・ベース(しかも凄く上手い・・・当たり前か)。う〜ん、たまらん。全編、ファンキーにガンガン攻めまくりながらも、ある時はナイロン弦で歌心溢れるソロを繰り広げる。ここでもリトナーは変幻自在。もう、心の中は、頭の中は、爽やかな風が吹きまくり、ファンキーなバラ色につつまれるのだ。これって、名曲やね。繰り返し、会社の往復6回も聴き直してしまいました。
いやいや、今日はリー・リトナーの「イン・リオ」で癒されました。そして、3曲目の「リオ・ファンク」で、相当、元気づけられました。こういう時、いつも思うんですが、ほんと音楽って良いですよね。
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